ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

ダチョウは悩まない免疫モンスター

    

 
塚本康浩「ダチョウはアホだが役に立つ」(幻冬舎)をKindleで読了。
ダチョウの本。
めちゃ面白かった。
ダチョウはアホだというのは聞いたことがあった。
 
「色々研究してわかったことはダチョウはアホだということ。記憶力がないんです。
毎日、世話している私のことをちっとも覚えていない。ダチョウの脳は目ん玉より小さいんです。」

60年の寿命の中で、病気になって落鳥する個体がほとんどいない。
怪我をしても、普通の鳥なら一週間かかる所を2、3日で自然治癒してしまう。
不潔な環境に適応している。つまりほとんど掃除などの世話をしなくて良い。
加えて、ダチョウさんって(声帯がなく)鳴かないので静か。
そして、40時間かけて消化したものを糞として排泄するので臭くないんですって。
凶暴だけど肉食ではなく餌はもやしと牡蠣の殻。めちゃ安上がり。
                          (note のレビューより)   
                  
自分の居場所も憶えないし、自分の家族も忘れてしまう
でも、神さまは知能と引き換えに 無双の健康体 を与えた。
病気で死ぬことはほとんどないらしい。
ちょっとした怪我、骨折や切り傷(人間なら縫うくらいの)もすぐに治る。
免疫力モンスターなのだ。
記憶力がないから、悩んで心の健康を害することもない。
これは凄い能力かも。
加えて!
動物界でチータに次いで2番目に足も速い。
最速70km/hで走り、しかも40km/hで2時間走ることができる。
つまりフルマラソンを1時間で走る。
そのスピードで往復することも出来るスーパーアスリートなのだ。

 
この本はそんなダチョウに惚れ込んだ獣医 、いまは京都府立大学の塚本学長が書いた本。
そんな免疫モンスターのダチョウの卵から感染症の抗体を作り出す。
MERSやエボラ出血熱の抗体を世界に発表した。
新型コロナの抗体(ワクチンではない)をいち早く精製して売り出したり。
この塚本学長という人間も面白い。
 
動物園にダチョウを見に行きたくなる本。
そういえば昔、冬の函館でダチョウ牧場を観た。
寒さを屁とも思わず元気に動き回っていた。
ダチョウのステーキも食べた。
赤身でしっかりした肉だった。
 
これ一家に一本ですね。