さわやかな風に誘われ、盛夏に六甲を歩く。
真夏の低山は熱中症の危険もあり、何よりも蒸し暑く辛いだけなので避けていた。
(あえて真夏に低山に登る汗かくのが大好きなおっさん登山者がいるのは知ってますが…)
ここ数日のカラッとした空気ならいいんじゃないか、とヒロを誘う。
彼女の左ひざが思わしくなく、今年は夏山に行けずに終わりそうだった。
リハビリ、ひざ関節のチェックを兼ねてトェンティクロスから森林植物園への道を歩く。
高座の滝、ロックガーデンと並んで六甲ハイクの王道です。
新神戸駅から布引の滝への道は観光客がいっぱいなのに驚く。
布引貯水池を過ぎ、ハーブ園への道を分けると登山者だけの世界になる。
それでも最近の六甲は外国人ハイカーが目立つ。
英語、ドイツ語、スペイン語、北京語、広東語がすれ違うたびに聞こえてくる。
途中、斜面が崩壊し登山道が消えていた。
短い距離だったので強行突破する。
夏の森林植物園は池を埋め尽くす睡蓮とコウホネの花。
ほとりのベンチで買ってきた稲荷ずしを食べる。
ヒロのリハビリなのに僕が疲労こんぱい。
ここ3ヶ月の運動不足、まともに走れてない報い。
運動強化を誓う。
写真は真夏に咲くテッポウユリ。
貯水池へ登る五本松ダム周辺に群生していた。
野生の百合って獰猛ですよね。
猛り咲く(たけりさく)って感じで。
鉄砲百合は英語でEaster Lily というらしい。
復活祭(イースター)の祭りに使われる花。
森林植物園の長谷池で今スイレンの花が咲いているとヒロが言う。
たまたま咲いているのを見たことは何度かあるがわざわざ見に行くのは初めてだった。
スイレンは睡蓮と書く。
水の蓮ではない。
花が眠るからだそう。
朝咲いて、夕方閉じる。
それを3回繰り返して、その花の寿命が終わる。
睡眠する花だったんだ。
睡る花…か。
森林公園に到着したのが昼の2時過ぎ、まだ咲いてるかな?と水面を見ると…咲いていた。
睡蓮といえばモネ。
そういえばモネの睡蓮は花が咲いてたかな?
iPhoneでチェックすると…咲いている。
印象派の油絵なので花を精微に描がかずぼやっとしている。
よく見ると咲いてるわ、くらいの感じ。
今日の長谷池はこんな感じでした。
なかなか壮観。
でも、すでに睡ってる(閉じている)やつもいる。
午前中ならもっと花の数も多かっただろうな。
ぜひオリジナルサイズでご覧下さい。
(クリックで拡大します)
蓮(ハス)は英語でLotus 蓮の花はLotus Blossom だ。
ケニー・ドーハムの「静かなるケニー」というアルバムにLotus Blossom という曲がある。
- アーティスト: ケニー・ドーハム,トミー・フラナガン,ポール・チェンバース,アート・テイラー
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
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睡蓮を見ながらヒロと睡蓮は英語でなんて言うだろうと話す。
ウォーター・リリーじゃないの? とヒロ。
Water Lily って別の花じゃなかったかな?
調べると 睡蓮=Water Lily で正解でした。
彼女はモネの睡蓮を本や図録で見たことがあるという。
Water Lily もジャズのアルバムにある。
リッチー・バイラークのソロアルバム。(廃盤らしいが)
ジャケットはモネだ。
睡蓮には和名というか別名がある。
ヒツジグサ(羊草)という。
羊の刻に咲くからというのが由来。
羊の刻とは午後1時から3時を指す。
実際には朝から咲いているのだが…。
僕らが見たのは午後2時から3時、まさに羊刻だった。
朝、半袖Tと短パンでは寒くて、明け方に長袖パジャマに着替えた。
9時過ぎに自宅を出発、コープまで自転車、阪神香櫨園から三宮へ。
三宮から新神戸へ歩く。
日射しは強いが日陰に入ると涼しい。
列島は大陸の乾いた高気圧に覆われ、空は秋のように青く高い。
登り口で日焼け止めを塗ろうとするも…どうやら忘れたらしい。
布引の滝は観光地です。
でも、肥満体はここまで登っては来られない。
15分くらいは登り続けないと。
ことし4月に来たときは飛沫がかかるくらいの水量でした。
滝から先は少し人が少なくなる。
展望台、猿のかずら橋を経て五本松ダムです。
ダムの上までジグザグの登り。
春はツツジの咲いていた斜面に白百合(鉄砲百合)が群れて咲く。
コガネムシ(カナブン)が花粉を集めている。
布引貯水池のほとりで休憩する。
前回も同じところで一服した。
高原の湖って感じでいいなあ。
この布引ルートは変化に富んで悪くないぞ。
二十代の頃から歩いているはず。
当時気に入ってた杣谷(カスケードバレイ)には30年以上行ってない。
涼しくなったら杣谷〜長峰山を歩いてみよう。
別名「六甲の青い瞳」(?)
ヒロ「泳ぎたい!」
市ヶ原から天狗道へと分ける峠を越えてしばらく川沿いに歩くと…!
えええ、聞いてないよ!