ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2020/09/07 Mon. 雨やどり

7時半起床、体重72.50キロ。

午前中に今週から一週間ごとの減量目標を決めた。

この一週間、次の日曜日の朝までに71.50キロ以下にする。

以後、ずーと71.50以下をキープするのはそこそこ難しいので瞬間最低体重でOKとする。

もう乱高下するような年齢ではないのでそれくらいユルくして甘やかそう。

 

朝、周回コースを走る。

ラジオクラウドで宇多丸のムービーウォッチメンを聴きながら走る。

「ブックスマート」はなるほど、悪役キャラを主人公にしてるところが

青春学園ものを2020年にアップデートしてるだけにとどまらず斬新であると語る。

確かに主人公のモリーとエイミーは今までなら完全に脇で、よくて引き立て役、あるいはチョイ役。

監督自身が「描く上で避けたかったのは、漫画的な悪人を映画的デバイスとして使うことでした」

と語ってるように、よくて引き立て役、あるいは笑いをとるためだけの紋切り型のチョイ役だもの。

自分以外は全部アホというブスキャラだったり、社会運動にのめりこんで自分は意識高い

性的マイノリティだったり……なんてふむふむ感心しながら聞いてると、海がなんだか変だ。

いつもなら波静かな入江なのに中央に浮遊物が漂っている。

近づくと木片、ゴミ…だ。昨夜、台風10号が九州を縦断した。中国地方も暴風圏に入った。

その影響なのだろうけど、どんな仕組みで大阪湾のこんな入江にゴミが流れ着くのだろうか。

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*かなりキモいのでクリック要注意

芦屋の運河のあたりに来て堤防の壁を見てギョッとする。

フナムシ、たぶんフナムシが、壁に数百匹単位で蠢いている。近づいて写真を撮る。

SFパニック映画のようだった。

 

昼からこの先一週間のスケジューリングをやり直す。

3時過ぎに出るも雲行きが怪しい。

案の定、駅までの道でどしゃ降りになる。

札場筋、43号線の手前で大きな樹の木陰に一時退避する。

最近、毎日のように夕立(今はゲリラ豪雨)に遭う。

いつのまにか日本がマニラやシンガポールみたいに熱帯モンスーン気候になっている。

加えてコロナだ。

自分はいままで生きてきて、初めての時代に生きていることを自覚する。

こんなふうに雨宿りしていればまた元通りになるのかな?

 

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木陰で雨宿りなんて江戸時代か、熱帯アジアか?

 

梅田へ出る。ヨドバシのリンクスにある石井スポーツでカリマーのザックを背負ってみる。

尼崎へ戻る。キューズモールにあるサンマルコでアイス珈琲を飲みながらKindleで読書。

17時半からの映画「ソワレ」を観る。

なんと82席あるスクリーンは自分一人の貸し切りで観た!

今までも貸し切りに近かったことはあったが上映間際に数人入ってきた。

映画館のスクリーンを独占!

初めての体験。

(映画の感想は別の投稿で)

 

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ブザーがなっても一人なので思わず激写!映画泥棒と間違えられそう? 誰もいない…。

 

見終わると7時半。

西宮駅前の居酒屋「万」のカウンターに座る。

カウンターの客専用のメニューがある。

オススメに従って晩酌セット980円。

生ビール、刺2種(選べる)、おでん3種セット(選べない)です。

注文してから気がつく。

生ビールと刺身は合わない。

おでんももうひとつ合わない。

合うという人もいるかもしれないけど僕は苦手だ。

日本酒だろう。

セットにはハイボールとチューハイしかない。

失敗した。

生ビールをチェイサーにして日本酒を頼めばよかった。

あとから気がつく。

僕個人の嗜好だけど、刺身と焼き肉はごはんがベスト。

どちらも酒の肴としてはいまいちピンと来ない。

異論はありましょうが。

結局、鶏の唐揚げを追加、出てくる頃には生ビールはほとんど終わっていた。

ピッチングの組立てに失敗して大量失点したバッテリーの気分。

2020/09/06 Sun. You-Tube You-Tubeで日が暮れる。

8時15分起床、また元に戻ってしまった。

7時過ぎに起きるもソファで二度寝、これが気持ちいい。

寝る前におやすみタイマーでオフにするのだけど、朝は室内気温が30度ほどになっている。

扇風機で十分に耐えられるくらい。

しかし、いつもあでこの高温多湿が続くのか…。

また、うんざりしてしまう。

 

珈琲を飲みながらiMacに向かう。

ニュースやTwttter、Facebook、Instagramを一通りチェックすると30分くらいが経過。

何かのリンクでYou-Tubeに導かれるともう止まらない。

最近は陸上競技関連の動画を見る。

桐生祥秀のチャンネルに山縣や飯塚や武井壮との対談、あるいは学生のユーチューバーの動画、

福井の実業団ユティックの動画、そこから果てしなくリンクがつながっていく。

登山女子の動画もよく見る。

 

 

撮影も、編集も、そのスキルは凄いな。

映像や音楽のクオリティも高い。

イヤになるほど長い間、撮影、編集に関わった仕事をしてきてるので現状に驚く。

凄い時代になった。

もし自分が二十代だったら…と思うが、たぶん変わらずにぐーたら過ごしてるんだろうな。

テクノロジーの問題ではないのだ。

人間の資質は変わらないのだ。

要はタイミングですね。

いま流行りのソロキャンプ動画を見る。

これ見てる分にはいいけど、実際に自撮りする作業量は大変だと思う。

いやいや、登山はもっと大変だ。

女子たち、かなり体力あるよなあ、

以前、自分も何度かビデオカメラで撮影しながら登ったことあるが疲労度は倍ほど違う。

ユーチューバーにはなれない。

陸上〜登山〜キャンプときてなぜかサッカー関連の動画チャンネルへやってきた。

元マリノスの那須大亮のチャンネルが面白い。

同世代のJリーガー、レジェンドクラスの先輩、年下のスター選手、ビジャやイニエスタも登場!

これ、テレビの出る幕ないわ。

サッカーからバスケット、さらに編集アプリの解説、ユニクロの商品解説、世界情勢の解説…

日本史解説、「麒麟がくる」解説、映画解説、1分間CM、世界の絶景…

You-Tube連鎖であっという間に午前中がつぶれる。

今さらながら思う。

見る方も作り手もプラットフォームを選べる時代なのだ。

まさに明日はどっちだ?

 

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手前の棚の上にあった段ボール類を撤去しました。

今夜、九州に台風10号が上陸する。

経験したことのない、命に関わる、史上最大の、台風らしい。

近畿地方もなんだか不安定な空模様。

それをいいことに自宅にこもる。

オンデマンドで六角精二の「吞み鉄本線日本旅」を観る。

以前、オンエアでも観た丹後半島を旅する編。

 

 

丹後半島あたりの海はきれいだよな。

海だけを見るために夏から秋への能登半島へも行きたい。

イギリス人杜氏の酒蔵で六角精二が酸味の強い酛もと純米「玉川」を試飲する。

酸味の強い、クセが強すぎる純米酒のようだ。

そういえば最近、クセの強い変態系の日本酒を吞んでないな。

徳島の「旭若松」、山形の「山吹極(やまぶき)」広島の「竹鶴」、奈良の「大倉」、

思い出しますね。

You-Tubeに日本酒チャンネルがありそう。

2020/09/05 Sat. 早起きして西宮ケーソンへ…。

うんざりばかりもしてられないので今日はちょっと気合いを入れて早起きする。

といっても7時過ぎだが、それでもいつもより1時間は早い。

珈琲を飲みながら番組の次週予告記事の編集をしてジョギングに出る。

晴れて外はすでに暑い。

せっかく早いスタートなので3キロの暑熱順化コースじゃなくて周回コースか…

それとも、と思い立ち西宮ケーソン(西宮防波堤灯台)を走ってみた。

自宅から走ると往復10キロほどのコースになる。

炎天下でそれをやるとダメージが大きい。

防波堤の入り口までは自転車で行くことにする。

とにかく先っぽの灯台まで往復しよう。

 

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防波堤から六甲と神戸方面を撮る。波穏やかな大阪湾、テトラポッドが風呂につかってるみたい。

 

土曜日だけあって、前夜か早朝から釣りをしている若者グループ、家族連れが釣り糸を垂れていた。

イヤホンで渡辺貞夫のカリフォルニア・シャワーを聞きながら夏気分を盛り上げてジョグる。

1970年代の夏のリスト、僕の夏のイメージはそこで止まっている。

潮の干満によっては波に洗われるのだろう。

先端の灯台へ伸びる防波堤に水たまりが出来ていた。

こういう防波堤は英語で BrakewaterとSeawall とか言うらしい。

そのままですね。

釣り人でもなく走ってるのは自分一人でした。

 

帰宅してシャワーを浴びて、昨日の日記を埋める。

昼ごはん食べたら当然のように眠くなる。

そもそも排気量が少ないのだ。

ちょっと飛ばすとガス欠になる。

熱効率も悪いからガスを入れてもパワーが出ない。

ま、愚痴るのはやめよう。

とっとと昼寝する。

 

午後からほとんど何も出来ず。

You-Tubeで陸上競技や山登りの動画ばかり見ていた。

せめてTODOのリセット。

ほんまに来週からは動き出さないとアカンな。

You-Tubeを見てる中に友川カズキのリモートライブのアーカイブ動画を見つけた。

「イカを買いに行く」と 「祭りの花」の2曲、買いものシリーズというらしい。(笑)

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最近のYou-Tube動画で近況報告されてて、朝日新聞の連載記事に自ら触れている。

https://www.youtube.com/watch?v=-UWny3taWU4&list=RDL-8VG2EraDQ&index=2EraDQ&in

 

ーコロナ禍でライブ活動はお休みですね

 

わたしのライブは「飛沫(ひまつ)」そのものであって、ライブの醍醐味というのは三密状態。

だから全部いけないわけです。ただネット配信でコンサートをやりまして、ワクチンが出来るまでは

こういう形になっていくんだろうなって。

コロナ禍以前に戻れないっていうのを逆に楽しみたいのよ。人生ってのは最高の遊び場でもある

のだから、遊ばなきゃダメでしょ。昔に戻りたいなんてアホなこと、思わないようにしてるんです。

(8月11日 朝日新聞より)

 

――コロナ禍で生のライブ活動はお休みですね。

 私の歌は言ってみれば「飛沫(ひまつ)」そのものであって、ライブの醍醐(だいご)味というのは3密状態。だから全部いけないわけです。ただ、ネット配信でコンサートをやりまして、ワクチンが出来るまでは、こういう形になっていくんだろうなって。

 コロナ禍前には戻れないというのを、逆に楽しみたいのよ。人生というのは最高の遊びの場でもあるのだから、遊ばなきゃダメでしょ。昔に戻りたいなんてアホなこと、思わないようにしてるんです。

――コロナ禍で生のライブ活動はお休みですね。

 私の歌は言ってみれば「飛沫(ひまつ)」そのものであって、ライブの醍醐(だいご)味というのは3密状態。だから全部いけないわけです。ただ、ネット配信でコンサートをやりまして、ワクチンが出来るまでは、こういう形になっていくんだろうなって。

 コロナ禍前には戻れないというのを、逆に楽しみたいのよ。人生というのは最高の遊びの場でもあるのだから、遊ばなきゃダメでしょ。昔に戻りたいなんてアホなこと、思わないようにしてるんです。

この人のドキュメント映画「どこに出しても恥ずかしい人」 を観たい。

予告動画で川崎の自宅アパートで競輪中継観ながら「54!54!」と叫んでるシーンが好きだ。

相当な飛沫だろうと思う。

元町映画館でいつかかかるという噂がある。

あそこで観られたらそのまま新開地へ吞みに行こう。

そう決めている。

その日を楽しみに生きていこうと思う。

 

夕食はニラ玉、鮪の一夜干し(胡麻まぶし)、軟骨唐揚げ、すだち素麺。

エビス缶ビールを二人で分ける。

食後、和室でまた居眠りする。

朝の海の写真と夕餉の料理の写真を10数枚アップしておきます。

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2020/09/04 Fri. 見逃したらサンサン劇場

うんざりする。

夏の終わりになると決まってうんざりする。

うんざりという季節名にしてもいいくらい。

春、夏、うんざり、秋、冬。

秋から冬、冬から春、春から夏とどのフェーズでも新しいフェーズに期待するものだけど、

僕は8月終わりから9月半ばあたり、次の季節、秋が特に特別に待ち遠しい。

中学生、高校生の頃からそういう傾向があった。

 

山あり海あり川あり湖ありと日本の国土は美しい。

加えて4つの季節があって(今は少しあやしいけど)、さらに魅力が増している。

その分、人間が贅沢になってしまって、いいものであってもある一定期間続くと必ず飽きる。

うんざりの正体はこれではないかと思う。

 

暑さはピークは過ぎたのかなと思う。

午後から塚口サンサン劇場へ行く。

今はシネコンのシステムでやっているけど、メジャーなシネコンにはない居心地の良さがある。

シニア料金も他が1200円のところ1100円に据え置き。

シニア御用達の映画館です。

A部さんもリタイアしてから阪急沿線のこの映画館を重宝しているようだ。

 

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青々としたケヤキ並木が涼しげ、どこか懐かしい異国の映画館みたいでもある。

「アルプススタンドのはしの方」@塚口サンサン劇場

この劇場での初日でもあり大きめのスクリーンで客は30人近く入っていた。

スクリーンに高校生、観ているのはほぼほぼシニア料金の人々(僕も含めて)である。

 

第63回全国高等学校演劇大会で最優秀賞となる文部科学大臣賞を受賞し、全国の高校で上演され続けている兵庫県立東播磨高校演劇部の名作戯曲を映画化。

夏の甲子園1回戦に出場している母校の応援のため、演劇部員の安田と田宮は野球のルールも知らずにスタンドにやって来た。そこに遅れて、元野球部員の藤野がやって来る。訳あって互いに妙に気を遣う安田と田宮。応援スタンドには帰宅部の宮下の姿もあった。成績優秀な宮下は吹奏楽部部長の久住に成績で学年1位の座を明け渡してしまったばかりだった。それぞれが思いを抱えながら、試合は1点を争う展開へと突入していく。

2019年に浅草九劇で上演された舞台版にも出演した小野莉奈、⻄本まりん、中村守里のほか、平井亜門、黒木ひかり、目次立樹らが顔をそろえる。

監督は数々の劇場映画やビデオ作品を手がける城定秀夫。

 

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見る前からレビューを聞いたり読んだりしてひとつ気になっていることがあった。

もともと舞台演劇だからほぼ全編アルプススタンドという設定だ。

アルプススタンドというのは甲子園球場にしかない。

東京ドームにも神宮球場にもヤフオクドームにもない。

で、この映画のタイトルは「アルプススタンドの…」。

しかし! 実際の撮影場所が「甲子園に見えない」という声多し。

予告編を観ても……これは違うだろと。

僕らみたいに野球ファンで、実際に甲子園に何度も行ったことがある観客はみんな思うだろうな。

でも、でもですよ。

結論から言うと、確かに甲子園のアルプススタンドではない、でも、そんなことはどうでもいい。

つまらないことにこだわってオレって人間小さいなと。(笑)

こっちで頭を切り替えればいいのだ。

これ甲子園のアルプススタンドということでよろしく!と。

正直言えば、あえて映画では甲子園じゃなくても良かったんじゃないかな。

地方大会の決勝でもストーリーやディテールは成立したと思う。

ま、それはそれ。

 

見始めて、ちょっと不安になったのは確か。

なんだかチープな感じがして。

役者も、演技も、セリフも全部が。

ところが…。

いつのまにか何かが変わる。

どのシーンからだろう?

どの台詞からだろう?

世界が変わるというような大げさなものじゃないけど、主人公たちを見る自分が変わる。

見終わったいまも考えてたりする。

いつからだろう、と。

 

大抵のことは経験したつもりになって、世間を斜めに見ている薄汚れた初老の男が、

高校生演劇なんかに感動しねえよっ て映画の半分くらいまで思ってた。

あれ?

台詞も、仕掛けも、どれもどこかで見たことあるようなもの、ではあるのだ。

そんなチープな筋書きなのに…なんで9回最後の攻撃で目頭熱くしてんだよ、おっさん。

不思議だ。

自分も真ん中から逃げ出してはしっこの方で生きてきたからだろうか?

 

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圧巻のラインナップ一覧です。

見終わって外へ出てもまだ十分明るい。

サンサン劇場の今後のラインナップを見る。

階段の途中、壁に貼りだしてある。

「ハチドリ」「パブリック 図書館の奇跡」「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」「ステップ」…

見逃したらサンサン劇場 だ。

 

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2020/09/03 Thu. すわ、寝坊か…!

いつもよりちょっと出勤時間が早い木曜日……がここ数年の常だけど…きょうは焦った。

朝、まだ布団で横になっていたとき、ヒロが言う。

「ねえ、まだ起きなくて大丈夫?」

あわてて飛び起きる。

すでに出発予定の時間だ。

顔を洗って着替えをする。

なんで起きられなかったのだろう。

「朝ごはんどうする?」

そんなもん食べてる時間ないよ。

と口にして、もういちど時計を見る。

7時40分……あれ?

出発予定は何時だっけ?

「8時半に出るって言ってなかったっけ?」とヒロ、

はい、そうです。

まだ小一時間ある。

なんだ。

早とちりか。

老化か。

若いときだって同じようなことはあった。

いまは老化進行として認知されてしまう。

まあ、とにかく良かったわ。

クラムチャウダーとパンを少し食べて出る。

幸い雨は降っていない。

 

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帰宅して昼寝してたらヒロに起こされた。「見てごらん、西の空すごいよ」


 10時からナレーション録り。

今日はアナウンサーに疑似実況をつけてもらう作業がある。

収録後はネット記事をアップする作業をデスクで続ける。

朝のテレビモニターには菅官房長官の顔がずらりと並ぶ。

総裁選びは直接選挙じゃないけどメディアが後継を決めているようなイヤな気分。

これってもしかして忖度ってやつ?

前政権を継続すべきだなんて誰が決めた?

MOVIXあまがさきで「ソワレ」を見ようと思ってたけど上映時間を見過ごす。

3時近くになって早退、堂島のインディアンカレーで遅めのランチ。

西宮駅からの帰りに43号線沿いのカフェに寄る。

読みかけの本をきょうはカフェで読もう。

エチオピアをフレンチプレスで絞った珈琲とこの店のFacebookで見たジェラートサンド。

コロナ以前はいつもガラガラだった店が今日はそこそこ入っている。

密ではないけど。

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近所の珈琲焙煎所のカフェスペース、1時間以上長居してしまった。

眼鏡堂推奨の小説、さっそく図書館に予約して、翌日借りる。

青山文平「遠縁の女」(文藝春秋)、時代小説であるらしい。

3編の中編からなる小説集。

『機織る武家』血の繋がらない三人が身を寄せ合う、二十俵二人扶持の武家一家。生活のため、後妻の縫は機織りを再開する。『沼尻新田』新田開発を持ちかけられ当惑する三十二歳当主。実地検分に訪れた現地のクロマツ林で、美しい女に出会う。『遠縁の女』寛政の世、浮世離れした剣の修行に出た武家。五年ぶりに帰国した彼を待っていたのは、女の仕掛ける謎―。直木賞受賞作「つまをめとらば」に続く清冽な世界。傑作武家小説集。 

(BOOKデータベースより)

遠縁の女

遠縁の女

 

 冒頭の「機織る武家」、まずその文体に はて?と思う。

まるで時代小説らしからぬ文体なのだ。

 

思えば、わたしたちはいかにも座りの悪い夫婦だった。

夫の武井由人は入り婿だった。そして、わたしは由人の妻だった。

と言えば、わたしが武井の家の、家付き娘のようだが、そうではない。

 

このあと主人公の縫(ぬい)の悲惨な境遇が語られる。

入り婿の主人と本家の母に毒づかれ、貧しい実家は家族もろとも水害で死に絶える。

居場所を失った二十四歳の女。

その語り口は現代のワーキングプアの女性の独り語りを読んでいるようだった。

暗澹とした導入であるが、あることをきっかけに光が射す。

これまであまり読んだことのない味の小説だった。

カフェでは読みかけの表題作「遠縁の女」を読んだ。

一気読み。

この著者はどうしてこんな物語と文章を紡ぐことが出来るのか。

武者修行で今まで作り上げた描いた世界、それはそれで十分に読み応えがあるのだが、

そこまで積み重ねたものを惜しげも無く捨て去る。

思わず、もったいないことを…! と思ってしまった。

武者修行の集大成であったはずの仕合いをも見届けたかった。

読み手はその後の垂直の滝のごとき展開に呆気にとられ、主人公と同じくある女に翻弄される。

未完に終わった剣の物語が純で気高くあればあるほど女の魔が際立つ。

青山文平、手練れだ。

 

帰宅して仮眠する。

木曜日は動き出しが早いだけに眠くなるのも早い。

居眠りしているとヒロに起こされる。

「西の空、見てごらん」

残照が雲を染めてターナーの絵のようだった。

晩酌をする。

9月は3日連続飲酒で始まる。

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