ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2022/07/08 (金)

 

【 7.08 日録 】

ヒロの機嫌が悪い。一昨日の夜、僕がテレビの前のソファで寝入って、いつもの自分のポジションを奪われたからだろうか。いつもはうるさいくらい話を振ってくるのに僕が話しかけても一言か、ほとんど答えない。たまにある。ここんとこずっと機嫌が良かったのでそろそろかなとも思っていた。ガス抜きしてくれるなら嬉しい。(149文字)

 

ガス抜きで思い出した。旅行したり、飲み会が続いたりすると定期的にあったボーマン胃痛がない。月曜日や昨日木曜はそこそこの量を飲んでいる。ボーマンになっても文句は言えない。ボーマンは一発で起こるというより蓄積疲労。いつかは起こると覚悟しておこうと予防線を張っておく。(131文字)

 

暑さ、湿気、運動不足、天候不安定、ギクシャクした仕事の人間関係…などなどを理由にやりたいことが進まず、生活が倦んでいる感あり。コロナが始まり終活と称して断捨離したのが2年前、ふたたびリセットが必要に思う。引っ越しとか、転勤がない分、自ら刷新していかないと人生が倦む。まずは見かけから始めよう。部屋の模様替えといったことから。(162文字)

 

昼前、A部氏からLINEが入る。「アベが撃たれた?」ネットニュースやTwttterを見る。奈良の西大寺で演説中に撃たれたと、テレビをつける。騒然としている。心肺停止、散弾銃、2発、犯人は確保、ドクターヘリで搬送…。一報にふれた正直な心の声。“なんで今なんだ?” “警察は大失態だな” “シンゾーは大嫌いだけど、こんなことは望んでない”  “もうあんまり見ることがないとホッとしてて、しばらくは見たくない彼の顔をテレビや新聞やネットで見せられるのか” “テロだけじゃなく、取り巻く空気がまたひとつ悪い方向に進みそうで嫌な感じ”(262文字)

 

午前中にナレーションの改訂、午後から収録の立ち合い。番組にかかわる人間関係の調整が面倒だ。長老的(?)な立場として間を取り持つ調整役にならざるを得ない。もう自分が自分がとアピールするステージではないし、立場は派遣社員だし。人間も30代後半、40代、50代になるとそれなりに(つまらないけけど)プライドが生まれ、自意識、見え方(面子)もあってややこしい存在になる。ストレートに伝えると逆効果になる面倒くさい人たちになる。ただ人間関係の調整がギャラをもらう仕事なのだろうかとも思う。稼業ではないのでは? ま、もらえればよろしい。(262文字)

 

最近は少しでも外で仕事をすると飲まずに帰れなくなっている。このトシになってもそうなのか…。酔うほどは飲まないので抑制は効いているが、これがずっと家ごもりのコロナ自粛の頃なら月に半分くらいは休肝日がつくれたのにね。どこへ行こう?1000円以下で角打ちがいいな。出来ればテレビが流れていない店。ウエダ商店がいい。(テレビは流れているが音は小さい)そこそこ混んでいた。小さな缶ハイボールと翠ジンソーダ、はも竹輪とあじフライを出汁で。850円でした。(221文字)

 

夜、安倍元首相が凶弾に倒れ死亡との報。各界のコメントや街灯インタビューが哀悼、礼讃で埋まるのはこの段階では納得出来る。選挙中でもあるしね、でも、この流れでメディアはいっきに礼讃報道に流れる嫌な感じがする。イギリスではサッチャーが死んだときの市民インタビューで「史上最低の首相だったと思います。バンザイ!」という声も流していたはず。日本では想像も出来ない。葬儀が終わればちゃんと功罪を検証すべきと思うが…。讃えられるべき人間ではなく、裁かれるべき人間だと思う。死を惜しむ人もいれば、報いを受けずに死んでしまうことを死ぬほど悔しがる人もいる。(269文字)

 

友人のLINEが届く。「戦後政治史の中でも劣悪な総理のひとりで、在任中は本当に頭に来てたけど、心情的にどんよりしている。嫌な世の中になってしまった。」激しく同意する。彼は凶弾に倒れた殉教者になってしまうのだろうか。犯人の取り調べをしてないタイミングで高市早苗は「政治テロは許さない」と発言。政治テロにしたいのだ。そういう空気も彼の在任期間に色濃くなったことのひとつ。その後、政治信条に対する恨みの犯行ではない と警察が発表した。「彼がもみ消したことに対する怒りが動機ですから、義憤と言ってもおかしくない。」とA部氏より。もとより彼を貶めることが本意ではない。ちゃんと裁いて欲しいのだ。デマ ヘイト 非寛容 分断 厚顔 不誠実 責任転嫁 他者を貶める空気  円安 アベノマスク…  追悼が終わったら検証して欲しい。“それとこれとは話は別”(334文字)

 

ウエダ商店で飲みながら「幸村を討て」を読んだ。大阪の陣の真っ直中、実際の戦闘よりも何よりも内部工作の巧妙さ、卑劣さ、冷徹さが際立つ。流言(デマ)、中傷、挑発、殺したいほどの怒りが生まれるのは内部抗争なのだと知る。戦国時代も今も変わらないやん。(笑)いろいろドヨーンとした一日だった。最後くらいは心静かにアカデミックに過ごそうとNHKドラマ「あの胸が岬のように遠かった―河野裕子との青春―」を観る。大好きな歌人である永田和宏氏と河野裕子さん夫婦の物語。裕子さんが病に倒れたとき、病床から詠んだ短歌を電話で永田氏に口頭筆記してもらう。 長生きして欲しいと誰彼数えつつ ついにはあなたひとりを数ふ その肉声が録音されていて、涙を誘う。(313文字)