金曜日は雨でも展覧会へ行こうと決めていた。
六甲アイランドの神戸ゆかりの美術館で開催中の「花森安治」展。
梅田や西宮のチケットショップで安いのを探したけど見当たらない。
窓口で買うと1000円かかる。
一昨日、ヤフオクで探してみたら2枚で500円で出品されていた。
即発送可能かを問い合わせたら可能だったので入札(定額なので落札)した。
昨日、帰宅したら届いていた。
2人分 2000円 → 710円(送料込み)になってちょっと嬉しい。
まだ降り出してなかったけど、歩いて香櫨園駅へ。
魚崎から六甲ライナー、一番前の車両に乗ってジェットコースター気分を味わう。
アイランドセンター駅に着く頃には雨粒が落ちる。
六甲アイランドは10年、20年前に比べて明らかに寂れていた。
シェラトンホテルも外から見たら暗くて、モールもほとんどが不動産関係とクリニックばかり。
コロナのせいだけではないだろう。
住宅地として賞味期限が切れかけているのだと思った。
この人口島に住み始めた世代がリタイヤして、次の世代はここから出ていく。
その流れが急流になって現在進行中なのだ。
「 特別展 花森安治『暮らしの手帖』の絵と神戸 」@神戸ゆかりの美術館
戦後から高度成長期において真っ当な価値観を貫いた雑誌の歴史が展示されていた。
編集者、画家としての花森安治と、発行人、経営者としての伴侶 大橋鎮子。
「暮しの手帖」を創刊したときの大橋の編集後記(あとがき)を読んでちょっと感動した。
発行されたのは戦後間もない、焼け跡が残っている東京でした。
この本は、けれども、きっとそんなに売れないだろうと思います。
私たちは貧乏ですから、売れないと困りますけれど、
それどころか、何十万も、何百万も売れたら、どんなにうれしいだろうと思いますけれど、
いまの世の中に、何十万も売れるためには、
私たちの、したくないこと、いやなことをしなければならないのです。
この雑誌をはじめるについては、どうすれば売れるかということについて、
いろいろなひとに、いろいろなことを教えていただきました。
私たちには出来ないこと、どうしてもしたくないことばかりでした。
いいじゃないの、数はすくないかも知れないけど、
きっと私たちの、この気もちをわかってもらえるひとはある。
決して、まけおしみではなく、みんな、こころから、そう思って作りはじめました。
(中略)
はげしい風のふく日に、その風のふく方へ、一心に息をつめて歩いてゆくような、
お互いに、生きてゆきのが命がけの明け暮れがつづいています。
せめて、その日日にちいさな、かすかな灯をともすことが出来たら……
この本を作っていて、考えるのはそのことでございました。
(1948年9月 創刊号のあとがき)
ちょっと風変わりな風貌の花森安次の絵や文章にも気持ちが動いた。
平塚らいてうや井伏鱒二、柳宗悦、棟方志功ら寄稿者たちも歴史をつくった人ばかり。
花森さんは東大卒業後、兵役につき満州へ行くも結核ですぐに除隊。
その後大政翼賛会の仕事につき、戦意高揚の演劇を書いている。
「僕は戦犯です。戦争高揚に加担していたことは事実で逃げも隠れもしません。」
戦後、花森さんは徹底した反戦、非戦を貫きます。
女性の人権、環境破壊、二度と戦争を起こさないことを基本理念に30年編集長を務めた。
いいなと思う。
人間は間違うこともあるけど、正して、取り返すことが出来るのだ、と。
花森さんは66歳で亡くなる。
その4年前、1974年の高度成長期に資源の枯渇、食糧、環境の危機感について書いている。
「もう、時間はいくらも残っていないない」と。
今から半生記以上も前…。
雨の日、安く手に入れたチケットでいい展示会を見た。
そういえば…松浦弥太郎さんもかつて「暮しの手帖」の編集長でした。
You-Tubeでたまたまレコマンドされた京都の動画を見ていたら…
木村文乃が乗っているミニベロが色はともかく通勤、買い物用として理想のスタイルだった。
検索して探し出したのがBruno(ブルーノ)というメーカーのミニベロ。
ミニベロ専門のスイスのブランドらしい。
PRODUCTS|BRUNO BIKE 2020【ブルーノ 自転車】
ブロンプトンに乗ってミニベロ(ベロはフランス語で自転車)の良さを痛感している。
いま乗っている通勤用自転車は10年選手で内装変速が故障したまま直らない。
何よりも重い。
電動アシストに乗るつもりはない。
ミニベロの軽さは魅力。
トシとってから小回りがきかなくなった。
でも、ミニベロはふらつかずに小回りがきく。
街乗りで必要なストップ&ゴーも楽々。
かといって高価なブロンプトンを普段乗りにするのは盗難や劣化が怖い。
愉しみとして普段乗りのミニベロを探そう。
なんてネット検索してたら夜中になる。
ダメですな。