ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2021/05/17 Mon. 梅雨どきは温泉へ行こう!

今日は編集チェックに出社する予定だったが担当Dから連絡が来て、

明日編集する分とまとめてチェックすることになって時間が出来た。

一週間のスケジュールを決めて、やるべきこと、やっておくべきことはある。

だけど、それ今日やらないでも何とかなりそうなので午後からフリーと決めた。

無性に温泉へ入りたい。

昨日も書いたが梅雨どきは温泉につかりたい。

雨の音を聞きながら、あるいは雨に濡れた緑を見ながらゆっくりと。

O氏より榊原温泉の泉質がいいと効いているが、まさか今から三重県へは行けない。

近場にいいとこはないか検索してみた。

阪神間の天然温泉はたいてい行った。

双葉温泉、浜田温泉、今津温泉、神戸市内に足を伸ばせば良質の炭酸泉がある。

六甲おとめ塚温泉、灘温泉の六甲道店と水道筋店、朝日温泉、湊山温泉。

関西近郊おすすめ日帰り温泉施設 源泉かけ流しどっとねっと

どこもワンコインで入れる天然温泉だ。

スーパー銭湯よりシンプルな町場の銭湯がいい。

お、尼崎にも天然温泉の銭湯がある。

午後からここへ行こう。

 

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梅雨空の下、阪神の普通電車で「尼崎センタープール前駅」で下車。

岸本佐知子の「死ぬまでに行きたい海」で知った不思議な駅名や地名を思い出す。

関西以外の人は駅前に市民プールがあると思うだろうな。

僕も最初にこの駅名を知ったときはそう思った。

尼崎センタープールは競艇場なのです。

夕方5時、ボートレースはいま開催中なのか、場外舟券売り場があるせいか、

センタープール駅はねずみ色のおっちゃんギャンブラーたちが散見された。

自分も違和感なくエリアに溶け込む。

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市民プールじゃないです。

目指す銭湯はこの駅から徒歩5分の住宅地にある。

ほどなく天然温泉「蓬莱湯」の煙突が見えた。

オイルステン塗りの板張り、風に揺れる暖簾、間接照明、レトロモダンな造り。

ホームページによると、以前は普通の町場の沸かし湯の銭湯だった。

2001年に温泉を掘り、700メートルの深さから41.8度の温泉が湧出。(現在は約43度)

毎分603リットル、ドバドバと沸きだし、なんとなんと常時源泉掛け流しなのだ。

440円払って、脱衣場へ。

適度に空いている。

中央にある長方形の掛け流しの大きな湯船につかる。

湯あたりがいい。

めちゃやわらかい。

これいいわ。

温度もぬるめで長くつかっていられる。

これからの蒸し暑い季節にいいかも。

足湯もスチームサウナも源泉の水風呂もある。

シャンプーもシェービングクリームも持ってきたのでゆっくりと過ごす。

夏にロードバイクで武庫川を越えて来てもいいな。

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以前はどこにでもある銭湯でした。

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ファサード(正面の顔)をシックにデザインしました。

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尼崎の銭湯のイメージではない。

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どーんと真ん中に源泉掛け流し

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どばどば

雨には降られずに帰宅。

久しぶりにアズマヅルでウイスキーを買った。

マルスのツインアルプス、今年はアルプス行きたいな。

夕食はきのうの残りのチキンビリアニと昼食で残ったご飯で焼きめし。

目玉焼きをつけてもらう。

 

Huluオリジナル「息をひそめて」の5話と6話を観た。

リモートワークとなった出版社勤務の夫とライターの妻のステイホームの話。

二人の住むマンションから見えるのは多摩川だ。

夫は三浦貴大、妻は瀧内公美。

瀧内公美を最初に観たのは「日本で一番悪い奴ら」のエロい婦警役だった。

主演作を観たのは彼女の人生は人生は間違いじゃない」、震災後の虚無を演じた。

「火口のふたり」でも、同じく虚無を感じさせる演技がしみた。

その後、NHKのドラマ(「ゾンビが来たから人生見つめ直した」)で会い、

民放のドラマ(「大豆田とわこと三人の元夫」など)でも観ることが増えている。

要するに売れてるのだ。

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美人なだけではない魅力がある。女優で観る という役者のひとりです。

「息をひそめて」の5話は三浦貴大の夫目線、6話が瀧内公美の妻目線。

同じ時間が切り取られる。

二人が見ているものが微妙に食い違う。

ずっといっしょに長い時間を過ごすことで互いの何かが許せなくなってくる。

派手な出来事があるわけではないので微かな心の動きを表情で演じるのは簡単ではない。

瀧内公美はそれを表現している。

三浦貴大も悪くないが、夫は彼女の心が読めない少し無神経な役柄だ。

 

妻目線の6話のラストがいい。

ここのセリフも含めて若い監督の脚本が上手い。

諍いのあと、二人とも眠ってしまい夜になる。

ベランダで満月を眺める二人。

夫が言う。

「月がきれいですね」

妻が言う。

「夏目漱石」

僕はこのエピソードを知らなかった。

あとで検索したら…明治時代に I love you の和訳をめぐる話だった。

「我 汝を愛す」ではなく、漱石は「月がきれいですね」と訳したという。

月が綺麗ですね (つきがきれいですね)とは【ピクシブ百科事典】

 妻が言う。

「それ俗説らしいよ」

「勉強します」

その後もベランダでの二人の会話がいい。

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妻が言う。

「『歯磨き粉、限界だな』って言い方が嫌い。買ってこいという意味でしょ。」

ああ、こういうの心当たりないわけじゃない。

そういう言い方が嫌いってたまに言われるわ。

夫が言う。

「ビジネスとかくだらないっていうサツキの態度が嫌い。」

「ついでにそう、ヨガしてるときのエラそうな顔が嫌い。

 わたし今すごいことしてるよって顔してる。」

妻が言う。

「そういうこと言うことが嫌い。」

こういうの言えたらいいなと思う。

こんな会話、微笑ましくてうらやましいなと思う反面、ナシだよなと思う。

実際に実際に言い出したら気まずくなる。

僕はかまわないけど…ヒロはきっと落ちこんだり怒ったりする。

そういうふうに想像するとこが嫌いって言われるだろうな。