ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2023/02/21 (火) Kindle 捜 索 大 作 戦

金剛山行でデジカメを紛失して発見した顚末は先日アップした。

なくした場所はバスに乗る前に坐った花壇の縁だと思いこんでいたら、バスの車内だった。

思いこみは間違いだった。

 

puyoneko2016.hatenablog.jpこの記事の最後に書いた。

すっかり花壇に置き忘れたと思いこんでいた。

実際はバスの中だった。

もしかしてKindleもバスの中ではなく、その前後になくしたのではないか?

バスの前なら早朝の阪神電車、バスのあとなら伊丹空港。

もういちど確認の電話を入れてみよう。

東北温泉行でなくしたKindle(電子書籍リーダー)はどこかにある。

消滅したとは考えにくい。

少なくとも山の中で落とした片方の手袋を見つけるより確率は高い。

家ごもりの今日、Kindle捜索大作戦を決行した。

 

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奇妙なことに旅でKindleを手にした記憶がない。

てっきりバックパックに入れ忘れたのだと思いこんでいた。

帰宅して見つからなかった。

次に疑ったのは甲子園から空港までのリムジンバスの中だ。

あのとき本を読もうと思った。

Kindleがすぐに見つからなかったのでiPhoneで沢木耕太郎の「旅の窓」を何編か読んだ。

…と思う。

伊丹に着いて、秋田便の欠航を知り、青森便に振り替えて、ラウンジでトマトジュースを飲んだ。

あまり時間はなかったので読書はしなかった。

…と思う。

やがて機上の人となる。

荷物スペースにバックパックを入れる前に、iPhone、デジカメを座席前のポケットに入れた。

Kindleはバックパックにあるはずだが、機内誌があるし、読書はしないだろうと出さなかった。

…と思う。

青森空港に着いた。

靑森駅行きのリムジンバスに乗った。

Kindleのことに頭がいかなかったが紛失したと思う理由もない。

駅に着き、秋田のホテルをキャンセル、深浦のホテルを予約したり、五能線のパスを買ったり、

駅前の市場でカレーライスを食べたり、田酒の一升瓶を買ったり、あたりめを買ったり。

Kindleのことは忘れていた。

深浦のホテルで確認したらバックパックの中になかった。

ここまでの道行きでKindleを手にした記憶がない。

家に置いてきたのだと結論づけた。

(深浦のホテルにマフラーとニット帽を忘れ、着払いで送ってもらったのはまた別の話)

 

帰宅後、まず一番疑わしい行きのリムジンバスに確認の電話を入れた。

Kindleの忘れものはなかった。

他には思いつかなかった。

疑いなく。

手にした記憶がないのだ。

デジカメの一件で思った。

その記憶があやしいのでは?

疑うべき場所をリストアップした。

自宅〜甲子園は阪神電車に乗った。

空港に着いてからはJALのカウンター、ラウンジに行った。

JAL機内、そして靑森のリムジンバス。

そこまでを捜索してみよう。

 

電話をかける前にネットで調べる方法はないか?

JAL ラウンジ 忘れもの で検索すると…

JAL - 機内・ラウンジでのお忘れ物に関するお問い合わせ

というページが見つかった。

そこにWEBで忘れものを検索できるのを知る。

JAL - 国内線 お忘れ物検索のご案内

搭乗日、空港、忘れもの種別 を入力した。

Kindleがどんな種別なのか分からなかったが「パソコン関連」で調べたら、

該当する日のラウンジと伊丹空港で2件ヒットした。

受付ページに日時、便名、忘れもの(Kindle)の詳細を記入して紛失届を送った。

自動返信があり、今日か明日中に電話連絡が来るという。

阪神電車や靑森のリムジンに連絡する前に少し待ってみようと思った。

 

 

昼過ぎ、iPhoneに着信があった。

0177という局番から。

もしや、と思って出たら

「〇〇さんのお電話でしょうか。こちら日本航空の青森空港カウンター担当の…」

 

ヒットした!

 

でも、なんで青森?

ということは…「該当するものが機内にありました。」だった。

バス車内にあったデジカメと同じケース。

まさか機内(車内)とは思わなかった。

思いこみが障害となっていた。

「お引き取りはどうされますか?」

また青森へは行けないなあ。(笑)

丁寧にお礼を伝え、着払いで送ってもらうことにした。

 

そうだったか。

よかったよかった一件落着。

嬉しい………、けど哀しい。

 

頭をよぎったこと。

人間の記憶はあいまいで不確か。

絶対はない。

まず自分を疑え。

二度あることは三度ある。

レコード針の銀行振りこみの一件。

金剛山のデジカメの一件。

そして、このKindleの一件。

若いときだって似たようなことはあったが頻発するってことはやっぱり…か。

単に物覚えが悪い、つまり記憶が定着しないだけでなく、

記憶が断片化して、いつのまにか消えてしまう。

あるいは手足だけが動いて、それが記憶にさえ焼き付けてないという現象。

え、何してんの? 

機内でKindleを取り出したのは意識下での行動だったのか。

取り出したという意識がないからポケットの中にあっても確認しなかった。

ということだろうか。

 

うっかり爺さん。

高村光太郎も「道程」に書いている。

僕の前に道は無い、僕のあとに落とし物がある。

老人力が増してきたな。

 

日々の記録はこちら。

こういう地道に記録を記していても忘れるものは忘れる。

つまり容量超過なのかもね。

注ぐとこぼれる状態。

その程度のスペックだったと諦める。

otomegaki.hatenablog.jp