ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2020/04/22 Wed. バッドチューニング

毎朝、玄関を開けると六甲連山が見える。

六甲が初夏の装いに着替えていた。

母親の介護で神戸の実家に帰っているMが窓から見える摩耶埠頭の写真を送ってくる。

海の見える窓か…小説や映画の舞台になりそう。

季節のうつろいを見るのは楽しい。

僕らの年齢は歳時記センサーが備わってるのでこういうコロナ蟄居も悪くない。

でも、高校生とか大学生とかはたまらんのではないか。

自分が十代や二十代だったら…アナーキーなことを考えて、過激なことをしていたかもしれない。

閉鎖された海沿いのバスケットコートやBMXフィールドにもフェンスを乗り越える若者が多くいた。

 

行政から集団によるジョギングは控えるよう要請があった。

このあたりでは集団で走ってる人を見ない。

いま、あえて、グループで走る?

意味分からん。

ジョギングって原則ひとりでしょ。

ヒロとその話をすると…「学生時代でも女子にはひとりだとお店もトイレも行けない人いたもん」

男子もそんな人種はいたけどね。

こんな時代、ひとりでいるのが好きでよかった。

 

きょうは出社。

酒蔵通りのハナミズキが咲き誇っていた。

ツツジも黄金週間の前に終わってしまいそう。

桜、八重桜、ツツジ、ハナミズキと来て、僕の好きなニセアカシアがもうすぐ咲くのだろう。

 

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山肌から桜の色は消えて、六甲が初夏に着替えた。 

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酒蔵通りのハナミズキが満開

 

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大阪 寝屋川のほとりには薄紅色のハナミズキ

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いつもはイベントで賑わうツインタワーのホール 午後3時

中一日で局へ出る。

テレワークの件でN部長に確認する。

2m以上の距離をとって話しかけたのが逆効果だった。

部長はなぜかデスクを立って、50センチくらいの距離まで顔を近づけて話す。

しかもノーマスク。

思わず顔を背けた。

あえて距離をとってにじり寄られた。

人それぞれ感度が違うんだな。

チューニングは難しい。

 

社食でミニカレーで小腹を満たす。

自転車通勤したいけど、いまはちょっと寒いので歩くことにする。

局を出るとき、T前部長が喫煙所でタバコを吸っていた。

いまは新規事業開発の部署らしい。

「いまは全部ストップですわ」とのこと。

大阪城公園から梅田まで。

土佐堀から天満橋、天満橋を渡り天神橋商店街を北上、扇町から西へ。

計測すると4キロちょっと。

1時間弱だから考えてみたら大した距離ではない。

 

先月行った「ナカオ酒店」は角打ちも営業していた。

客はおそらく常連だけのまばらな間隔で居心地良さそう。

行きたいけど常連じゃない人はやめておこう。

天一の「よしむら」を覗く。

入り口は閉まっていたが中には灯りがある。

すき間から奥さんがカウンターに座ってリラックスしてるのが見えた。

元気そうでよかった。

移転のことを聞こうと思ったがあえては聞かず立ち去る。

そのまま天神橋商店街を北上。

個人商店は半分くらいは営業しているが、ほとんどが店の前でテイクアウト弁当を売っている。

天三の蕎麦「一草庵」も営業していた。

覗いたら客はいなかった。

新聞に『営業してると通報500件、大阪 - 支援限定、厳しい経営事情』なんて見出しがある。

密告みたいで嫌な感じしかしない。

ここでもバッドチューニングが起こっている。

もし僕が個人経営で食堂や居酒屋をやっていたら、と想像する。

冗談じゃねえぞ、って思うだろう。

責めるべき相手を間違えてはいけない。

太融寺あたりを過ぎ、地下街に入る。

がらーんとした回廊。

大阪駅も早朝か深夜みたいだ。

すごいな大阪市民、というか日本人すごいなと思ってしまう。

何の補償もないのに。

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大阪城からWALKING 4キロちょっとの大阪駅まで歩く。天満橋から川下を見る。

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天神橋を望む。

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大きなクスノキもすっかり新装開店、フレッシュグリーンに着替えた。

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地下街を歩いてみた。ホワイティ梅田はガラーンとしていた。

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JR大阪駅 午後7時の静寂

 

帰宅すると、ヒロがチキンラーメン炒飯を作る。

カレーを食べたので半分ほどにする。

夕方5時以降にミニとはいえ二度もご飯ものを食べてしまった。

これは想定外、あすは増量必至。

 

 

小野寺史宣「夜の側に立つ」は読んで気持ちいいと何度か思った。

疑似体験の快感。

たぶん「平場の月」もそうだったと思う。

須藤と君香。

頭脳活動として疑似体験が出来るというのも健全で若い証拠なのかもしれないね。

たとえ妄想でも、自分が望んでしていることだから。