ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2022/07/19 (火)

 

【 07.19 日録 】

朝は雨、昼頃から回復予報。雨の日に神戸へ行きたくなるのは、生まれて初めて訪れた神戸が雨だったという刷り込み現象なのか。午後遅くから神戸へ行く。阪神電車で高速神戸まで。角打ちマイスターの芝田師匠が企業タイアップの連載ものに訪問記をアップされている。その石井商店へ行ってみようと思い立つ。

sakabanashi.takarashuzo.co.jp

せっかく神戸駅エリアまで来たし、開店予定の5時まで半時間ほどあるので少し歩く。ハーバーランドの煉瓦倉庫跡あたり。雨は上がった。ボードウォークに大きな水たまりがある。太めのおっさんおばさんのジョガーが汗を流している。そういえば10年くらい前にこのあたりにあったグンゼスポーツで着替えしてハーバーランドをジョギングしたことを思い出した。夜景が半端なくきれいでテーマパークを走っているような気分だった。ハーバーランドの対岸に川崎重工の造船所がある。接岸しているのは…潜水艦?これは…いつか映画「Uボート」で見た潜水艦だよな。潜水艦ってこんな簡単に見せていいものなのかな? ちょっと驚く。神戸のこのエリアの認識がなかったのだが、神戸駅に近いこのあたりは川崎重工の縄張り、企業城下で、少し先の和田岬は三菱重工の城下町なのだ。そういえば和田岬の角打ち「ピアさんばし」に行ったとき、ご主人が “スリーダイヤの人たち” と呼んでいたのを思い出す。

 

ハーバーランドからGoogleマップで目当ての酒屋「石井商店」まで徒歩4分と近い。近いが現金を引き出すのを忘れていた。一番近いコンビニを探し遠回りしてしまう。まあいい。今日は運動不足だし。歩きながらこのあたりは以前に来たことがあるぞと空き地の多い路地を行くと中畑商店があった。石井商店もそこから遠くない。近づくと町名表記が東川崎町とある。川崎重工の造船所があるから川崎町なのか、もともと川崎という地名ありきでそこに川崎重工と命名されたのか?僕の地元愛知にはかつて挙母市と言われた町が、僕が小学生の頃に豊田市に変わった。それと同じだろうか?そもそも…川崎って関東の企業というイメージがある。勝手にそう思っていた。神奈川の川崎市が発祥の地では?となんとなく思っていた。調べたらそうではないようだ。川崎製鉄はすでに日本鋼管と合併してJFEとなったが、川崎重工の本社は神戸だ。ハーバーランドに松方ホールがあるが松方は川崎重工の初代社長の名前らしい。エエ歳になっても、関西に40年近く住んでも知らないことばかり。ある意味、毎日が楽しい。(笑)

 

企業城下町に角打ちが生まれる? 確かに製鉄の町北九州がそうで、灯台もと暗しの言葉通り、神戸や今住んでいる西宮の港湾近くもそうだった。ということは僕の生まれ育った刈谷も当然、豊田自動織機、デンソー、トヨタ紡織、アイシン精機、トヨタ車体と工場密集地帯、酒飲みの年齢に達してなかったから刈谷の角打ちを知らなかった。なんだか残念です。

 

こんなところに?という住宅街の路地をたどり「石井商店」の看板が見えた。ところが…無常にも「7/19.20休業します」との貼り紙がシャッターに貼ってあった。世間では海の日を含めた3連休で、もしかして川崎重工も夏休みにしてるのかもしれないな。残念!芝田さんの記事にあったマルシンハーバーグ(懐かしい!)と名物コンビーフ炒り卵で飲みたかった!!! 

 

さて、どこへ行こう? 頭にあったのは南京町の赤松酒店。歩くと半時間ほどかかる。地下鉄の駅が近くにあるので一駅乗ればいいかと北上する。歩きながら、もしかして新開地って近いのでは?とGoogleマップで検索、検索した地点から徒歩圏内だ。方向転換、新開地へ向かう。新開地の角打ちで行ったことがあるのは世界長、芝田さんの記事にはもう一軒「吉見屋」がある。行ったことのない店を優先、吉見屋へロックオンする。

ほどなく新開地、シネマ神戸(かつての新劇会館)の前に出ると…ほどなく吉見屋の看板が見えた。見えたが…あれ? シャッターが下りている。角打ち連敗。(笑)

 

落ち着いたのは馬蹄形カウンターのお店でした。「世界長直売所本店」に救われた。

15杯目「世界長直売所本店」 | 神戸角打ち巡礼

午後6時前、カウンターはほぼ埋まっていたが、単独ゆえ身体を滑り込ませる。瓶ビールはスーパードライしかないので、大五郎レモン酎ハイを注文する。世界長って世界一統と被るけど、神戸にあるってことは灘の酒? 調べたら沢の鶴(西郷)のブランドでした。

 

世界長直売所本店はいい店です。今回は3度目くらいかな、前には野球の取材帰りとか、近所の銭湯帰りとか。最初のとき、店の暖簾の横にある自販機に酔っ払ったおっちゃんが座りこんでて、坐った目つきで虚空を見つめてたのでちょっとビビった。(笑)今はもうそんな新開地ではない。テレビでは大相撲中継。ガラスケースに並ぶ魚、豚や鶏の串、野菜に目移りする。客層はもちろん高い、これだけ流行ってたら安心だろうけど、いずれ世代交代は必要だなと飲みながら思う。京都の名店「赤垣屋」もそうだが、四代目には四代目の常連客が出来ないと不自然だと思う。照ノ富士の結びの一番を横目に酒がすすむ。このオアシスにたどり着くまで彷徨った分旨い。腹が減ってたので芝田さんに倣ってミックスホルモンを注文、日本酒に切り替えてから薄揚げ焼、もういちど酎ハイを追加して、鮪のすきみの串カツを一本。ほどよく酔いました。新開地に来たなら「グリル一平」へ行こう。まっすぐ北上、本店のカウンターに座る。オムライス! 前回に南京町の店で出来損ないのオムライスを食べた。いつか本店でそのリベンジと狙っていた。出てきたオムライスはしっかりと巻いてあった。しかし!卵焼きの薄さがもの足りない。僕の記憶にある一平のオムライスの皮の薄さはこんなものじゃないはずだ。中身のケチャップライスが透けて見えるほどの薄さがなく、普通のオムライスだ。味は及第点だが…。メトロ神戸の地下通路を歩きながら一抹の物足りなさを感じるのであった。

 

ハーバーランドになぜかエルヴィスのブロンズ像が…歌が流れ出す。

煉瓦倉庫は期待ほどではなかった。

雨に濡れて2割増しの情景

おばさんジョガーと神戸大橋

灯台ではなく信号所らしい。

雨上がりの空を見上げる

クラシックな土台

旧新港という謎の表記、古いが新しい?

夜景が美しかったポイント

10年ほど前のナイトジョグで撮った一枚

ただし今はポートタワーは工事中です。

対岸には川崎重工神戸造船所

せ、せんすいかん?!

ノウゼンカヅラが大輪の花を咲かせる。

去年の秋に来た裏路地、中畑商店がある旧稲荷市場商店街

お目当ての石井商店に到着するも…

…とのことです。

さらに…連敗街道を歩く。

そんな角打ち難民のオアシスがありました。

15杯目「世界長直売所本店」 | 神戸角打ち巡礼

ミックスホルモン焼きは400円です。

薄揚げ焼200円と世界長の冷酒

まぐろのすきみを串カツにしてもらう。(140円)

一平オムライス、卵焼きがまだ厚いような…。

極薄の卵焼きは職人芸だったよなあと回顧モード

メトロ神戸の地下回廊、かつてはここに古本屋があった。

卓球場はリニューアルして現存してます。

メトロ神戸開業は1968年、メトロ神戸って商店街を指すのかな?