5時起床、外はまだ真っ暗。
ドアを開けるとギョッとした。
真正面、六甲の山の端に大きな月が浮かんでいた。
中空に浮かんだ巨星、まさに天体という感じの在りようだった。
この月が次に東の空から姿を現すとき、地球の影に入る。
ほぼほぼ皆既という月食があるという予想、おや確実な現象。
コロナ感染の予測は出来なくても、数百年前からこういう自然現象は明白だった。
月の光に照らされて駅へ自転車を走らせる。
極暖長袖ヒートテック、薄手のメリノウールセーター、薄手のダウンジャケット、
アウターはブロックテックパーカー、裏起毛のジーンズを着ていく。
それほど寒くはない。
6:02発 早朝の電車が混んでて驚く。
「彼らは朝早く働く」 by ジェシー・ジャクソン
座ってる人と立ってる人が同じくらいいる。
黒、グレーのダークな上着を着たほぼ男だけの世界。
赤とか青とか黄色とかを着ている人は誰もいない。
僕がかろうじてライトグレーのパーカーなので明るめか。
全員がマスクをしている異様。
2021年晩秋、早朝の風景。
丹後大学駅伝のライブ中継をネットで配信する仕事。
僕はもうチーフでもなく、現場でお手伝いするパートみたいな仕事。
体力ないのに贅沢言うな。
呼ばれなくなったら淋しい思いをするくせに。
毎年、声をかけてもらうだけで有り難く思え!老いぼれドロガメめ!
へいへい。
でも、2日連続の強制的な早起き労働は辛い。
今日は本番前日のリハーサル。
中継はそのあたりに飛んでいる携帯電話回線を使って本社に電波を送るシステム。
駅伝コース上からちゃんと電波が送れてるをチェックするのだ。
5台のカメラがそれぞれ中継地点を移動していくのでその道順を確認する作業。
丹後半島のあちこちを移動するのんびりしたものだが、それなりに疲れます。
大阪市内の環状線が工事で通行止め。
その影響で現地に着くのが遅れ、そのまま全体が押す。
いろいろインサート撮影とかで寄り道して、終わった時には暗くなっていた。
京都の宮津から県をまたいで宿泊地の兵庫県の豊岡にロケバスで移動。
車窓から3分の1ほどに欠けた月が東の空から昇ってくるのが見えた。
豊岡に7時過ぎに着。
12時間以上も働いているのでトシヨリ特権で夜の打合せを兼ねた宴会はサボるのが定例。
去年はひとりでスーパーで酒とつまみを買って、早々に寝たのだ。
今回は遅くなったなりゆきで参加することになる。
1時間半ほどで宴を脱ける。
ひっそりした豊岡市内を歩き、コンビニに寄り、明日の朝飯を買う。
今回からちょっとグレードアップしたホテルになった。
大浴場もある。
9時過ぎにひとりで浸かる。
ダークな照明で落ち着いたいい風呂でした。
とにかく疲れた。
1時間ほどテレビを見ながら香住鶴ワンカップを飲んで寝た。
明日も5時起きです。