2020/12/26 Sat. 冬の青春18きっぷ小旅行 Day1 遠江&三河編

今冬の青春18きっぷ、帰省と目的地は西三河&知多半田の街+α です。

いま小説で安部龍太郎の「家康」を読み、家康ゆかりの岡崎城と大樹寺再訪を熱望、

僕はまだ行ったことのない“小さな城下町”と、出身地の近所なのにまだ行ったことのない半田、

そして、行きたかった名古屋の産業遺産へ、帰省を兼ねて行ってみようと一泊二日を目論む。

 

【行動ログ】
自宅〜[自転車]〜西宮駅〜[松井山手行き]〜尼崎駅〜[新快速 近江塩津行き]〜米原駅〜[特別快速 豊橋行き]〜豊橋駅(昼食)〜[浜松行き]〜浜松駅〜[静岡行き]〜掛川駅(掛川城見学)〜[浜松行き]〜浜松駅〜[豊橋行き]〜豊橋駅〜[新快速大垣行き]〜安城駅                      

安城 ふじた旅館泊

 

運賃合計 ¥8030 (青春18きっぷ利用 ¥2280)

 

掛川から刈谷の実家に電話する。

母が携帯になかなか出ない。

15分ほど間隔を置いて電話すると妹が出た。

母(88歳)は足が痛くて横になっているという。

たいしたことはないから大丈夫、と言う。

突然だけど近くまで行くからちょっとだけ顔出すわ、と言うと…。

えー今から来るの?

もう少しあとでもいいから今日はやめといた方がいいと思う。

髪の毛もボサボサで寝たままだし。

そうか…。

いまは無理やり押しかける状況ではないしやめとくか。

高齢だし、行ける時には顔見せておきたいという思いもあるが…やめておく。

じゃあ、元気になったら行くわ。

お年玉は振り込んでおく、と電話を切った。

掛川駅のホームで考えた。

これまでは少なくとも前日か前々日には連絡を入れていた。

行くと元気でよくしゃべり、言葉も滑らかで昔と変わらず、達者だった。

今回みたいに寝こんでいる時もあったんだろうけど僕が来ると聞けば無理してたのだろうな。

博にはみっともないとこ見せたくないと。

自分だって若くない。

会える機会は大事にしたい。

また電話しよう。

 

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新快速 近江塩津行き 京都駅でおにぎりとお茶の朝食

西宮を時04分発の東西線に乗り、尼崎で乗り換え。

セブンでペットボトルのお茶とツナマヨおにぎり、コーヒーを買い、近江塩津行き新快速に乗る。

座れない。無理すれば座れるが座らない。

大阪駅で四人席に後ろ向きに座る。朝日が車内に差し込む。

京都から前向きの二人席確保。眩しくない琵琶湖側に坐る。

京都あたりでツナマヨおにぎりとお茶の朝食。

山科から高校生が乗ってくるがほとんどが大津で降りる部活生。

米原で下車して、ここからはJR東海に乗り換え。

特別快速豊橋行きを待つ。

米原あたりに雪はないが、かなり冷える。

空は暗く、北陸の匂いがする。

 

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米原を出て近江長岡あたりから雪が残っていた。伊吹は見えず、ひたすら寒い。

日本史、特に戦国時代の知識がほとんどなかった。

還暦近くなって映画「関ヶ原」を観て、司馬遼太郎の原作を読んで登場人物や対立構図を知った。

そこから「真田丸」をオンデマンドで観たり、遠藤周作の「反逆」や「宿敵」を読んだり。

岐阜駅前に金ピカの織田信長像がある。

いまでこそ岐阜城の城主として、岐阜の町を栄えさせたのが信長であると知っているが、

もし5年前に岐阜の信長像を見たら、なんでだろ?と思ったに違いない。

信長は尾張の国の大名、当然、名古屋か清洲にずっと暮らしていたのだと思っていた。

実際には那古野城から清洲城、小牧山城、岐阜城、そして安土城へと引っ越すのだ。

豊臣秀吉も、徳川家康もまた…異動させられやすいサラリーマンのように住み処を変える。

 

岡崎でセルジオが下車。

岡崎城と大樹寺を歩くとのこと。

僕はそのまま豊橋まで特別快速で行く。

途中、蒲郡に停車、竹島の島影が見える。

竹島は日帰り旅行や潮干狩りでよく来た行楽地。

湘南の江ノ島を見た時、三河の人は「竹島じゃん」と思う。

同じように島へ橋がかかっているのだ。

*ちなみに「…じゃん」というのは三河弁にある語尾。

 おそらく三河から遠江、駿河を経て相模へと伝わり、横浜のハマ言葉になったのだと思う。

 

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豊橋駅飯田線のホームに2両編成の豊川行きが入線する。

豊橋で二度目の乗り換え。

予定より一本遅らせて35分のすき間が出来る。

構内の立ち食いで豊橋名物ヤマサのちくわ入りきしめんの昼食。

ペットボトルのお酒をこっそり啜る。

ベルマートと成城石井で買い出し、ペッパーちくわと麦焼酎よかいちの水割り。

 

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豊橋駅構内にある立ち食いそばの店

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ふわふわちくわ入りきしめん510円、豊橋は関東風のしょうゆだしです。

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ヤマサのちくわ! 豊橋なら「マストらー」西三河は「マストだらー」静岡は「マストずらー」

浜松行きで33分、浜松で静岡行きに乗り換える。

途中、浜名湖が遠州灘とつながる地点に弁天島の駅がある。

小学生の頃におじさんに「ヒロシ行くか」と突然連れられてきた記憶がある。

海水浴をした記憶はない。

何をしてたんだろ?

今となっては海の風景と弁天島という名前だけが記憶に残っている。

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弁天島あたりの風景、遠州灘方面を望む。

 

 

掛川駅に近づく。

車内にはジャージの背中に磐田北とか、袋井高とかのネームが入った部活生が増えていく。

静かに来た実感が沸く。

 

掛川城は安西水丸さんが「ちいさな城下町」で訪れている城。

電通の先輩社員である田中要造氏(仮名)のエピソードが面白くて行ってみたいと思った。

そのエッセイにあるように掛川駅は新幹線の停まる駅として日本唯一の木造駅舎だった。

駅前に二宮金次郎がいたのも水丸さんの本にあった。

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掛川駅の木造駅舎

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安西水丸さんの「ちいさな城下町」にも書いてあった駅前の金次郎と木造駅舎

 

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駅から城までは徒歩7分 電信柱がない。

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水丸さんがスケッチに書いた緑橋、櫓と天守が望める。

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入城料410円払う。天守への階段が曲がりくねっている。

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山内一豊が城主のころに作られた天守、近年になって再建された。

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再建だが、三層の天守は美しい。

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天守からの眺め、本丸への階段がくねくねしている。

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書院造りの御殿、なかなか立派

掛川を2時半くらいに出る。

浜松で乗り換え、豊橋でまた乗り換える。

蒲郡あたりで夕陽に染まる三河湾の島影が見える。

岡崎を越えて矢作川、夕景が美しい。

たぶん40年前も美しかったのだと思う。

でも、あの頃は身近な世界の美しさを感知できなかった。

見えているのが極々せまい世界だった。

今はあと何回の夕景じゃないけど、残り少ないと世界が愛おしい。

 

安城駅前でセルジオと待ち合わせ。

ネット予約した旅館ふじやに投宿する。

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安城駅前のビジネス旅館(商人宿)、まさか安城に泊まるとは?!

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一泊朝食付きで二人で6450円、Go To 割引と1000円分の地域クーポンをもらう。

 

投宿して、風呂につかり長い列車旅の疲れを癒す。

湯船に一人しか入れない家庭の風呂だけど、しっかりと頭も身体も洗って、ゆっくり浸かる。

「つばさや」という手羽先が売りの居酒屋らしい。

僕らは4人席にふたりだが、障子で仕切られた畳の広間では大人数で宴会が開かれていた。

店の女の子がビールを持って行くたびに開けられると男たちがびっしり密だった。

 

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風呂上がりで湯冷めしないように早めにとびこんだ店「つばさや」で手羽先

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豚焼き串と呼ばれる豚ホルモン串。塩が2本、すぐにタレ2本を追加する。

決して高くはない店だと思うが、普段は大阪駅前や京橋の激安店が多い僕にとってはちょっと高め。

瓶ビール大が600円、ハイボール類が400円はちと高く感じてしまった。

食べものも普通にスーパーの赤白の小さなかまぼこを切っただけの いたわさ が350円とは!

結局、二人で5400円、Go Toクーポンで払い残り4400円を割り勘にした。

美味しくない店だとちょっとテンションが下がる。

元の安城高校(母校)のあったあたりにセブンイレブンがあった。

酒とつまみを買って宿に戻る。

部屋のテレビで全日本フィギュアの男子シングルを見ながら飲む。