ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2020/03/09 Mon. 三軒独酌の宵@梅田

朝、結構な量の大便が出ると自分はまだまだ大丈夫だと思う。

生きている、内臓はちゃんと機能しているなと安心する。

でも、いつまで頑張ってくれるかはわからない。

胃腸に不安があるので、いつか美味しく食べられなくなるのでは、と心配する。

いつか来る。

いつか来る。

奈落から突き落とされるような落差を想像で埋める。

いつか来る。

老いの予防線を張っているのだ。

 

トイレ本にしているエッセイ 岸本佐知子「ひみつのしつもん」が面白すぎる。

きょう読んだ “恐すぎてどっから怖がっていいのかわからない話” は笑った。

「分岐」という題で二人の洞窟探検家に起こった出来事を描いた一編。

暗黒、酸素不足、切れた命綱。

ヒロに話すと盛り上がる。

中身についてはここに書かない。

ひみつのしつもん (単行本)

ひみつのしつもん (単行本)

 

 

「あそこのマンションの庭にクリスマスローズが咲いてた」と言うと、

ヒロが「うちのうちのベランダにも咲いてるよ」と答える。

この会話、毎年この季節にしているような気がする。

花の名前を知っている方だと思う

最初にテレビで放送するVTRを作ったのは2分くらいの歳時記映像だった。

たしか冬を告げる葉ボタンの畑。 

あれはどこだったのか?

兵庫県? 伊丹? 宝塚?

1983年かな。

思えばスポーツのVTRを初めて作ったのは1988年のプロ野球開幕直前。

近鉄の梨田の現役ラストシーズンを覚悟をもって臨む、という企画だった。

放送したのはNTV「きょうの出来事」、まだ櫻井よしこがキャスターだった。

(櫻井よしこの報道ニュースって今思えば凄いなと思うが特に何も感じなかったな)

当時はいきなり全国ネットが当たり前の時代でした。

梨田本人にナレーションを読んでもらった。

僕自身がルーキーなのに画期的なことをするなと今思う。

梨田のONのみで作ったのだ。

いわゆるノーナレの先がけ。

こんにゃく打法復活とか、若きエースの阿波野は受けて楽しいとか、

藤井寺の新居で打ち合わせして、藤井寺のラジオ実況ブースで収録した。

思えば大学時代からずっとテレビで見ていた選手と仕出来るのが嬉しかったんだろうな。

梨田はあれから近鉄、日ハム、楽天で監督を歴任した。

僕はあれからずっと同じ放送局で仕事している。

いまだ本気出してない。

 

今日もいい天気。

4月始めくらいの気温。(知らんけど)

いつものジョギングコース、驚いたのは浜の賑やかさ。

日曜の昨日以上に人が多い。

バスケットボールコートも何組も順番待ちしてる。

コートの隣の草むらが半分ほど苅られていた。

またここにも施設が出来るのだろう。

六甲と海、景観は素晴らしいからピクニックフィールドとしてもいい。

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ゴールデンウイークか? 月曜午前中の御前浜は行楽地になった!

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こんなオープンエアな場所なのにマスクしている人も多い。花粉症なら納得だけど。

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かつてイノシシが逃げこんだ草むらは苅られた。

近所にこの季節になるとサクラソウを咲かせる家がある。

ことしも売るほど咲いていた。

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近寄るとサクラの香りが鼻腔をくすぐる。

 

朝昼兼用食に大きなニシンが一匹まるごと出る。

実は苦手ですが、ヒロには言わない。

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ニシンの腹の中には白子か数の子があるが、どちらも食べない。

 

今週は番組監修の番ではない。

自由に使える一週間。

どこか遠くへ出かけるのもいいけど、ヒロはそんな気分じゃないだろうし、

季節も中途半端だし、ペースを整える期間にしようかと決めた。

あさってA部氏と淡路島と明石へぶらり旅をすることだけは決めた。

老友を誘うがA部氏にも、セルジオにも断られた。

今日は独り吞みにだけ梅田に出る。

おいしいにごり酒が吞みたいと思った。

まず立ち吞みで浮かんだのは山長梅田店。

ここには上質の活性濁りがあるはず。

秋鹿の霙もよう(もぞれもよう)、もしかして帰山の純米吟醸もあるかも。

さっそく行く。

霙もようも、帰山も、にごり酒はない。

サッポロ黒ラベルの小瓶と小イワシの天ぷらにする。

テレビでコロナウイルス関連のニュースが流れている。

宝塚歌劇が公演を再開したという。

それでいいと思う。

霙もようの四合瓶を買う。

二軒目はこれもひさびさの楠木フサエの立ち吞み店。

開けたばかりで僕が口開けの客。

誰もしないカウンターに立つと店の兄ちゃんが消毒スプレーを出す。

手をアルコール消毒する。

お店で消毒は初めてだった。

ここはいつもは混んでるからな。

でも、こういう厄災は個人個人で反応の大きさにかなり差がある。

驚くほど敏感な人は一定数存在する。

地震に過度に反応する人も知っている。

感染にもその人は感応しているのだろう。

グラスワインを頼むがワインはないという。

え? 前はコノスルがあったのに。

仕方なくレモンハイ。

名物のポテサラと大好きな里芋の唐揚げ。

しまった!

芋かぶりだ。

追加で角ハイ。

腹もふくれた。

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ここのポテサラはワインに合うのだが…ワインは置かなくなったらしい。

帰るか、と思ったけどふと立ち寄った第一ビルの上田酒店に「にごり酒280円」の貼り紙を観た。

ここも久しぶりだな。

いつもより空いている。

老舗の角打ち。

愛媛の地酒、冷えたにごりを注文、あては はも竹輪。

 隣の会話。

「どこまでが濃厚接触なん?}

独酌三軒はしご終了。

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にごり鮭とはも竹輪、しめて440円でした。

まだ薄明るい。

阪神百貨店のデパ地下でなんとA部氏と鉢合わせ。

ご隠居同士のあいさつ。

なぜか食べたくなった烏賊煎餅を買う。

美味しいけど100グラムで1080円。

大阪駅11番線へ行く。

サンダーバードを見送りながら缶チューハイと烏賊煎餅。

自由席も驚くほどガラガラだ。

密室空間忌避。

新幹線も飛行機もガラガラだという。

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ホームで飲んでいてももう寒くない。

 きょう飲んだのは…

山長梅田  サッポロビール小瓶一本

楠木フサエ レモンハイ、ハイボールを一杯ずつ

上田酒店  にごり酒グラスで

JR大阪11番線  檸檬道チ缶ューハイ

日本酒に換算したら2合半くらいだろうか。

 

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やっぱりちゃんとした活性にごりは旨し。

帰宅してamazonで「昭和残侠伝」(1965年公開)を観る。

戦争の色、屋根のあるマーケット、経済市場主義への反骨。

長田の菅原市場とかも戦後の闇市からこうして出来たマーケットだったのかな。

高倉健、梅宮辰夫、松方弘樹、みんな若いなあ。

全員もうこの世にいない。

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昭和残侠伝(1965年)の前に日本侠客伝という映画があって、これは言わばリメイク。

辛抱に辛抱を重ねた高倉健が殴り込みに行く決めてとなったのはマーケットの放火だった。

🎵 背で泣いてる唐獅子牡丹 はこの映画の主題歌だったのか。