朝7時半に起きる。
コーンフレークにミルクをかけたものを食べて8時半にヒロといっしょに自転車で家を出る。
8時半ころの空気はまだ少し冷気が残ってて気持ちいい。
43号線、2号線と北上するごとにそれもなくなって真夏の暑さになる。
わが家では43号線を越えて海側になると体感温度が1度下がると言っている。
海が近くなると少しマイルドになるのだろうか。
ことしは甲子園のライトスタンドへ行けない。
高校野球に代替試合があるように、僕らも代替行為をしようと朝から映画館に来た。
ガーデンズのTOHOシネマで9時開演。
これを見た。
今から52年前の50回記念大会のドキュメンタリー映画、監督は市川崑。
「第50回全国高校野球選手権大会 青春」@TOHOシネマ西宮
お盆休みでシネコンの売り場は家族連れで混んでいた。
「青春」の小さなスクリーンはプレミアムシート仕様で横一列に僕らだけ。
観客は10人程度だった。
90分ほどの映画。
意外に楽しめました。
個人的に年(1年)にもどこか印象に残る年と普段着の年がある。
僕にとって1968年、1970年、1972年、1985年、1989年、1998年、2004年が印象年だ。
この映画が記録した1968年、僕は小学6年、メキシコ五輪の体操、加藤沢男さんにあこがれて、
秋から小学校の校庭の鉄棒で大車輪を一生懸命練習した。冬休みには出来るようになった。
輝かしい一年だった。
高校野球をテレビで観るようになったのはこの大会の2年前からだ。
地元の中京商業(現 中京大中京)が春夏連続優勝したのだ。
エースは加藤、キャプテンはショートを守っていたシバタという選手だった。
シバタとい主将は高校生なのに髭(確か顎鬚)を生やしていた。
そんな記憶があるのだけど本当だろうか? 僕は小学校4年だった。
全国制覇した地元愛知県の選手たちを子供ながら誇らしく思ってたんだろうな。
映画「東京オリンピック」を思わせる大げさな音効、
ときおり流れる「男はつらいよ」風のほのぼの叙情系のメロディーがほっとさせてくれる。
音楽担当の山本直純の仕業だな。
前半、日本全国の練習風景が重ねられていく。
高校野球の日本風土記だ。
これがよかった。
北海道、雪国越後、大都会東京、復帰前の沖縄…。
スケートをするユニフォーム姿の部員をスピードスケートの選手が、
続いてアイスホッケーの選手が次々と追い抜いていく映像がよかった。
日本は広いなと思う。
高校野球の歴史が写真や古いフィルムで綴られ、戦争が始まり終わる。
戦後を表現する映像は菜の花越しのグラウンドで、マンツーマンでノックする監督と選手。
そこに流れるほのぼのメロディー。
これってカメラマクルーが勝手に撮ったのでは? と勝手に想像してしまう。
この時代、監督の世代はまだほとんどが戦争経験者。
ラバウル戦線で手首を失った監督がノックするシーンが時代を感じさせる。
アルプススタンドの高校生たち。
決して今みたいに垢抜けてはいないが、その風貌ははっきりと戦後を感じさせる。
当然のことだが当時はすべてフィルム。
おそらく膨大なフィルムが費やされた作品。
時代を切り取った資料としてかなり貴重だと思う。
シンプルな選手宣誓がいい。
僕らでも暗誦できる。
いまの弁論大会みたいな選手宣誓はいただけない。
優勝したのは大阪の興国高校、初優勝でした。
決勝の相手は静岡商業、エースは2年生のサウスポー新浦壽夫。
この年、高校中退して巨人入団。
最後のバッターになったのは藤波行雄、中央大を経てドラフト1位で中日に入る。
このドキュメンタリーを楽しめるのはトシのおかげです。
見終わって、阪急百貨店をぐるっと回って、午前11時半。
ランチは当初 中華の陳餐閣 か、夙川の蕎麦侘助か、苦楽園の大正庵かが選択肢。
思いついて171号線沿いの「そば辰」へ行くことにした。
ヒロの両親と一度か二度行ったことがある。
最初に行ったのはハルオさんに連れてきてもらった時かな。
灼熱の正午前に行くと…え?並んでいる!
家族連れの車で駐車場は満車、空いてると思ったのが間違いでした。
そうか、シネコンもガーデンズも人が多かったもんな。
昼どきに食事処が混むのも当然か。
コロナ下でもお盆休みはお盆休みなんだ。
前に、といっても軽く10年以上までだけど、来た時は空いてて余裕で座れたのに。
はじめて二階へ通される。
畳の部屋にテーブルがあって椅子席になっている。
僕は小海老のかき揚げと盛りそばのセット、ヒロはきつね蕎麦。
盛りそばは普通の町そばでしたが、あったかいきつね蕎麦は出汁が旨かった。
帰り道にオンコー・アン・マタンでパンを買う。
帰宅して、当然のように昼寝。
夕方、3キロ走る。
西宮の海をサーフボードで漕ぎ出す二人組がいる。
おそらくカップル。
外国人かな。
パドリングしてた。
夕食は買ってきたパンのオープンサンド。
amazonで「七人の侍」を見始める。
3時間半の大作。
インターミッションでプールへ行く。
深夜1時前、見終わる。