ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2022/01/17 (月) 「ユンヒへ」 @シネマート心斎橋

sinema-to シネマート心斎橋で映画を観るのはいつ以来だろう。

少なくともコロナ禍より前だから3年ぶりくらいかな。

去年はこの近くのイシバシ楽器へミニギターを見に来たことがある。

 

「ユンヒへ」@シネマート心斎橋

予告編を見て、これ見たいと思った理由は3つ。

・冬の小樽が舞台

・中村優子と瀧内公美が出演している。

・予告動画のトーンが静かで好ましい。

・ポスタービジュアルの女優が美しい。

 一昨年見た岩井俊二の「ラストレター」と冬の富山が舞台だった「真白の恋」

そんなイメージを浮かべた。

雪景色の映画が観たかった。

 原題は「Moonlit Winter」(月明かりの冬)だ。

Moonlit はムーンライトだろう。

月は女性の象徴、そういうことか、と映画を観て納得した。

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別れた夫が娘に言う。「お母さんといると寂しくなるんだ」

北海道・小樽の美しい冬景色を背景に、2人の女性が心の奥に封じてきた恋の記憶をミステリアスに紡いだラブストーリー。韓国の地方都市で高校生の娘と暮らすシングルマザーのユンヒの元に、小樽で暮らす友人ジュンから1通の手紙が届く。20年以上も連絡を絶っていたユンヒとジュンには、互いの家族にも明かしていない秘密があった。手紙を盗み見てしまったユンヒの娘セボムは、そこに自分の知らない母の姿を見つけ、ジュンに会うことを決意。ユンヒはセボムに強引に誘われ、小樽へと旅立つ。主人公ユンヒを「優しい嘘」のキム・ヒエ、ジュンを「ストロベリーショートケイクス」の中村優子、ユンヒの娘セボムを元「I.O.I」のキム・ソヘが演じた。監督は本作が長編2作目となる新鋭イム・デヒョン。2020年・第41回青龍映画賞で最優秀監督賞・脚本賞、2019年・第24回釜山国際映画祭でクィアカメリア賞を受賞した。

2019年製作/105分/G/韓国 原題:Moonlit Winter 配給:トランスフォーマー

 

長めの英語版予告動画です。

2019年の映画を2022年日本公開になったんですね。

        www.youtube.com

雪の小樽がいい。

とても懐かしい。

いつか歩いた雪の降る町。

あれはいつだったか…?

映画を見ながら思い出すだけでも元がとれるほどシアワセな旅だった。

雪の夜もいい。

月明かりの小樽。

飲み屋が集まる横町を歩きたい。

さびしい気持ちが心地いい。

静かなピアノソロを聴いているような映画でした。

 

中村優子と瀧内公美の会話…

レストランでワインを飲みながら瀧内公美が言う。

「先生とわたしって似ている気がするんですよね、そう思いませんか?」

中村優子が言う。

「あなたにはわかっていると思うけど…その気持ちはずっと隠しておきなさい」

さびしい人が似合う映画でした。

 

ヨンヒはいわゆる幸薄系の女性。

さびしさがにじみ出てしまう女性をキム・ヒエという女優がうまく演じていた。

「母さんといっしょにいるとさびしくなるんだ」と別れた夫が娘に言う。

彼の再婚相手が明るいぽっちゃり系なのはわかる気がするセリフ。

 

何か大きな出来事が起こるわけでもない2時間。

韓国から小樽へ。

気持ちに区切りをつけるための旅。

そういう旅を僕も何度かした記憶がある。

 

トシのせいもあるけど韓国人俳優の名前が憶えられない。

顔と名前が一致するのはソン・ガンホとペ・ドゥナの二人だけ。

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主人公のユンヒ(キム・ヒエ) 珍しく笑顔

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小樽に住む獣医 ジュン(中村優子)

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月明かりの小樽で20年ぶりの再会

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ジュンに思いを寄せるリョウコ(瀧内公美)

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ヨンヒの娘セボム(キム・ソヘ)

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この映画のポスタービジュアルは全て小樽が背景