ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2021/10/06 Wed. 二夜連続の蕎麦酒

秋晴れが続く。

昼間はまだまだ汗ばむ夏日で、夕暮れになると暑さは収まる。

野外活動、山登りやキャンプしないのが悲しくなるくらいのいい天気。

でも、体力を持て余しているというわけではない。

あいかわらずだましだましで、朗らかなふりをして生きている。

六十四の秋はそんな感じです。

 

気がつくと、ここ10年くらい前から仕事仲間はぐっと若くなっている。

今まで仕事仲間の主力層だった自分より10個下が五十代半ばになり、

会社の役員だったり、窓際に坐ってたり、そろそろリタイアしてたり、

その層の分を若い子らが埋めて、いつのまにか孫か? という世代と仕事している。

砂時計の砂は容赦なく落ちる。

体力も時間も有限、無尽蔵ではない。

 

朝は栗ごはんと秋刀魚。

秋を重ねてきましたね。

“秋がさね”って名前で定食になりそう。

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秋がさね 副菜は小松菜ベーコンと高野豆腐の卵とじ

午後イチで出社。

リモート会議、ポスプロ編集のチェック、WEB原稿の改訂作業で埋まる。

きのう蕎麦酒したのに、今日も蕎麦酒の約束をしてしまう。

きょうは一人吞みではなくて二人吞み。

当初は天神橋筋の「土山人」の予定だったが先に行ったA部氏から「休業です」とラインが届く。

そうA部氏もiPhoneデビューしてLINEも導入したのだ。

ハンドルネームは「あべっち」(笑)

徒歩圏内の「なにわ翁」に転進、少し遅れて合流する。

店の前に数人待っていた。

人気店で、しかも詰めてないのでそうなるのだ。

A部が先に入ってたおかげですぐに座れた。

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10年、いや15年ぶりくらいの「なにわ翁」いい店でした。

 

正しい蕎麦前。

A部氏がすでに食べていた酢の物と焼き茄子は別として、今日は正統派蕎麦前にしよう。

蕎麦酒と言いつつ天ぷらやら卵焼きやらで腹が膨れてしまい蕎麦にたどり着かなかったり、

食べても満腹で美味しく感じられなかったりという愚は避けたい。

僕が注文したのは、蕎麦味噌、焼き海苔のみ。

日本酒は島根は松江の「豊の秋」、A部氏は「秋鹿」

ちゃんとガラス製のとっくりで別々の猪口をつけてくれる。

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蕎麦味噌

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焼き海苔 わさび醤油でパリっと食べて日本酒に合う。

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ちゃんと一合あるのが嬉しい。

 

蕎麦は基本の基、ざる蕎麦とする。

わさびをのせてつゆにつけずにすする。

いいねえ。

ちゃんとした蕎麦屋の蕎麦は。

不満はつゆ一滴もない。

ごちそうさまでした。

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今夜はざる、A部さんは花巻でした。

A部さんは死ぬほど迷って僕の薦める花巻蕎麦にする。

2枚の板海苔の上にたっぷり山葵がのっている。

ここのつゆは薄口醤油の関西風だ。

少し離れた二人席のご婦人が「花巻蕎麦2つ」と注文しているのが聞こえた。

 

ぶらぶらと梅田まで歩く。

老松町、お初天神、曾根崎通り、阪急東通りの端っこ。

こんな賑やかなエリアを歩くのは久しぶり。

思ったほど混んではいなかった。

セブンシーズでハイボールを一杯ずつ飲んで帰る。

 

でも、飲むと眠い。

たまらなく眠くなる。

電車の中でも眠くなる。

これって内臓機能が低下しているのだよな。

内臓機能(おもに肝臓)って工場制手作業で、今や働いている工員がトシヨリばっかになって、

日々の浄化作業(疲労回復)をゼイゼイと息切らせて作業をこなしてるところに

アルコールなんかが入ってきて、余分な分解作業を押しつけられたもんで、

「もう疲労回復作業に手がかけとられん」となって、ひたすら眠くなるのだ。

もう若くて元気な工員は入ってこない。

酒だって昔みたいに量が飲めるわけじゃないけど、日本酒二合くらいでもダメなのだ。

機能低下ってこういうことなのだと改めて知る。

時間帯に関係なく、昼間に吞めば夕方に眠くなり、夕方に吞めば夜眠くなる。

寝る前に吞めば、疲労回復できず朝が絶不調になる。

ちょっと禁酒しようかな、なんてことを考えるのはこんなときだ。

一日の飲酒以外の稼動時間の確保、睡眠の質の向上。

 

帰宅してもひたすら眠い。

でも、まだ8時過ぎで、いま眠ってしまうと面倒なことになる。

山際淳二の何冊かをKindleで購入したので眠気と闘いながら読む。

「エンドレスサマー」というコラム集に「コーとオベット」という一編がある。

エンドレス・サマー (角川文庫 緑 540-52) | 山際 淳司 |本 | 通販 | Amazon

イギリスの陸上中距離のランナーでセバスチャン・コーとスティーブ・オベットの二人。

1970年代から80年代にかけ800m、1500m、1マイルの世界記録を争うように更新した。

絵に描いたようなライバルとはコーとオベットのことを言う。

その二人の名前を知っていることを少し誇らしげに思えた。

セバスチャン・コーとスティーブ・オベット。

口に出して言いたかった。

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279 オベット  254 コー モスクワ五輪の800mだったかな。

「炎のランナー」という映画を見たのもその当時だったなあ。

二人を最初に知ったのは山際さんのこの「エンドレスサマー」だったか、

連載されていたBRUTUS(ブルータス)誌上だったか。

(雑誌で読んだ記憶がよみがえってきた)

セバスチャン・コーとスティーブ・オベット。

二人の名前もすでに歴史上の人物みたいだ。

この名前は知って、ちょっと自慢したい気分になったのは大学生の頃か。

まだスポーツ報道を仕事にしてする前のこと。

いまやコーは世界陸連の会長職にある。

山際さんのコラムでは、陽気で気さくなコーとある。

(オベットはヒールを演じていた)

コーとオベット、絵に描いたような好敵手。

川田朱夏と塩見綾乃はコーとオベットを知ってるだろうか?