【 11.22 日録 】
朝、晴れている。
FMラジオからはダニーハサウェイのWhat's going on が流れている。
マーヴィン・ゲイのオリジナルとは違う。
いい朝だ。
good morning Mr.Hathaway.
12月にイベント取材があるのでPCR検査キットで唾液を採取する。
PCR検査を義務づけることに何の意味があるのだろう。
検査会社を儲けさせること以外に。
午後、映画を物色したが観たい「Love Life 」も「窓辺にて」も上映回数が少ない。
いま、上映回数が多くて、観ようかなと思ったのはこれくらいか。
「すずめの戸締まり」(新海誠監督)@MOVIXあまがさき
ブログ「琥珀色の戯言」でレビューを読んで背中を押された。
「君の名は。」「天気の子」の新海誠監督が、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる「扉」を閉める旅に出た少女の冒険と成長を描いた長編アニメーション。
九州で暮らす17歳の岩戸鈴芽(すずめ)は、扉を探しているという旅の青年・宗像草太と出会う。彼の後を追って山中の廃墟にたどり着いたすずめは、そこだけ崩壊から取り残されたかのようにたたずむ古びた扉を見つけ、引き寄せられるようにその扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々と扉が開き始める。扉の向こう側からは災いがやって来るため、すずめは扉を閉める「戸締りの旅」に出ることに。数々の驚きや困難に見舞われながらも前へと進み続けるすずめだったが……。
「罪の声」「胸が鳴るのは君のせい」などに出演してきた若手俳優の原菜乃華が、オーディションを経て主人公すずめ役の声優に抜てきされた。草太役はこれが声優初挑戦の「SixTONES」の松村北斗。そのほか、深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、松本白鸚らが声優を務め、新海作品常連の神木隆之介、花澤香菜も出演。音楽も、新海監督と3度目のタッグとなる「RADWIMPS」が、作曲家の陣内一真とともに担当した。2022年製作/121分/G/日本 配給:東宝
そもそもDVDで観た「秒速5センチメートル」で好きになり…
同じくDVDで「言の葉の庭」を観て、その世界に魅入られた。
雨の日を選んで散歩したくなった。
その後、大作として公開された「君の名は。」と「天気の子」はいわゆる封切り、
昔でいうロードショー公開で映画館で金を投じて観た。
そして、今回の「すずめの戸締まり」も。
MOVIXあまがさき、15時20分の上映の観客は7人くらい。
ブログ「琥珀色の…」のレビューを読んでなかったら、かなり退屈しただろうと思う。
なんだかよくわからない、というか、支離滅裂、荒唐無稽で説明不足、すずめは、あまりにも「いい子」すぎてリアリティもない。芥川賞の選考委員には「人間が描けていない」とか言われそう……
でも、観終えて僕は、思ったのです。
「ああ、なんだかとても良いものを観せてもらった」本当に、何なんでしょうねこれ。
もし、まったく同じストーリーを実写映画にしていたら、たぶん「B級ファンタジー映画マニアしか喜ばない作品」になっていたような気がするんですよ。これはあまりにも精緻に描かれたアニメーションの「絵の力」なのか、実写で「人間を描く」映画に、もう観客としての僕が疲れ果ててしまったのか。
レビューはこのあと村上春樹作品について書かれた内田樹の評論を長々と引用して、
この映画の深層にある物語、世界の構造を読み解こうとする。
世界の “雪かきをする人” が主人公の映画だということ。
僕自身には説明しきれないので「琥珀色の…」を読んでください。
レビューの最後はこう締めている。
観客が観たいものを観せてくれる、という意味では、完璧に近い映画だと思うのです。
でも、正直なところ、僕はこの作品にすごく好感を抱いている一方で、手放しで称賛していいのか、観終えてから、ずっと迷っているのです。
新海作品は地方が舞台になっているところに好感が持てる。
アニメは映画はジブリの影響から逃れられない。
今回の映画に出てくる“みみず”は、もののけ姫のだいだらぼっちやナウシカの巨神兵みたいだ。
廃墟好きの自分としては魅力的な廃墟が登場して嬉しい。
でもなあ。
壮大すぎて疲れる。
新海誠さんももっと小さな作品を作りたいんじゃないかな、と同情する。
同情されたくないだろうけど。(笑)
今回はMOVIXあまがさきのポイントで無料鑑賞だった。
文句は言えない。
聖地巡礼、神戸編はおおよその見当はついた。
あの遊園地は鷲羽山だったか。
廃墟ではなく、いまだに営業中だけど。(笑)
大阪いらっしゃいキャンペーンの使用期限が迫っている。
3000円分をどこで使うか?
調べたら鰻の「魚伊」で使えるらしい。
6時過ぎ行くとカウンターが若い男たちで満席。
出直す。
ダイワ食堂で独酌、今日も厚揚げの焼いたので一献。