朝10時スタートのMOVIXあまさがき、今年20本目の劇場鑑賞です。
客は10人ちょっとだったろうか。
原作は読んでない。
舞台は秋田、登場人物はこの二人のみと言っても間違いじゃない。
会話とセックスで進行する。
世界の終わりを予感させる日常。
音楽は下田逸郎。
劇中歌の「早く抱いて」を歌っているのは伊東ゆかり。
スクリーンの中の行き詰まり感、やるせなさ感にピタリと合う。
薄暗い季節に一人旅をしてて、ふらりと訪れた町のどこか懐かしい感覚。
少し前に見たというH田がLINEで
「笑ってしまうシーンも多くて、思ったよりハードル高くなかったです」と書いてきた。
そう、会話にクスリと何度も笑った。
おばちゃんの笑い声も映画館に響いた。
柄本佑も悪くないけど、やっぱり瀧内公美がいいなあ。
虚無的な無表情も、いらずらっぽい笑顔のどちらもいい。
それでいて地方にいそうなそこそこ美人的な雰囲気もあり。
男っぽい話し方を聴きながら、これって「平場の月」の須藤じゃん、って思った。
「夢みたいことをね、ちょっと」
「話す相手として青砥はもってこいだ。」
「会わせる顔がないんだよ」
みたいな。
予告編のセリフを聞けばわかる。
余談だけど、主人公の直子が結婚後の新居にする一戸建てがある。
日本海に面した海辺の洋風住宅。
「中古で500万だったよ」
そうか、地方だとそんなもんなのか。
つい福井の「一戸建て 中古 福井」をググってしまう。
とはいえ、映画の主演はこれが3本目か。
NHK「ゾンビが来たから人生見つめ直した件」では助演として出ていた。
笑顔もいいけど僕は彼女の虚無に惹かれる。