ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2021/01/08 Fri.  Day 4 播州赤穂からドーンと京都!

冥土旅#1

冬の青春18きっぷ小旅行のDay 4 です。

今回はヒロと二人です。

当初は雪見ツアーで滋賀の余呉湖往復を考えていたのですが寒波襲来。

彼の地が大雪過ぎて湖西線もストップしたりしてトラブったら体力消耗するなと回避。

以下のプランに変更しました。

兵庫県の西の端っこまで行き、お城を見て昼食を食べて、どーんと新快速で京都へ。

京都で美術鑑賞して、夕ごはんを食べて帰るという2本立てのプランです。

 

【行動ログ】

自宅〜[徒歩]〜さくら夙川駅〜[JR須磨行き]〜神戸駅〜[新快速姫路行き]〜姫路駅〜[播州赤穂行き]〜播州赤穂(赤穂城と蕎麦ランチ)〜[姫路行き]〜姫路駅〜[新快速野洲行き]〜京都駅〜[地下鉄]〜四条駅〜[徒歩]〜京都高島屋(吉田博展@高島屋&パスタディナー@木屋町カルド)〜[徒歩]〜四条駅〜[地下鉄]〜京都駅〜[姫路行き]〜西宮駅〜[西明石行き]〜さくら夙川駅〜[徒歩]〜自宅

運賃 5870円 (青春18きっぷ利用 ¥2280)

 

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赤穂城の天守台でデュアルフライする二匹  てん&けん

 

がっつりと防寒対策して出る。

いつもながらヒロの支度がギリギリになる。

逆算して準備しろよと思うが言うと機嫌が悪くなるので抑える。

さくら夙川から普通に乗って神戸駅で乗り換える。

ヒロが「芦屋で一つ前の新快速に乗り換えられた」と言う。

神戸線は複々線で新快速と普通&快速は出発時間が同じ。

乗換案内の青春18きっぷ検索だと乗り換え不可能として候補に出てこないのだ。

そんなアプリばっかりアテにして、と言うが、アプリにどんだけ助けられているか。

しばし無言モード。

やれやれ。

 

神戸駅からの新快速には何とか座れる。

乗り換えて播州赤穂、赤穂線になると同じ県内でも遠くへ来たなと感じる。

兵庫県の東端から西端へ。

播州赤穂駅、改札を出るといきなりこの書が目に飛びこむ。

どーんと「忠臣蔵」

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どーんと忠臣蔵! 誰の書だったかな?

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兵庫県の西の果て、播州赤穂の駅前には…

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もちろんこの人、大石内蔵助


(おそらく)初めて降り立つ播州赤穂の駅前。

第一印象はノイズが少ない、人も車も極めて少なくて…それでいてさびれてるという感じはしない。

気の荒いはずの播州、多分間違ってるだろうけど、赤穂は穏やかで静かな小都市というイメージ。

折しもやわらかな冬の日射しがそそぎ、僕らの前を七十代の老夫婦が並んで歩いて行く。

ヒロの気分も同じように穏やかになってきたらしく。

日だまりはいいな。

「静かで高い建物がないから気持ちいいね」と機嫌が直る。

赤穂浪士の町だから、それなりに観光資源もあって全国から観光客も詰めかけるのだろうけど、

今のこんな状況で、今日は寒波で観光客も出控えてるだろうから、とにかく人がいない。

まったく密じゃない。

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駅前と城へ繋ぐメインストリート、電柱もなく道も広い。

 

以下、写真日記で。

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藩主が江戸でしでかした一報を早駕籠で伝える赤穂藩士が息継ぎした井戸がある

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ごきげんの直ったヒロは花屋に興味津々

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徒歩10分くらいで大手門へ 櫓は大手隅櫓 車が少ない。

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真新しい時代劇のセットのようにきれいに整備されていた。

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寒波で堀が凍っている。結晶が美しい。緋鯉がゆっくりと魚影を浮かべた。

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誰もいない。がっつりと着こんだぷよねこが行く。

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大手門を抜けると筆頭家老 大石邸がある。

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元禄14年3月、「ご家老、えらいこっちゃ」と伝令がこの門を叩いた。

 

大石邸の前に立った我々は駅へ戻ろうと思った。

が、あれ? もっと先にもお城らしき石垣と白塗りの壁が続いているぞ。

近づいていくと二の丸、本丸跡とある。

ということは、大石邸は…三の丸に過ぎなかった。

赤穂城はけっこう大きな城だ。

実際、浅野家は石高に比べてかなり無理して大きな城郭を築いたらしい。

このあたりも松の廊下につながる遠因があるのかも?

戦前は本丸跡に県立赤穂中学(赤穂高校)があったのだという。

今はすっかり観光整備されている。

そういえば我が母校 金沢大学も城の中にあった。

確か僕らの学部は一番高いところにあった。

あれが本丸跡だったのかも。

当時は何の興味もなかったけど。

今は郊外に移転させられて金沢城はこぎれいに観光整備された。

思えば僕らの時代は登城通学だったのだ。

あんまりマジメに勉強しなかったけど。

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いざ、本丸へ!

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本丸門をくぐると整備された庭園がある。

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天守台の石垣は野面積み、一部コーナーを切込み接ぎで修復している感じ

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天守台から見た本丸御殿跡 一の間、二の間、台所などの配置が示されている。

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パノラマで本丸の俯瞰を撮りました。

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天守台から望む山肌に「赤」の文字

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本丸庭園

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ヌートリアが棲息していた。

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冬枯れの庭園に紅が際立つ

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本丸から二の丸へ 厩口門(うまやぐちもん)です。

 

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赤穂城が完成したのは松の廊下の40年前だそうです。

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この内堀の外側には播磨灘につながる水手門があった。

 

冬の日だまりの中、誰もいない城跡を歩く。

13時半過ぎ、腹が減った。

姫路駅の立ち食い駅そばでもいいかと思ったが、駅前に蕎麦屋があった。

店頭のメニューを見ると焼穴子丼がある。

ヒロは焼き穴子が好きなのでこれがいいと言う。

寒いので鍋焼きうどんでもと僕。

ところが入ると焼き穴子丼がないそうな。

穴子天そばにする。

僕も鍋焼きうどんから塩ねぎそばなるものに変更。

赤穂産のねぎが大量に入っている蕎麦、にごり酒とともに食べた。

あるある案件だが、僕らが入った時には客は一人しかいなかったが、

食べる頃には6人、7人と客が増え続ける。

味は…?

不味くは無いが可も不可も無く。

観光客用の価格が気に食わない。

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赤穂産の青ネギをのせた塩ねぎ蕎麦 は780円 十割蕎麦にすると1000円超える。

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播州赤穂駅から姫路行き、そこから新快速に乗る。

 

途中、神戸あたりから雪になる。

大阪を過ぎるとまた青空が覗く。

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で、どーんと京都 スカッと青空

 

地下鉄で2駅、四条烏丸で下車。

会場は高島屋、ところが二人とも大丸と高島屋を間違えていた。

烏丸に近いのは大丸で、高島屋は河原町でした。

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吉田博展は上田と、神戸で観た。今回が3度目

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2枚絵はがきを購入

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木屋町の「カルド」へ行く。

「カルド」は誰もいなかった。

僕らが入ると若いカップルが2組続けて入ってきた。

サラダ、ガーリックバケット、珈琲がついて1600円のセットにする。

スパゲッティは1100円以下のものから選べる。

先に出てきたサラダとガーリックバケットのコンビがめちゃ旨。

僕も珍しくキュウリ以外は食べた。

熱々、出来たてのスパゲッティも美味。

細めの麺がいい。

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石壁の店内、欧州モードです。

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僕はトマトとツナのガーリックオイル

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ヒロはジュノベーゼ

【Easter eggs 2021】 吉田博 展 没後70年 @京都 高島屋

京都で吉田博展へ行った。

吉田博という人を知ったのは3年前の初夏だった。

ヒロが大好きな画家で、明治の中頃から昭和前半にかけて油絵や木版画を世に出した。

絵画に詳しくない僕の私見だが、岸田劉生の「麗子像」や梅原龍三郎の「桜島」、

黒田清輝の「湖畔」や青木繁の「海の幸」、みたいなアイコンになる作品を知らなかったせいか、

日本の代表的な画家として吉田博の名前を記憶することはなかった。

日本国内より外国での評価が高い人のようだ。

そして、画壇では「黒田清輝を殴った男」として知られているという。(笑)

僕の名前と一字違いだというのも親近感を感じる。

 

www.youtube.com

 最初に吉田博展を観たのは長野県上田市の美術館だった。

その美術館のロケーションや建物も素晴らしかった。

(上田城のすぐ真ん前だったが城跡には行かずじまい、残念!)

コラム 週刊YOSHIDA 上田市立美術館 吉田博展 | サントミューゼ

 

吉田博の絵の明解さに惹かれた。

特に木版画は大正という時代を感じさせずちょっとポップなイラストを思わせる。

軽やかなのだ。

特に日本アルプスやアメリカの国立公園、ヨーロッパアルプスを描いた画がいい。

ほとんどの風景作品の構図の好みが僕と同じで、望遠レンズと広角レンズの上手く使い分ける。

たとえば東京会場のポスターになっている「剱山の朝」という木版画。

*剱山は北アルプスの剱岳のことで当時は名称が定まっていなかったという

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いい具合に自分が描きたいモノをフレームに入れこんでいる。

紹介動画にあるように超現場主義、登山家でもあった彼はこの景色の見える場所へ登っている。

おそらく剱沢から別山への登りのどこかから剱岳方面を見返したポイント。

1926年の作品だが、僕も1995年と1996年の秋にこの場所に立っている。

1996年の10月、そのときは単独のテント泊だった。

(思えばいっぱしの登山家みたいなことしてたんだな)

きのう(1月8日)、京都の高島屋の展覧会場でこの絵「剱山の朝」を見て既視感があった。

 

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1996年10月 剱沢キャンプ場にて 塩田博 撮影

 

黄色いのが石井スポーツのゴアライトという僕のテント。

既視感……でしょ。

吉田博の絵を勝手にトリミングするとこうなる。

剱のアングルとか、手前の山並が違うので剱沢と反対側なのかもしれない。

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1926年(大正15年)吉田博「剱山の朝」 

 

いっきに親近感が沸く。

だからといって吉田博は山岳専門画家ではない。

素晴らしい風景画を多く残している。

ダイアナ王妃も自室に吉田博の風景を飾っていた。

ただ人物は苦手みたいだ。

京都の展覧会では画材を求めて世界を旅したことがわかる数々の作品を見ることが出来た。

戦前のアメリカのグランドキャニオン、ヨセミテ、マウントレーニア、ナイアガラ…。

ヨーロッパアルプス、インドや東南アジアや韓国…。

展示されていた鉛筆画のスケッチが素晴らしい。

プロというのはこんなにも凄いのかと思った。

絵心がないので実際に風景と対峙しさらさらとこんなスケッチが書ける能力に感服した。

そういえばこの11月に日本の製鉄所や造船工場の油彩画の展覧会も見た。

今回、2枚の絵はがきを買った。

「剱山の朝(1926年)」と「エル・キャピタン」(1925年)

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左「剱山の朝」 右「エル・キャピタン」

デスク横の壁に毎年かけているのはアンセル・アダムスのモノクロ写真のカレンダー。

確かヨセミテ国立公園の巨大な一枚岩「エル・キャピタン」の写真もあったはずだ。

吉田博のこの木版画を見た時、あ、アンセル・アダムスだ!と思った。

 

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1956年  アンセル・アダムス撮影

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1925年 吉田博「エル・キャピタン」

会場のショップに「吉田博画文集」があった。

買い損ねたが、この人の文章も読めるなら買おうかなと思う。

吉田博画文集 われ山の美とともにあり

吉田博画文集 われ山の美とともにあり

  • 発売日: 2017/09/13
  • メディア: 単行本
 

 (2021/1/8付【Easter eggs 2020】)

2021/01/07 Thu. 正月明け 追い詰められていく感覚

寒波襲来と同時に首都圏に宣言発出か…。
関西や中京圏もそれに続く気配。
ここにきて今回の宣言にどこまで効力があるのかは大いに疑問。
それぞれ皮膚感覚の個人差が大き過ぎる気がする。
理では分かっても感ではわからない。
それぞれ感覚(センサー)には大きな違いがある。
同じ犬を見ても、かわいいと思う人と恐怖を感じる人がいるみたいに。
感染は恐怖だ。
強迫されるくらいに悲惨な事態にならないとおそらく止まらない。
他人事のように書いているが他人事ではないということだけが確かなこと。
新春早々に追い詰められていく。
次はもうダメ、耐えられないという人もいるだろう。
正直、宣言なんて出しても出さなくても変わらないかもしれないなと思う。
為政者のパフォーマンス。
事態がもっとシリアスになればどうするのだろうか。
先のことは誰にもわからない。
自分のセンサーで動くしか今のところ術はない。
 
きょうは休養日、遊んでばかりなのに休養もないものだが。
夕方、散歩する犬たちに会いに御前浜へ行く。
ポリッシュローランドシープドッグのモコモコに会えた。

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本日7日、首都圏に非常事態宣言、こういうのは発出というらしい。発令じゃないのね。
昼は七草がゆ、夕は牡蠣フライ。
いただきものの信州産新酒を開栓する。
桜色のフェミニンなラベル、どうなのかな?
一口飲んで、おっと唸る。
うすにごり、かすかな発泡、フレッシュな吟醸香、旨い!
新春二本目もアタリの酒です。

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春の七草と正月の餅が入ってます。

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信州塩尻の地酒 美寿々の新酒、おいしい酒です。

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うすにごり かすかな発泡がある。

 

You-Tubeドラマ「おやじキャンプ飯」の2話と3話を観る。

あえてキャンプのさまざまなシーンをリアル尺に近い間で見せていく。

台詞は極端に少ない。

ホットウイスキーに合う。

2021/01/06 Wed. 冬の青春18きっぷ小旅行 Day3 丹波編

年をまたいで冬の青春18きっぷ小旅行、今日は単独行の Day3 です。

ソロでプランがあった。

ブロンプトン稼働で播州の城下町巡り。

姫新線の本龍野へ行き、揖保川をブロンプトンで下って山陽本線龍野駅。

播州赤穂へ行き、赤穂の街と城を歩く。

日没前に赤穂温泉の銀波荘で日帰り湯、播磨灘に落ちる夕陽を見ながら露天につかる。

悪くないプランだったが、調べたら日帰り湯は昼と夜しか受け入れていない。

日没時は泊まり客専用みたいだ。

ならば、とBプラン発動。

かねてから候補地にあった同じ県内の丹波黒井城址へ行くことに決めた。

黒井城址も但馬の竹田城と同じ山城、天空の城。

雲海に浮かぶ城としても最近観光客が増え整備されてきたようだが、

ことし大河ドラマで明智光秀が脚光を浴び、丹波市としても力が入りさらに整備が進んだみたいだ。

そもそも黒井城のことは全く知らなかった。

そこで起こった戦国絵巻も、その存在さえも。

山の頂に城跡らしきものを僕が “発見 ” したのは3年前の4月だった。

レンタカーで白いツツジ、ヒカゲツツジの群落を見ようと登った山が丹波の向山だった。

その稜線に出て登山道と反対側の風景を見たら、正面の山の頂上が不自然に平らだった。

その平らな場所に石垣のようなものがある。

マチュピチュが頭に浮かんだ。

あれ? これは何だ? 城跡かな? 写真を撮った。

帰って調べたら黒井城という城跡だった。

随分と高い山城で見応えがあった。

その時は赤井英正と明智光秀の戦のことを読んでも記憶に残らなかった。

ただあの山の平らなところで酒を飲んだら旨いだろうなと思った。

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3年前、向山に登ったときに見えたのが黒井城址、新緑が美しい季節だった。

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今回、黒井城址から向山を見た。季節が良ければ新緑が美しいだろう。


最寄り駅はJR福知山線の黒井駅。

そこから歩いて登山口まで行けるみたいだ。

丹波市が雲海に浮かぶ城跡と歴史絵巻の素晴らしい動画をアップしている。

これを見たら是非とも行きたいと思う。

期待が膨らむ。

もしかして雪景色が見られるかも知れない。

 

www.youtube.com

 

【行動ログ】

自宅〜[自転車]〜西宮駅〜[長尾行き]〜尼崎駅〜[野洲行き快速]〜

大阪駅〜[丹波路快速 篠山口行き]〜篠山口〜[福知山行きワンマンカー]〜黒井駅

(黒井城址 見学)〜[福知山行き]〜 福知山駅 (福知山城 見学)〜 [丹波路快速大阪行き]〜尼崎駅〜[西明石行き]〜 西宮駅

運賃合計 ¥4000 (青春18きっぷ利用 ¥2280)

 

山と山に囲まれたこの平地(田畑)を明智光秀率いる織田の軍勢が埋め尽くした。

“丹波の赤鬼” 赤井直正は山の上の黒井城に籠城して迎え撃った。

その風景を想像して旨酒を飲む。

これがしたかった。

 

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美しい丹波平野、500年前、軍勢の中心に明智家の家紋「水色の桔梗」幟旗が遠望できただろう。

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黒井城本丸跡のベンチに座り北を眺める。

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駅前に立つ絵看板にも赤井と明智、雲海に浮かぶ黒井城も。

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この冬、2度目の青春18きっぷの旅@福知山線黒井駅ホーム

 

おととしの2019年(2019年がもう一昨年になってしまった)の11月に但馬ドームへ行った時に、

福知山駅で途中下車して福知山城へ行こうと歩き始めた。

乗り継ぎの時間に余裕がなかったので城の100mほど手前で駅へ引き返したのだった。

今回は天守まで登った。

最初、そのときの記憶を元に駅から歩き始めて途中で気づく。

まったく逆方向に歩いていた。

思いこみはあかんね。

明智光秀の城として大々的に整備されていた。

再建だけど、板張りの天守はなかなか美しい。

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福知山へ立ち寄る。夕陽を浴びて赤く染まる福知山城の天守

 

写真日記は続く。

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最初の西宮駅からは予定していた電車に乗った。

時間が無かったので青春18きっぷにスタンプを押してもらわず定期券で入る。

乗り換え駅の尼崎で8分ある。

8分で何が出来るか?

いったん改札を出てスタンプを押してもらった。

セブンイレブンで珈琲を買った。

もうひとつトイレに行った。

間に合うはずだった。

でも2番線への階段を下りながらドアの閉まる音が聞こえた。

丹波路快速を逃してしまう。

乗換案内で次を確認する。

30分近く空いてしまった。

スタンプ、珈琲、トイレ、3つは欲張りすぎたか。

年明け初の判断ミス、スタンプは必須、トイレも行っておくべき。

珈琲を諦めればよかった。

ま、でも目的地への到着が1時間遅れても問題ない。

すべての行動に教訓があるわけでもない。

尼崎駅で待つのも退屈だし、大阪駅まで行けば座れる可能性が高い。

いったん大阪へ出て、次の丹波路快速に乗った。

 

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乗り遅れで1時間ロスして到着した乗換駅の篠山口、快晴!

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篠山口のポスター、戦国武将や光秀の母も起用されている。そうか、ここは波多野氏の領地。

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黒井駅到着、福知山線は沿線の風景が素晴らしい。この区間から吞み鉄。

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黒井駅から歩き出す。あの山の上に城がある。

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中腹に赤い門がある。本丸や二の丸跡には桜の木が。

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丹波は明智光秀の大売り出しである。ある意味では外からの侵略者なんだけどな。

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登山口への道、立派な寺院がある。

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称名寺の参道に咲いていた梅、早梅である。

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目を惹く堀と石垣、ここは赤井氏のあとに城主となった齋藤利三の陣屋跡、今は興禅寺

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黒井小学校脇を通り登山口へ

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黒井城跡 国の指定史跡 文部大臣があった時代か。

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駐車場に二つの案内板があった。

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“丹波の赤鬼” 赤井直正 

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信長に丹波平定を任じられた明智光秀

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黒井城登山口は左から

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冬木立の中に南天の実が目に鮮やか

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木漏れ日の登山道、春や秋はもっとキレイだろうな。夏は…避けたい。

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10分ほどの急登を曲がってしばらく歩くと眼下に展望が開ける。

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むき出しになった花崗岩の尾根を歩き、ジグザグの登りを詰めると…

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伐採した斜面の上に赤門が見えてくる。

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石踏の段にある門、いつの時代の建築だろうか?

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正面に見える山が3年前に登った向山

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冬木立に登山道は続く

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ゲートを開けて閉めて通過。

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東曲輪の跡、野面積みの石垣が戦国時代を物語る。

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三の丸、二の丸と開けていく。戦国の砦にはどんな建物があったのか?

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本丸、ここで登山は終わり

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桜の季節はいいだろうな

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広々とした本丸の縄張り 風弱く心地いい

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黒井城は保月城とも言うらしい

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本丸から二の丸方面を見る 突き出した半島みたい

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駅にあったポスター、秋だろうか。向山の影が雲海に映っている。

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ボトルに入れたお湯でミニカップヌードルを作るが湯がぬるい

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戦国時代を想像しながら、少し日本酒を吞む。セルフィーです。

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野面積みの石垣は修復中、向山から見えたのはこの石垣か?

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スキーのジャンプ台みたい

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下山して斎藤利三の陣屋跡、興禅寺へ立ち寄る。

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立派な伽藍と門です。

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興禅寺の駐車場にあったトイレも赤井直正と明智光秀

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無人ですが休憩所(案内所)があった。

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パンフレット、レーフレットの数々も充実している。

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興禅寺は斎藤利三の愛娘ふくの生誕地として有名らしい。のちの春日局です。

この黒井駅周辺地区は春日と呼ばれている。

春日は春日局の春日、どちらが先かはわからない。

春日局はこの地で生まれ幼少期を過ごした。

彼女がなぜ将軍家光の乳母となったのか?

春日局(かすがのつぼね)が何をしてどこが有名なのか? は僕にはわからない。

ただ “おつぼねさま” というのは意地悪で口うるさい年増のOLという認識しかない。

局というのはもともとネガティブな意味はないらしい。

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冬枯れの木立の中、色彩あるのは風に揺れる竹林。

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黒井駅はこのあたりでは有人駅で大きい。

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冬の駅、ホームで列車を待つ。

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福知山行き2両編成のワンマンカー

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冬の西日に映える福知山城天守

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駐車場からは太鼓橋、いつも電車から観ていた。

丹波路快速大阪行きまで30分。

駅構内の餃子の王将で遅い昼ごはん。

ジャスト(ミニ)サイズの天津飯と餃子と生ビ、ことし最初の外食でした。

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最近はこの手のミニサイズがあるのが嬉しい。

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ちょっと肉厚の王将餃子でした。

2時間後に尼崎へ戻る。

車中、You-Tubeでドラマ「おやじキャンプ飯」の第1話を観た。

主人公(近藤芳正)が焚き火で炒飯を作るシーンが延々と流れる。

 

    

もう口が炒飯になっていた。

尼崎の大阪王将へ入った。

炒飯ミニを注文した。

全然おいしくなかった。

素晴らしい一日の終わりをつまらない外食で〆てしまった。

判断ミス。ことしは気をつけよう。

2021/01/05 Tue. 選ばなかった人生を想像して飲む。

年末年始、阪神地方はずーといい天気でした。

運を使い果たしてしまうんじゃないか?

というくらいの青空が続いたのですが、5日の今日は朝から雲の面積が多い。

雨が降るような気配はないけど抜けるような青空はいったん休止になりました。

 

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うすら寒い空の下、午前中はあんまり走る気が起きず。

NHKプラスで松山局制作の番組を観る。

「ドキュメント 露口~松山・伝説の老舗バー~」 

タイトルそのまま、露口という松山のバーの話です。

マスター・露口貴雄さんと妻・露口朝子さんの夫婦がつくり出す“伝説のハイボール”▽松山にある四国最大の繁華街の一角・老舗バー62年目の夏▽はじめての長期休業・毎日のアルコール消毒・マスク着用での接客…“ずっと変わらない小さなバー”にも新型コロナウイルスの影響が▽独身の大学助教・葬儀会社の3代目女性社長・開店当時から通う80歳…個性的な常連客と露口夫婦が織りなす心温まる日々

松山には数年前に一度だけ出張で行った。

いつも通り、気ままなワンマンクルーの仕事だったので繁華街で飲んだ。

眼鏡堂氏に勧められたこのバーにも行こうと思ってた。

最初の居酒屋が美味しくて、バイトの女の子が可愛くて(笑)、

つい長居してしまい、露口には行けずじまいだった。

同じような老舗バー、松江の「山小舎」が好きだったので何となく気になってはいた。

今はなくなってしまった心斎橋の書店で露口のことを書いたブックレットを見つけた。

読めば読むほど行きたくなった。

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阿部美岐子「サントリーバー露口 12ストーリーズ」(青丹社)
わずか40ページの小冊子。
店の常連で松山在住のライターさんが書いたサントリーバーの12のいい話。
心斎橋のスタンダードブックストアの平積みで発見した。
この店、生島さんに紹介されたけど、松山では行けずじまい。
またここでその名前を見つけたのは何かの縁か、と購入。
常連さん3人が書きたいと始めた「露口プロジェクト」
分厚い本が書けるほど取材はしてるけど、ひとまず、お金と時間の許す範囲の厚さで…とある。
12の小文を読んでいると、そのためだけに松山へ行きたくなる。
バーとは関係なく著者(1963年生まれ)があとがきに書いてたことが胸にしみる。
  「お金はないけれど、時間はある」が、
  「お金がなければ、時間もない」に変わった。
ほんと、そうだよなあ。
砂時計の砂はそんなに残ってないんだよね。

 2019年、もう一昨年になるか……てなことを書いている。

番組はよかった。

ここ西宮だって地方都市だけど、松山とか金沢とか松江とか地方都市に住むっていいなって思う。

結局、選ばなかった人生っていつまでもエバーグリーンなのだ。(笑)

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サントリーバー露口にはビールがありません。

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居心地ってそれぞれ違うけど、家吞みにはない居心地の良さがあれば嬉しい。

地方の老舗バーめぐりしてみたい。

その町に暮らしている自分を想像して飲む。

眼鏡堂氏から話を聞いて、本を読んで、ドキュメンタリーを観て、いまだ露口には行ってない。

想像を巡らす。

行かないかも知れない。

永遠に良いイメージだけが残る。

最近、そんな生き方が板についてきてしまった。

そういえば、しばらく松江の「山小舎」へ行ってないな。

毎年、出雲駅伝のころに、あのカウンターで飲むのが愉しみだった。

いろんなものがフェードアウトしていく。

コロナでそれが加速していく。

 

夕方、ヒロは散歩、僕は頑張っていつものゆるジョグコースを走る。

ピーカンの空じゃなく、ブルーアワーの中。

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走り終えて臨港線の信号で散歩のヒロと合流。

モコモコがそろそろ散歩してる頃だと夙川沿いを歩く。

いた!

モコモコに会えた。

それだけで幸せ。

夜はもやし両面焼きそばを食べる。

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