ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2020/12/30 Wed. 休みましょう。

ヒロが終日ソファに寝こんでしまった。

朝、冷蔵庫の前でめまいがしたらしく。

「あ、いつもと違う。」とぽつり、リビングのソファで横になった。

しばらくしたら治るかなと思ってたようだが、そのまま寝こんでしまう。

うちのソファは大きなベッドサイズなので羽毛の掛け布団をかける。

まだ和室に布団は敷いてあったがこのままがいいと言う。

きょうは餅つき機で正月用の餅を作ろうと餅米を水につけたままだった。

寝こんでるのに大掃除をするのも迷惑だろう。

何か出来ることはない? と言いそうになったがやめておく。

正月の料理の支度や、大掃除もしなくていいよ、と言いたかったがあえてやめておく。

めまいがして気持ち悪いのにあれこれ声をかけられたくはないだろう。

逆効果になりそうだから。

きょう一日休んで、長引くようなら病院に連れて行こう。

コロナが頭をよぎる。

何年前の正月2日、ヒロが耐えられないくらい目が痛くなったことがあった。

正月に受けつけている診療所を探して武庫之荘まで連れて行ったことがある。

(病名は強膜炎、すぐに痛みは引かず、眼科へ行って眼球注射をして治る)

今年はもっとややこしそうだな、

感染者数は増やしたらアカンなと実感する。

念のため、年末年始の応急診療所を調べておく。

案の定、発熱のある人とない人を分けている。

幸いなことにいまのところ発熱はない。

めまいの原因はわからないが時々あるのだそう。

西宮市応急診療所|西宮市ホームページ

実家の母親とヒロが続けて寝こむ。

自分も含めていつ何が起こっても不思議なことではない。

幸いなことに食欲はあるようだ。

 

ヒロが寝こむととたんに食生活に影響が出る。

朝は登山用に買い置きしておいたミニカップ麺。

昼はマルちゃん正麺と同じく登山用に備蓄してあるツナ缶。

冷蔵庫にあった冷やご飯で卵雑炊を作る。

独身生活が長かったので一通りの自炊は出来るけどブランクが長い。

こんな風にインスタントや缶詰ばかりではとっくに死んでいたと思う。

 

夕方、晴れてきたのでジョグに出る。

六甲に雪は無いがめっちゃ風が強く冷たい。

西宮浜の工事中のエリアが少しずつ出来上がっていく。

かつてボートの艇庫があったエリアに児童遊園みたいな施設が出来ていく。

とにかく風が冷たい。

ボーマンの警戒レベル0.5くらいが消えない。

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出来上がりつつある児童遊戯施設。当たり前だけどちょっと幼稚な第一印象。

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かつてここにプレハブのカヌー艇庫があった。

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季節風に波立つ西宮浜の入江、六甲に雪はない。

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久々に6キロの周回コースを走った。この2ケ月で130キロくらいかな。


帰宅して風呂に入る。

ヒロが「アメトーク」の運動神経悪い芸人を見て笑っていた。

少しほっとする。

2020/12/29 Tue. マッカラン友の会 3+1@木下裕義酒店

今日の日記は短くいこう。

ボーマン(ガスだまり胃痛)の警戒レベルは0.5〜1 くらいのまま。

昔のCMソングみたいに、 🎵パンシロンを飲んだらね 胃腸も肝臓も良い感じ  にはならない。

おなかに何かモヤモヤしたものが住み着いてる感じ。

痛くはないから食欲はそれなりにある。

朝昼兼用食はイベリコ豚の自家製ハンバーグ、美味でした。

 

きょうは恒例のマッカランの会、正式名称は マッカラン18年 友の会 です。

2003年に始まった年イチの会(単なる吞み会)も27年目を迎える。

以前はちゃんとマッカラン18年のボトルを買って飲み干していたのだが近年縮小傾向甚だしく、

単なる吞み会となり、メンバーも石垣島へ移住したミネーロを除外してもなかなか4人は揃わない。

コロナ禍の今年は2年連続で fatfat 氏は欠席、3人+マサオが連れてきたゲストK氏が加わる。

この状況で人を増やすことはないと思うのだがマサオの感覚はわからない。

K氏がいい人とか悪い人とかの話では無いのだけど。(K氏は紳士で感じのいい人でした)

 

衰退ぶりがよく分かるここ数年の友の会の記録です。

2014/12/26 てんのじの酒宴 - ぷよねこ減量日記 clasic 2009/5-2016/1

2015/1/27 みなさん元気でね!@マッカラン友の会 - ぷよねこ減量日記 clasic 2009/5-2016/1

2016/12/28 阿羅漢忘年会 - ぷよねこ減量日記 new / since 2016

2017/12/28 マッカラン吞み鉄の会 - ぷよねこ減量日記 new / since 2016

2018/12/28 マッカラン友の会@八重垣 - ぷよねこ減量日記 new / since 2016

2019/12/27 Fri. 26年目の弦楽四重奏…ではなく。 - ぷよねこ減量日記 new / since 2016

 

ことしは立ち飲みで済ませようとオールセルフのマルキン酒店を予定してたのだが、

当日に確認すると先週の土曜日でことしの営業は終わったそうで、木下酒店に変更する。

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店主オススメの山形は置賜郡飯豊町のお酒、旨し。

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米の味が濃い。つまみは厚揚げの焼いたもの。

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いわしときすの天ぷら

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これはマストの鯖カレー缶

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一番年若のマサオ氏の頭頂が飲み処を明るくしている。

 

頭上に2018年のポスターが貼ってあった。

店主がお気に入りなのでしょうか。

調べてさっそくインスタでフォローするのが最近のわがリアクション。

セルジオは今年でFacebookをやめるという。

賢明な判断。

青春18きっぷの小旅行でもスマホ依存気味なとこがあってちょっと気になっていた。

そこまでして続けるものではないと思う。

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2018年ポスター、この娘が可愛い!朝香りほ さんだそうです。

 

一人2200円通しで支払いを済ませる。

約2時間、この価格で楽しめて幸せであります。

近所に住むセルジオとはすぐに別れ、マサオとK氏と天神橋筋を北上。

二人とも少し足どりが怪しい。

ことしの外呑みの〆として「よしむら」独酌を目論んでいたので、二人を駅まで送って戻る。

移転して2回目の「よしむら」、カウンターは端が空いていた。

にいだしぜんしゅ(自然酒)の燗が冷えた身体にうれしい。

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里芋とほうれん草の煮つけとあったかいにごり酒で今年の外呑み〆

年末6日間あったマンツーマンないし少人数のプチ忘年会は今日で打ち止め。

まさに忘れたい2020年でした。

明日は冷え込む予報。

2020/12/28 Mon. 二度と来ることはない。

さすがに疲れたのだろう。(遊びで)

2日間で鈍行列車に12時間ほど揺られアスファルトの道を10キロ近く歩いた。

朝は何ともなかったのだが、昼前にくらいにボーマン(ガスだまり胃痛)が発症。

警戒レベルは1くらいだった。

昼ごはんはご飯は茶碗に半分にして、おかずは普通に食べた。

胃の上部が重苦しい。

ヤマト運輸から電話が入り荷物(みかん)が届あるが局で受取人がいないので届けられないとの由。

毎年、取材した人から送ってもらっているみかんだがコロナでいろいろ面倒なのだろう。

しばらく寝ていたかったがレベル1なので受け取りに大阪へ出る。

 

きょうもマンツーマンのプチ忘年会がある。

東京からO本氏(65)が高校ラグビーの中継で来阪しているのだ。

動いていたら少しだけど回復傾向に。

O本氏には1年以上会ってない。

こんな時節、お互いええトシになったから会えるときに会っておこう。

あったかいお湯割りなんかを少し飲めたらいい。

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きのう撮影した半田運河沿いに並ぶ醸造工場 写真は本文と関係ありません。

当初は4時半ころの早い時間の予定だったので立ち飲みの「にしの」へ行こうと思っていた。

O本氏の予定が押して5時半スタートになったので混み合う時間帯かもしれないと避ける。

京橋中央改札で会う。

膝を悪くしているようで立ち飲みは辛いとのことで徳田酒店の本店を覗いてみる。

入り口近くのカウンターが一列ガラ空きだった。

ここなら、と客引きに誘われるまま入った。

検温、消毒、マスク用に小さなビニール袋を渡される。

と、ここまでは良かったのだが…。

席に坐る段階になって奥へ案内される。

奥のカウンターに二人席が空いている。

両隣もすでに坐っていて明らかに密、隣の若いカップルの男は煙草を吸っている。

しまった、と思った。

東京から来たO本さんもとまどっていた。

「大阪はこんなんか…」と。

その時点で、出ます、と言って店を変えればよかったがO本さんも坐ってしまった。

30分くらいで出ましょうと飲みはじめた。

 

徳田酒店の本店は地域の人気店。

何度も飲んだことがあるがこの一年は来なかった。

安いし料理もまずまず美味しい。

ちょっとムカついたのはそれ以後も入り口のカウンターを使わせないで空けておいたこと。

あれはちょっとしたフィッシング、撒き餌なのか。

「お、空いてる」「密やないやん」と入る客を呼び込んで詰めこむ。

密を気にする客は短時間で出る。

店にとって回転が早くていい。

時短営業なのでなおさら回転をよくしたい。

飲食店側の事情はすごくわかる。

終了人数を制限したりするのも薄利多売の商売にとって致命的。

コロナの犠牲者であるのは間違いない。

でも、フィッシングまがいのやり口が気に入らない。

バイトの女の子も「もう少し詰めて下さい」と開き直っているように思えた。

明らかに経営側の方針だろう。

客としては選択の自由はある。

コロナとは関係なく詰めこまれたりするのは会社勤めと同じくらい耐えられない。

イヤなら来なければいいのだ。

ToKuDa 、二度と来ることはないと決めて店を出た。

 

もう一軒、ほとんど客のいないバーで飲み直す。

ボーマンはレベル0.5くらいに消えていた。

でも、また帰りの電車でぶり返す。

帰ってすぐにデスク下で寝転んで回復を待つ。

あすはマッカランの会。

1時間以内に終わらせよう。

2020/12/27 Sun. 冬の青春18きっぷ小旅行 Day2 三河&尾張編

2日目は精力的に移動し、静かな日曜日の街歩きをした。

訪ねたのは…西尾城址、半田運河、酒蔵(國盛)、赤レンガ建物(旧カブトビール工場跡)、

名古屋 中川運河松重閘門 、おもに城跡と産業遺産、盛りだくさんでした。

近年、廃墟に惹かれる。

 

【行動ログ】

ふじた旅館 〜[徒歩]〜名鉄南安城駅〜[吉良吉田行き]〜名鉄西尾駅(西尾城址、

街歩き)〜名鉄西尾駅〜[新安城行き]〜名鉄北安城駅〜[徒歩]〜安城駅〜[快速 大垣行き]〜大府駅〜[武豊線 武豊行き]〜半田駅(半田運河、國盛酒蔵、ランチビール@赤レンガ建物)〜[大府行き]〜大府駅〜[新快速 大垣行き]〜金山駅〜[徒歩]〜中川運河 松重閘門〜[徒歩]〜名鉄山王駅〜名鉄金山駅〜金山駅〜[岐阜行き]〜名古屋駅(きしめん&日本酒)〜[新快速 米原行き]〜米原駅〜[新快速 姫路行き]〜尼崎駅〜[快速 播州赤穂行き]〜西宮〜[自転車]〜自宅

 

運賃合計 ¥4840 (青春18きっぷ利用 ¥2280) + 名鉄 ¥890

 

訪れた場所にはほとんど観光客の姿はなく、静かな街歩きを楽しめた。

 

松重閘門(まつしげこうもん)はかつて名古屋の大動脈だった堀川と海を結ぶ中川運河をつなげるパナマ運河方式の水路(川のエレベーター)で、幼い頃に名鉄電車で名古屋へ行くと車窓から子供の目に何とも不思議な風景が見えた。あれは何?と思ったが大人に尋ねることもせずに還暦まで知らないままでいた(笑)。ことし新幹線の車窓からその姿が目に入った。知らないまま死んでいくのはやるせない。満を持して(笑)、ググったらそれが中川運河の松重閘門(LOCK GATE)だった。僕にとってロンドンのタワーブリッジに不思議な既視感があったのは松重閘門があったからだと今になって理解した。全盛期は1967年前後、中世の城を思わせる優美な「水上の貴婦人」は高度成長期を支えた。
セルジオとここにある公園のベンチで小一時間、酒を飲みながら塔を眺めた。
 

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中川運河の松重閘門 ロンドンのタワーブリッジか…?
 

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西尾城本丸の丑寅櫓、二度目の訪問でした。

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JR武豊線半田駅の跨線橋 現存する日本最古の跨線橋

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醸造の町、蔵の町 半田運河沿いの並ぶミツカンの倉庫群

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半田は知多の酒どころ 國盛 酒の文化館 半田郷という酒を買う。

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カブトビール工場跡 赤レンガ巨大建築です。

松重閘門のあと、最寄りの名鉄山王駅から金山駅へ戻る。

JR金山駅ホームには立ち食いのきしめん屋はなく名古屋駅へ移動する。

ホームの立ち食い店でこの旅の仕上げの酒ときしめん。

客は他に誰もいない。

僕はきしめんと冷や酒、セルジオはどて煮。

追加で冷や酒もう一杯をシェア、つまみはかき揚げの台抜き。

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ワンコインきしめん、だしを吸った海老天がいいつまみになる。

店には若いベトナム人女性のバイトさんが独りだけ、応対と手際が気持ちいい。

旅の最後としては申し分なし。 

2020/12/26 Sat. 冬の青春18きっぷ小旅行 Day1 遠江&三河編

今冬の青春18きっぷ、帰省と目的地は西三河&知多半田の街+α です。

いま小説で安部龍太郎の「家康」を読み、家康ゆかりの岡崎城と大樹寺再訪を熱望、

僕はまだ行ったことのない“小さな城下町”と、出身地の近所なのにまだ行ったことのない半田、

そして、行きたかった名古屋の産業遺産へ、帰省を兼ねて行ってみようと一泊二日を目論む。

 

【行動ログ】
自宅〜[自転車]〜西宮駅〜[松井山手行き]〜尼崎駅〜[新快速 近江塩津行き]〜米原駅〜[特別快速 豊橋行き]〜豊橋駅(昼食)〜[浜松行き]〜浜松駅〜[静岡行き]〜掛川駅(掛川城見学)〜[浜松行き]〜浜松駅〜[豊橋行き]〜豊橋駅〜[新快速大垣行き]〜安城駅                      

安城 ふじた旅館泊

 

運賃合計 ¥8030 (青春18きっぷ利用 ¥2280)

 

掛川から刈谷の実家に電話する。

母が携帯になかなか出ない。

15分ほど間隔を置いて電話すると妹が出た。

母(88歳)は足が痛くて横になっているという。

たいしたことはないから大丈夫、と言う。

突然だけど近くまで行くからちょっとだけ顔出すわ、と言うと…。

えー今から来るの?

もう少しあとでもいいから今日はやめといた方がいいと思う。

髪の毛もボサボサで寝たままだし。

そうか…。

いまは無理やり押しかける状況ではないしやめとくか。

高齢だし、行ける時には顔見せておきたいという思いもあるが…やめておく。

じゃあ、元気になったら行くわ。

お年玉は振り込んでおく、と電話を切った。

掛川駅のホームで考えた。

これまでは少なくとも前日か前々日には連絡を入れていた。

行くと元気でよくしゃべり、言葉も滑らかで昔と変わらず、達者だった。

今回みたいに寝こんでいる時もあったんだろうけど僕が来ると聞けば無理してたのだろうな。

博にはみっともないとこ見せたくないと。

自分だって若くない。

会える機会は大事にしたい。

また電話しよう。

 

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新快速 近江塩津行き 京都駅でおにぎりとお茶の朝食

西宮を時04分発の東西線に乗り、尼崎で乗り換え。

セブンでペットボトルのお茶とツナマヨおにぎり、コーヒーを買い、近江塩津行き新快速に乗る。

座れない。無理すれば座れるが座らない。

大阪駅で四人席に後ろ向きに座る。朝日が車内に差し込む。

京都から前向きの二人席確保。眩しくない琵琶湖側に坐る。

京都あたりでツナマヨおにぎりとお茶の朝食。

山科から高校生が乗ってくるがほとんどが大津で降りる部活生。

米原で下車して、ここからはJR東海に乗り換え。

特別快速豊橋行きを待つ。

米原あたりに雪はないが、かなり冷える。

空は暗く、北陸の匂いがする。

 

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米原を出て近江長岡あたりから雪が残っていた。伊吹は見えず、ひたすら寒い。

日本史、特に戦国時代の知識がほとんどなかった。

還暦近くなって映画「関ヶ原」を観て、司馬遼太郎の原作を読んで登場人物や対立構図を知った。

そこから「真田丸」をオンデマンドで観たり、遠藤周作の「反逆」や「宿敵」を読んだり。

岐阜駅前に金ピカの織田信長像がある。

いまでこそ岐阜城の城主として、岐阜の町を栄えさせたのが信長であると知っているが、

もし5年前に岐阜の信長像を見たら、なんでだろ?と思ったに違いない。

信長は尾張の国の大名、当然、名古屋か清洲にずっと暮らしていたのだと思っていた。

実際には那古野城から清洲城、小牧山城、岐阜城、そして安土城へと引っ越すのだ。

豊臣秀吉も、徳川家康もまた…異動させられやすいサラリーマンのように住み処を変える。

 

岡崎でセルジオが下車。

岡崎城と大樹寺を歩くとのこと。

僕はそのまま豊橋まで特別快速で行く。

途中、蒲郡に停車、竹島の島影が見える。

竹島は日帰り旅行や潮干狩りでよく来た行楽地。

湘南の江ノ島を見た時、三河の人は「竹島じゃん」と思う。

同じように島へ橋がかかっているのだ。

*ちなみに「…じゃん」というのは三河弁にある語尾。

 おそらく三河から遠江、駿河を経て相模へと伝わり、横浜のハマ言葉になったのだと思う。

 

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豊橋駅飯田線のホームに2両編成の豊川行きが入線する。

豊橋で二度目の乗り換え。

予定より一本遅らせて35分のすき間が出来る。

構内の立ち食いで豊橋名物ヤマサのちくわ入りきしめんの昼食。

ペットボトルのお酒をこっそり啜る。

ベルマートと成城石井で買い出し、ペッパーちくわと麦焼酎よかいちの水割り。

 

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豊橋駅構内にある立ち食いそばの店

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ふわふわちくわ入りきしめん510円、豊橋は関東風のしょうゆだしです。

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ヤマサのちくわ! 豊橋なら「マストらー」西三河は「マストだらー」静岡は「マストずらー」

浜松行きで33分、浜松で静岡行きに乗り換える。

途中、浜名湖が遠州灘とつながる地点に弁天島の駅がある。

小学生の頃におじさんに「ヒロシ行くか」と突然連れられてきた記憶がある。

海水浴をした記憶はない。

何をしてたんだろ?

今となっては海の風景と弁天島という名前だけが記憶に残っている。

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弁天島あたりの風景、遠州灘方面を望む。

 

 

掛川駅に近づく。

車内にはジャージの背中に磐田北とか、袋井高とかのネームが入った部活生が増えていく。

静かに来た実感が沸く。

 

掛川城は安西水丸さんが「ちいさな城下町」で訪れている城。

電通の先輩社員である田中要造氏(仮名)のエピソードが面白くて行ってみたいと思った。

そのエッセイにあるように掛川駅は新幹線の停まる駅として日本唯一の木造駅舎だった。

駅前に二宮金次郎がいたのも水丸さんの本にあった。

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掛川駅の木造駅舎

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安西水丸さんの「ちいさな城下町」にも書いてあった駅前の金次郎と木造駅舎

 

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駅から城までは徒歩7分 電信柱がない。

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水丸さんがスケッチに書いた緑橋、櫓と天守が望める。

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入城料410円払う。天守への階段が曲がりくねっている。

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山内一豊が城主のころに作られた天守、近年になって再建された。

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再建だが、三層の天守は美しい。

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天守からの眺め、本丸への階段がくねくねしている。

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書院造りの御殿、なかなか立派

掛川を2時半くらいに出る。

浜松で乗り換え、豊橋でまた乗り換える。

蒲郡あたりで夕陽に染まる三河湾の島影が見える。

岡崎を越えて矢作川、夕景が美しい。

たぶん40年前も美しかったのだと思う。

でも、あの頃は身近な世界の美しさを感知できなかった。

見えているのが極々せまい世界だった。

今はあと何回の夕景じゃないけど、残り少ないと世界が愛おしい。

 

安城駅前でセルジオと待ち合わせ。

ネット予約した旅館ふじやに投宿する。

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安城駅前のビジネス旅館(商人宿)、まさか安城に泊まるとは?!

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一泊朝食付きで二人で6450円、Go To 割引と1000円分の地域クーポンをもらう。

 

投宿して、風呂につかり長い列車旅の疲れを癒す。

湯船に一人しか入れない家庭の風呂だけど、しっかりと頭も身体も洗って、ゆっくり浸かる。

「つばさや」という手羽先が売りの居酒屋らしい。

僕らは4人席にふたりだが、障子で仕切られた畳の広間では大人数で宴会が開かれていた。

店の女の子がビールを持って行くたびに開けられると男たちがびっしり密だった。

 

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風呂上がりで湯冷めしないように早めにとびこんだ店「つばさや」で手羽先

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豚焼き串と呼ばれる豚ホルモン串。塩が2本、すぐにタレ2本を追加する。

決して高くはない店だと思うが、普段は大阪駅前や京橋の激安店が多い僕にとってはちょっと高め。

瓶ビール大が600円、ハイボール類が400円はちと高く感じてしまった。

食べものも普通にスーパーの赤白の小さなかまぼこを切っただけの いたわさ が350円とは!

結局、二人で5400円、Go Toクーポンで払い残り4400円を割り勘にした。

美味しくない店だとちょっとテンションが下がる。

元の安城高校(母校)のあったあたりにセブンイレブンがあった。

酒とつまみを買って宿に戻る。

部屋のテレビで全日本フィギュアの男子シングルを見ながら飲む。