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早朝ロケのため明石前泊。
明石城の堀沿いのグリーンホテル明石にチェックインしたのは7時過ぎ。
最近は夜が早いのでそそくさと魚の棚(うおんたな)へ急ぐ。
行きたかった立ち飲み「たなか」入れるかな?
入口に貼り紙があって「本日テレビ撮影があります。ご了承下さい。」とある。
恐る恐る入るとテレビカメラはなかった。
もう終わっていたのだ。
おかげでほどよく空いていた。
目移りするメニュー。
でも、時間がないのでさっさと注文する。
ハートランドビールと鶏もつ味噌煮。
対応してくれた女性スタッフはバレーかバスケのキャプテンでもやってそうな娘。
少し年配の眼鏡の女性は女優みたいだった。
美形という意味ではない。(失礼だね)
存在感がある。
キャラクターがある。
説明不能。
表現力不足。
客が「〇〇ちゃん、最近メガネかけるようになったん?」
「そう、目のしわ隠し」
「ケイコ、目を澄ませて」でボクシングジムの会長がぽつりと言った。
「ケイコは……うーん、才能はないなあ。でも、あの子には人としての器量があるんですよ」
器量がある。
この店のスタッフには器量があると思う。
3年前に初めて訪れたとき、日記に書いた。
入って店の中を見渡してすぐに“ここはいい”と僕のセンサーが反応した。
なにが?と聞かれると困るけど、まずスペース、ほどよい狭さ。
メニューの手書き文字、短冊のひしめき具合がいい。
そして、カウンターの中のビジュアルがいい。
4人くらいの女性ばかり。
てきぱきと動き、見ていて気分がいい。
全員それぞれにべっぴんさんだ。
美人とはちょっと違うけど。
いやらしいたとえになるのを恐れずに言えば、彼女たちを見ているだけで酒の肴になる。
もちろん大皿に載った料理は美味しかった。
実は何を食べて飲んだかは定かではない。
料理の担当とお酒の担当は別らしい。
日本酒をたのむとその人が、料理をたのむと別の人が対応してくれる。
これも妙味。
隣の爺さまがカウンターの彼女たちに絶え間なくしゃべりかける。
ちょっとうるさいが女性たちのあしらいも巧い。
またいつかこの店だけに来たいなと思った。 2020/6/20
にごり酒は大好きだけど、濃厚なやつがいいな。