バックスタンドが息を飲む。
その視線はたった一人に注がれる。
赤いジャージの10番はかつては世界を制した黒衣軍団の司令塔。
2ケ月前、生で見たいとキンチョウスタジアムへ二度行った。
一度目は主役の不在、
二度目は見る前に階段から転落した。
三度目の今日、穴の開くほど老眼の両目で追いかけた。
ワントライで逆転される終盤、ヘイデン・パーカーからのパスを受けた10番は瞬時に加速、
36歳とは思えないスピードでトヨタのデフェンスラインを突き抜けた。
間髪入れず無人のスペースへ左足アウトサイドで蹴りこむ。
敵デフェンスは不意を突かれ背走、フレーザーにトライを許す。
あのグラバーは痺れたね。
転落して、頭蓋骨骨折しても、花園でこんなプレーを目の前で見られた。
生きててよかった。
筋トレはあえて休養する。
冷えこんだ清々しい朝、なぜか短パンで走る。
まだいけるかな。
でも。次からはロングパンツにするかタイツをはくかにしよう。
きょうはユリカモメたちが活動的だ。
ネイチャーフォトもどきが撮れた。
トップリーグ準決勝 神戸製鋼vsトヨタ自動車@花園ラグビー場
2日連続で花園通い。
きょうは阪神電車じゃなくJR神戸線、環状線、近鉄を乗り継ぐ。
寒い。
ひざかけのフリースブランケットとクッションシートと熱いカフェラテの入ったボトルとで防寒。
バックスタンドは日当たりがいい。
冬枯れの生駒山とカラフルなスタンド。
メインスタンドの大屋根のスリット(すき間)から光が射す。
赤と緑、関西社会人リーグの決勝みたいや、とオールドファンが言う。
このツートンはロッテグリーンガムを思い出す。
石川遼がミズノオープンを17歳で優勝したときのウエアが上下ともに赤、周りはグリーンだった。
神戸製鋼はダン・カーターの存在で求心力が増している。
若き日のメル・ギブソンと重なる。
もうひとつの準決勝も劇的結末。
勝ったサントリーの沢木監督が興奮気味に言い放った。
「神戸製鋼さんにはダン・カーターがいますが、サントリーにはマット・ギタウがいます」
15日(土)の決勝は同じ演目の松之丞を流してもいいからライブで見たい。
神戸製鋼のデーブ・デュロン ヘッドコーチ、カッコいいね。
花園からの帰り、局の前に出現した夕焼け。
上手い具合に広がった西の雲が焼けている。
歩道橋の上で、めちゃくちゃ綺麗ですねえ、と通りがかりの人が声をかけてきた。
きのう半分見て、きょう続きを見た。
ダイアン・レイン主演「ブラックサイト」、amazonで199円でレンタルした。
原題のUntraceableは追跡不可能の意味。
目を背けたくなるような展開のホラーとも言っていいくらいのクライムサスペンス。
無防備にフリーWIFIに繋げると…なんて恐い。
ハッカーに全財産を奪われるくらいならまだマシだけど…。
FBIのサイバー犯罪対策チームが見つめるモニター。
他人の不幸は蜜の味。
目を背けたくなるようで大衆の衆目を集める何かが…!
おまえたちは共犯者だ。
この映画は2008年公開、10年前だ。
ダイアン・レインは42歳くらいだろうか。
それなりに年齢を顔のしわや肌つやに出しているけどセクシーだ。
決してくたびれてはいない。
人は男女問わず大事なのは姿勢ではないかと思う。
さっそうと歩くこと。
この映画のダイアン・レインはすべてが魅力的だ。
そして、メアリー・ベス・ハートもいい。
この頃は60代になったばかりか。