誕生日である。
外が暗くて寝坊した。
この期間、本来は雪山行へ行こうとオフにしてたので、とりたてて仕事はない。
五十代の頃は「未踏の荒れ野へ歩みだすのだ」なんてヒロイックんことを書いてた。
六十代になると荒れ野はごめんだ。
晴れた春の日、オンボロ車をだましだましメンテナンスして、
海沿いの、花咲く緑の道を、窓を全開にして、時速25キロくらいで走り続けたい。
加川良の歌みたいに。
♫ 一番電車を見送って 目覚めの紅茶を飲んで
シャツの袖をまくりあげ オンボロ車に乗って
いつかエンジンの止まるまで、あるいは燃料が切れるまで。
レイモンド・カーバーの散文詩にこんなフレーズがあった。
おいブコウスキー いろんなことがあったけどお前はラッキーな男
(村上春樹訳「君は恋を知らない チャールズ・ブコウスキー、朗読の夜」)
これに尽きる。
午後、雨は降ってない。
図書館へ行く。
ポーリーン・ケイルの映画評論を2冊、車椅子で世界一周した人のノンフィクションを借りる。
香櫨園駅北側の沈丁花の植え込みを偵察。
記録的な暖冬なのでもう満開ではないか、と思ったがまだ蕾だった。
それでもいつくか咲き始めていた。
顔を近づけて早春の香りを吸う。
さらに北上し、山手幹線と阪急に囲まれたエリアへ行く。
「ゆげ焙煎所」が夙川駅近くに夙川店を出した。
トリコで金柑のパン を買ったあと、夙川店へ行った。
レトロな本店とは違いシンプルモダンで明るい内装。
この店はセンスがいい。
ケニアとエチオピアを100グラムずつ買う。
いま自宅にはグアテマラを含め3種の豆がある。
帰宅するとヒロが水栽培されたヒヤシンスの株をくれた。
ピンク系の花がもう咲いている。
部屋の窓辺に置く。
香り立つ。
天気が回復してきたので4時過ぎから走る。
amazonミュージックに4キロランというリストを作る。
5曲くらい20分から25分くらい音楽を置き、次にTABATAメソッドのロッキーのテーマを置いた。
20秒ラン、10秒ジョグ(WALK)のインターバルを8回する4分ほどの曲。
20秒ランは全力の80%くらいとあるが無理なので速めのジョグというイメージでやってみる。
ずっとゆるジョグだと汗もかかずに帰宅することになるので少し心肺にも負荷をかけたい。
走ってると世界はいつのまにか美しい夕景になっていた。
走りながら15カットくらい撮る。
カメラはDSC-WX350、手の中に収まるサイズ。
望遠が光学20倍(500mm)。
クオリティではもうひとつのDSC-RX100M3がいいのだが望遠が70mm(2倍弱)しかない。
僕は結構、望遠モードを多用するので物足りないのです。
大型センサーでかつ望遠が200mm(おそらく光学8倍程度)あるのはM6から。
価格が149,700円になる。
これはないな。
帰宅後、おつかいを一件頼まれて、プールへ行く。
4往復歩いて、きのう知った練習法を実行してみた。
クロールで、息継ぎ出来なければ途中歩いてもいい、休まず4往復する。
200メートルの運動量を身体に覚え込ませるため。
歩きも呼吸はボブリングで、水中で鼻から吐いて、顔を出して口で吸う。
12.5mクロール〜5mボブリングウォーク〜7.5mクロール
こんな感じで4往復する。
適度に心拍数も上がりいい感じ。
少しずつクロールの割合を増やしていく。
現段階では、200メートルAqua Walk → ブレスの練習 → ノンストップで200m
この順番でしばらく続けてみよう。
誕生日の夕餉はリクエストしたカツレツ。
牛もも肉の赤身のカツレツといつもの鯛のカルパッチョ。
須澤くんからもらった生酒「夜明け前」を開栓する。
信州は佐久の酒、確か「帰山」も佐久だった。
食後は手作りのクラシック・ガトーショコラ。
夜は頭脳王というクイズ番組を観る。
深夜、amazonオリジナルの「日本をゆっくりまわってみたよ〜あの娘のために日本一周〜」を観る。
「日本一周して強い男になったら会いたいです。そのピアスをつけて来て下さい。」
最終の14話を観ながら、これって…この展開って!と一人にやにやしてしまった。
主人公(濱田岳)にシンパシーがあったから14話も見続けたけど…そうだったのか。
旅先から電話するとこも既視感ありありで。(笑)
長い旅、途中で出会う女性、金沢、タイミング逃し、元カレ…。
終盤で会津若松に住む友人(要潤)が言う。
「結局、おめえは自分のことしか考えてないんだよ」
ザッツ ライト!
六十三の誕生日を迎えた今となっては、それがどうした、とケツまくってますが。
キャストもなかなか良くて、楽しめたドラマシリーズでした。
オススメはしないけど。