ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

理想の なべ焼きうどん @天王寺 すゑひろ

大阪の平野区で取材先の打合せがあった。

平野駅へはR天王寺駅で乗り換える。

帰りに昼ごはんを食べようと天王寺で下車した。

久しぶりに「天下一品」で中華そば小を食べようと駅前の店へ行くと、向かいに「すゑひろ」があった。

以前、スポーツライターのF島氏が絶賛していた大衆食堂だ。

こんなとこにあったのか。

 

otomegaki.hatenablog.jp

ラーメンはちょっと重いなと思っていた。

食堂なら量の加減も出来る。

…と昼はここに決める。

 

交通量の多い玉造筋に面している。

店構えからして間違いない。

かつてはサンプルだったのだろう。定番のオムライス、カレーが安い。

中華そばが何と420円! おおおお!鍋焼きうどんだ!

店内の写真はこちらから ↓

13時過ぎ、店はほどほどに混んでいた。

「相席お願いします」と言われ、体格のいい五十代くらいのおじさんの向かいに坐る。

アクリル板で対角線上の斜めに仕切られ一人分のスペースは十分ある。

おじさんは冷蔵ケースから選んだであろう煮魚をつまみに熱燗を飲っている。

「お客さん、なんか吞みますか?」

「熱燗を。それと鍋焼きうどんください」

 

熱燗は「白鶴」(300円) 速攻で出てくる。

年配のひとり客が多い。

店のねえさんは男性なら誰でも “おにいさん” と言う。

「おにいさん、何にする?」

「おにいさん、何か吞みます?」

「相席でお願いしますね、おにいさん」

相手が杖をついているような老人にもなべて “おにいさん”だ。

 

熱燗をちびちび飲んでいるとほどなく鍋焼きうどん見参!

おお、アルマイトの鍋でぐつぐつ煮えたぎっている。

おお、具がシンプル。

葱、卵、蒲鉾、なると のみ。

これこれ。

これですよ。

理想のなべ焼きは。

なんと580円!

 

これぞ食堂の鍋焼きうどん、580円です。

 

つゆをすくって出汁をすする。

これこれ。

蒲鉾をつまみに熱燗がすすむ。

これこれ。

卵を崩して葱にからませて。

これこれ。

うどんにコシは一切ない。

くたくたに煮こまれている。

これこれ。

これが理想の鍋焼きうどんです。

 

他にはオムライスが売れていた。

ケチャップがかけられたお母さんの作る食堂のオムライス。

オムレツもある。

オムレツの具は挽肉と玉葱に違いない。

カレーライスも売れている。

「おにいさん、カレーは生卵つけます?」とおねえさん。

この店はそれがデフォルトなのだろうか。

 

天王寺「すゑひろ」、また来るぞ。

次もきっと鍋焼きうどんを熱燗だろうな。

あったかくなったら次はビールとオムレツにしよう。

カレーも中華そばもオムライスもいいな。

[2024/1/12 ]