近江の国から比叡山越えで京都 洛北へ下る。
昨日、熱田-伊勢駅伝の取材から上洛した眼鏡堂氏を叡山電鉄の駅で待ち合わせる。
氏は青紅葉と紅葉のリフレクションで有名な瑠璃光院からの合流。
夕方5時過ぎ、比叡山口(八瀬)駅を出る。
乗ったのはたまたまだが、観光列車の「ひえい」「ひえい」 | 叡電を知る
ヨーロッパの街を走ってそうなモダンな内装でちょっとした海外旅行気分を味わう。
僕だけ修学院で下車。
山越えで身体が冷えたので湯につかりたい。
以前にも行った叡山電鉄の線路沿いにある「大黒湯」へ。
京都スタイルの銭湯、叡山電車が走る音を聞きながらしばし身体をあっためる。
修学院や一乗寺のアパートに住んでいる学生になった気分。
何も足りないものはない。
時間や費用をかけて飛行機や新幹線ではるばる遠方へ出かけなくともこんなに満足できる。
銭湯代490円、時間をかけて人は安上がりに出来上がる。
【 11.07 日録 その3】
行程は、ケーブル八瀬駅〜[叡山電鉄「ひえい」]〜修学院駅〜[大黒湯]〜アルザス〜修学院駅〜[叡山電鉄]〜出町柳駅〜[京阪本線]〜京阪三条駅〜[徒歩]〜四条烏丸 ダイワロイネットホテル四条烏丸 泊
アルザスの会、秋の陣となる。
コロナ禍になってなんとなく始まった眼鏡堂氏との2人会。
最初は2021年7月 夏の陣、次に10月 秋の陣、2022年5月 初夏の陣につづき4回目。
オーガニックなワインを飲み、仏アルザス地方の居酒屋料理を食べる時間は至福。
店には無粋なアクリル板の類は一切なく、ふさいだ気分が解放される。
コロナ時代のオアシスみたいな空間だ。
6時にクラフトビールを飲み始めたときは僕ら二人だけだったが、あっという間に満席。
オーナーの堂坂さんがミツバチの如く軽やかにテーブルを飛び回る。
エチゴビール、イタリアの赤ワイン、パン、鯖マヨネーズ、鱈フライ、牛ミンチのグラタン。
鱈のフライは一皿6ヶあり、上にバターの塊がのっている。
こんなに食べられるものか、と驚くが…食べてしまう。
アルザスは解放区。
先のことは明日考えよう。
修学院駅から出町栁、出町から京阪電車に乗り継ぐ。
東山の空に浮かぶ月はほぼ満月、今日は十三夜。
洛中ほろ酔いそぞろ歩き。
京阪三条から四条烏丸まで歩くことにする。
僕たちはそこに作られたいくつもの轍を知っている。
今日は三条大橋を渡り、先斗町を通り抜けよう。
先斗町で飲んだ幾夜かの記憶をたぐる。
すでにそれらの記憶は前の時代のものに思える。
戦前と戦後、あるいは江戸期と明治期のような隔たり。
コロナ前、Before COVID‑19 つまりBC と After COVID‑19 つまりAC
コロナ禍の今、いまだ記憶が定着していかない印象があるのは何故だろう?
オリエンテーリングのように訪れた店を確認しつつ四条通りまで歩く。
午後8時過ぎ、四条通りは思いのほか人はまばら。
今夜の宿は四条烏丸。
11月7日の日記、Day1はなかなか終わらなかったが、ようやく終了。