冬枯れの木立が目立つ季節にも咲く花はある。
クリスマスケーキを買ってこいとの指令で南芦屋浜まで自転車を走らせる途中、
西宮と芦屋の境界あたりの路側帯がピンクに染まっていた。
八重の山茶花が花を咲かせ半分ほどが落花して紅い絨毯になっていた。
山茶花は何を好んで冬に咲くのだろう。
クリスマス、クリスチャンにとって今夜は聖なる夜。
キリスト教徒でもないのに生まれてからずっと12月25日は特別な日だと感じてきた。
宗教とは無縁のウインターイベントとしてのクリスマスは賞味期限切れになった気がする。
街を歩いていても昭和時代のようなワクワク感はない。
お前がおっさんになったからだと思われるかもしれないけど、それだけじゃないような。
ヘソ曲がりだったので若い頃は、なーにがクリスマスだ、ケッ! と思っていたけど、
今はあのちょっと調子に乗った元気なイベントが懐かしい。
南芦屋浜の洋菓子屋「ル・ヒロ」でいちごショート1個とアップルパイ1個(小)を購入。
ショートが550円、アップルパイが260円、僕には信じられない値段。
ケーキを買って帰り、出直して海沿いの周回を走る。
冬至を過ぎてしだいに日は長くなるはずだが5時半になると没する。
クリスマスは例年天気がいいような気がする。
きょうも穏やかな冬晴れ。
風もなく寒くもない。
藤城清治の影絵のよう。
帰宅してアズマヅルへお酒を買いに出る。
ランブルスコ・ドルチェと滋賀県は湖南市産の純米濁りを買う。
こいつにはこどもののみもの。
ノエルが我が家に来たのは2004年の聖夜、ヒロへのクリスマスプレゼントだった。
この絵本といっしょに贈ったのだ。
もう12年も前のことだ。