北九州での長い一日、写真が65枚あります。
フェリー「いずみ」は朝6時に新門司フェリーターミナルに着岸。
九州の朝6時は真っ暗だった。
アスファルトが街灯で光っている。
雨か、あるいは雪か。
冷えこむ。
小倉への連絡バスに乗りこむ。
この感覚、若い頃、初めての土地に暗い早朝か深夜に足を踏み込んだときの感覚。
ほとんど見えない。
灯りに照らされた一部だけが見える。
不安な覚悟。
なんだか懐かしい感覚。
バスのエンジン音と空調の音。街灯と車のライトしか見えない港。
遠くに都会の灯り。エンジン音に混じって聞こえない無機質なアナウンス。
歳をとり冒険心を失なうにつれ薄れてゆく旅の風景。
晴れた日には高いところへ登ってみようシリーズ#1
2009/1/27 北九州 門司港レトロ展望室
関門海峡を俯瞰する。
門司港レトロ展望室 ¥300
黒川紀章氏が設計した高層マンション内にある展望室。
高さ103メートルから街並みを一望できる。
関門海峡はなるほど海の峡谷というだけある。
玄界灘から周防灘へ山に挟まれた深い海がグネっている。
十二指腸のようだ。
海流も激しい難所。
泳いで渡った人の話を聞いたことがない。(いる?)
この海峡で幕末にイギリス艦隊が下関に向け艦砲を
ドカンドカンと撃ち込んだのかと想像してみた。
渡るには車は吊り橋(関門橋)、人は地下人道、鉄道は関門トンネル。
門司港から下関の唐戸市場まで連絡船で10分ほどで行ける。
穏やかで泳げそうな気もするけど。
(自分には無理です)
名物は下関がふぐ、門司港は焼きカレー。
なんで?
一昨年の12月に唐戸市場へ行ったけど凄い観光客で辟易した。
市場の鮨を食べたけどそんなに美味しいもんじゃなかったし。
今回、一番好きな俯瞰写真。
門司港駅方面を撮ったもの。
関門海峡の背後が山であること。
鉄道のはじまりと終わりがかつてここであったこと。
その2つがよくわかる。
門司港駅が素晴らしい。
長い旅の終わり、鉄路が終息する様がわかる。
欧州の香りがする終着駅のヴィンテージ since 1914
駅舎は補強改装中でこの3月にリニューアルオープン予定。
もしかして、と思った通り、スターバックスが入るそうです。
地上103メートルからはその外観が一足先に見られた。
晴れた日には高いところへ登ってみようシリーズ、
次回は神戸のポートタワーにしようか、南港WTCにしようか。