ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2017/1/17 その街のこども、のように

22年前に住んでいた西宮市東部の武庫川団地から神戸の東遊園地まで歩こう と思った。

当時、僕は友人と二人で六甲山中で地震に遭遇し、天幕を撤収して街へ下りた。

東遊園地から武庫川団地まで倒壊する建物が続く道を20キロを歩いて帰った。

その逆をたどる単独1.17ジョグ&ウォーク。

追悼? いや違う。

不幸中の幸いだが、かの震災で自分が顔を知った者が犠牲になったわけではない。

この酔狂なことにお題目をつけるなら感謝かな。

37歳の今日、厄災のさなかにありながら、たまたま生かされて、その道のりを歩いた。

59歳のいま、同じ道のりを歩くことが出来る幸運と健康には感謝しかない。

歩きながら、走りながら、何を感じるのか。

iPodで音楽を聴きながら走った。

40曲ほどをシャッフルモードにして聞いた。

3時間ほど歩いて東遊園地が見えてきたとき、

耳元に流れて来たのは映画「その街のこども」のサントラだった。

iPod、わかってらっしゃる。

大友良英&阿部芙蓉美 - その街のこども

 

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今朝の六甲山。

連日の冷えこみで稜線付近は3日連続で雪化粧した。

きょうはモルゲンロートに染まり、ことのほか美しい。

22年前、この街が揺れた。

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僕の体験談を2015年のきょう、日記に記した。

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臨港線、震災以降もっとも様変わりしたエリアだと思う。

昔は海沿いの田舎っぽい道で個人商店がぽつぽつある程度だった。

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夙川(西宮市)

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芦屋川(芦屋市)

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2号線沿いの甲南商店街。

このアーケードもつぶれていたと記憶する。

当時とは逆のルートをたどるとテープが逆再生してるような気分になる。

このあたりではもうビルや商店や家がつぶれているのは日常みたいになっていた。

神経が麻痺してたのだ。

何も出来なかった。

何もしなかった。

ただ家に帰りたいと思って歩いた。

自己嫌悪が甦る。

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住吉側(東灘区)

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石屋川(東灘区)

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六甲道駅の南側。

このエリアはほとんどのビルが倒壊して大きな被害が出た。

家族を失って自分だけ助かったという人もいる。

映画「その街のこども」に登場するおっちゃんのモデルはその人じゃないかな。

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都賀川(灘区)

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3時間半かかってたどり着いた東遊園地。

竹の燈籠に火をともす人の中にすすり泣きの声が聞こえる。

震災から3日後、取材で焼け野原になった六甲道駅前へ行ったときに聞いた声が甦った。

その女性は焼け落ちた家のあった場所で僕らがいる間、ずっと泣いていた。

六甲道の商店街は金沢から神戸に出てきた頃によく吞みよく遊んだ場所。

僕はまだ二十代半ばだった。

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ほぼ日で見つけた目玉焼き偏愛人の記事。

僕もこの人と同じでオムレツよりもだし巻きよりも目玉焼き命です。

焼きそば、カレーライス、スパゲッティ、ハンバーグ、炒飯、トースト…。

目玉焼きがのってると聞いただけで正気を失ってしまう。

 

  「のってるんならそれを先に言ってよ!」