ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2022/08/05 (金) 三宮生田筋 洋食「もん」でトンカツを食べる。

何年ぶりだろう?

かつては年に数回訪れて舌鼓をうった。

三宮生田ロードの欧風料理「もん」へ久しぶりに行った。

 

 

日記を検索すると前回来たのは2013年6月で、ヒロと田畑義夫のドキュメント映画を

見た後、二人で来て、とんかつ定食とオムライスを食べたという記述がある。

2013/6/26 どしゃぶりバタヤン - ぷよねこ減量日記 2009/5-2016/1

映画を見終えて久々にヒロと外食。
昔よく行った生田筋の洋食の店『もん』へ行く。
8年ぶりくらいだろうか。
定番の豚カツ定食とオムライス。
店の人もシェアするのをわかってくれてて小皿や味噌汁を2人分サービスしてくれる。
脂身のないヒレの豚カツは絶品です。
カラリとした揚がり具合、滋味溢れる肉質はどんな豚カツ専門店にも負けない。
オムライスは…ちょっと卵焼きが厚いかも。
こんなんだっけか。
オムライスは「グリル一平」の軍配を上げたい。

   

 

バタヤンを見て昭和な洋食というのは正しいコースという気がする。

立川談志が「田畑義夫は日本の下層階級に抜群の人気がある」と言った。
僕らにとって「もん」は

“下層階級がたまに街へお出かけ、奮発してレストランで外食する”

というイメージ。
そのあたり、僕もヒロも同じように育ってきたのでよくわかる。
たまの贅沢の洋食、それだけに量も多い。
腹一杯になる。
腹ごなしに元町のアーケードを端から端まで歩く。
雨はときおり強くなる。

 

ビフカツも食べたことはあるが、我が家の「もん」の推しはとにかく とんかつ です。

トンカツではなく、和食のとんかつ。

ここにはとんかつの他にポークカツというメニューもあるが食べたことはない。

和風のとんかつ定食、カラッと揚がった棒状の一口カツ、部位はヒレだろう。

生のきざみキャベツじゃなく、付け合わせは温野菜(キャベツ、人参ともやし)がたっぷり。

ライスと味噌汁がつく。

以前はいくらだったか記述がないが、今は1980円。

とんかつ専門店でもなかなか食べられない絶品のとんかつ定食だ。

(と…「もん」のとんかつ定食を我が家では評価しています)

 



9年ぶりの来訪。

「もん」は何一つ変わってなかった!

なんか嬉しい。

古いホテルか、美術館か、洋風学舎を思わせる内装は変わらない。

いつも通り2階へ案内される。

屋根裏部屋に上がっていくような狭い階段も秘密めいてて好ましい。

午後2時、僕ら以外は一組だけ。

ゆったりと坐る。

 

 

「もん」はひとつ問題がある。

トシヨリにとっては一人前の量が多いのだ。

最初に来た頃は思わなかったけど、9年前に来たときはすでに五十代後半で、

二人でとんかつ定食とオムライスを食べたのだがライスの量が多くて苦しかった記憶あり。

今回はとんかつ単品とオムライスにする。

それとビールの小瓶。

とんかつ単品は1820円、オムライスは1370円、小瓶は650円。

ちょっと値は張りますが、神戸の洋食の老舗はハレの舞台、自分に奢りましょう。

池波正太郎みたいに健啖家だったら、ビフカツにオムライスくらい一人で食べるのだけど…。

でも、ここのご飯ものはオムライスにしろ、チキンライスにしろ、米が一合あるのだ。

 

とんかつ単品とオムライス(ご飯一合)をシェアする。

グリル一平のように極薄卵ではなかったけど、正統派のオムライス。

ビフカツサンドと黒ビール、オムレツで5000円コースか。

ところで、この「もん」、一階で食べたことはない。

重厚なカウンターがあって、バーのような雰囲気があるのだが…。

1階のカウンターは常連さん向けなのだろうか。

 

「もん」一階のカウンター(ネットから拝借しました)

 

僕らが食べているとおばあさんの一人客、4人の年配グループ、若いカップルが入ってくる。

年配グループは主催の他にそれぞれにオムライスとかチキンライスとかを注文する。

食べきれるのだろうか?

勘定を済ませて出る時におばあさんのテーブルをチラ見する。

とんかつ定食と日本酒だった。

池波先生か!(笑)

 

神戸の名店が続々と閉店する2022年、年イチくらいで行きたい「もん」はいつまで続くのかな。

阪神電車で帰宅、阪神西宮駅近の洋食屋「甲南亭グリル」が閉まったままだ。

店の前に行くと…無期限休業とある。

2020/06/12 Fri. 夾竹桃のように - ぷよねこ減量日記 since 2016

 

コロナ閉店だろうか。

コロナ禍のあと、2020年6月に行った。

あれから続けざまに自粛が要請され飲食店が苦しめられた。

店主夫婦が高齢だったし、そのまま閉店してしまうのかもしれない。

ゆったりと営業してたお店だった。

決して速くないが続けるのに心地よい巡航ペースだったのだろう。

強制的に休まされたり、面倒な手続きや申請やらが続けざまにあった。

今思えば意味の無いルールばかりだったような気がする。

マラソンでペースを乱されたら体力を消耗するのと同じで常より負担だったと思う。

続ける力を奪われてしまったのかも…。

ここも季節に一度は行きたい店だった。

したい頃には親はなし、親孝行とは違うけど、行きたい時には店はなし…淋しいな。