ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2022/08/31 (水) 長崎の夏を思い出す 映画「SABAKAN 」

「さばの缶詰を見ると思い出す少年がいる」で始まる。

「SABAKAN サバカン」@TOHOシネマ西宮ガーデンズ

昨日まで知らなかった映画を今日見にいく。

こういう衝動も楽しからずや。

知ったのは例によってこちらのブログ。

指向、いや女優の嗜好が似ていて、めちゃ影響されている。

blog.goo.ne.jp

1980年代の長崎を舞台に、2人の少年が繰り広げる冒険と、それぞれの家族との愛情に満ちた日々を描いた青春ドラマ。
1986年、夏。斉藤由貴とキン肉マン消しゴムが大好きな小学5年生の久田は、夫婦ゲンカばかりだが愛情深い両親や弟と暮らしている。ある日彼は、家が貧しく同級生から避けられている竹本と、イルカを見るため海へ出かける。溺れそうになったり不良に絡まれたりと様々なトラブルに遭遇しながらも友情を育んでいく久田と竹本だったが、やがて別れを予感させる悲しい事件が起こる。
久田の両親を尾野真千子と竹原ピストル、大人になった久田を草なぎ剛が演じる。ドラマ「半沢直樹」の脚本などテレビや舞台の脚本・演出を手がけてきた金沢知樹が映画初監督を務め、萩森淳と共同でオリジナル脚本を執筆。

2022年製作/96分/G/日本 配給:キノフィルムズ

 

  www.youtube.com

 

総評:売れない小説家、ゴーストライター稼業、さば缶、少年の夏休み、自転車で遠出、イルカ、秘密のブーメラン島、きれいなお姉さん、悲しい出来事、宿題忘れてた!…少年2人の真夏の大冒険は長崎版の「スタンド・バイ・ミー」。完成度が高いとは言えないけど、見終わったあとの読後感がさわやかでほろ甘い。夏の終わりに観るにはピッタリの佳作でした。

 

以下、感想を列記する。

 

・長崎の街を観光したのは10年ほど前の今頃だった。女子バスケのアジア選手権の中継仕事で諫早市内のホテルに2泊、長崎市内に1泊延泊して市内を歩いた。晴れた夏の日で好印象を持った。以来、長崎=夏のイメージが強く刻まれた。

shioshiohidaneko.hatenadiary.com

・「一日の王」にも書いてあったが、少年のお母さん役の尾野真知子が最高でした。

若くて美人でガラッパチ、怒るとめっちゃ恐い母ちゃん。

出番はそれほどないけど、オノマチ出演の映画の中でベスト3に入る。

「きん〇ま」とか「ち〇ぽ」とか長崎弁で連発する。

暗めの薄倖の女を演じることも多いが、僕はこんな元気な彼女が好きだ。

朝ドラ「カーネーション」の糸子以来の当たりかなと思う。

 

 

・オノマチの夫を竹原ピストルが演じる。

ピストルは久しぶりにスクリーンで見た。

尾野真知子に「ボーナスが2万とビール券かい!」と詰めよられる。

稼ぎが悪くて、いつもパンツ一丁で股ぐらをかいている冴えないおっさん。

でも、いいとこあるんですよ。

竹原ピストルはまだメジャーにならない頃に3回ほどライブへ行った。

出番を待ちながら、ずっと文庫本を読んでいた姿を思い出す。

 

 

・子役もいい。

貧乏で、いつも同じランニングシャツ、ボロ家をバカにされている少年が主人公にだけは心を許す。

中学生の頃、川くん(実名)というちょっと不良っぽい少年がクラスにいた。

学校には友達がほとんどいなかった彼が僕の家を突然訪ねてきたことがあった。

いっしょに喫茶店へ行こうという。

僕はちょっと驚いたが、いっしょに珈琲を飲みに行った。

何を話したのか忘れたが、そんな体験を思い出した。

川くんは奄美大島から引っ越してきて、すぐにまた別の中学へ引っ越していった。

自分には黒人の血が混じっていると僕に話してくれた。

本当かどうかはわからないままだった。

 

左の少年が主人公のひさちゃん(久田)、右のランニングシャツが友達の竹本

・モニカ・ベルッチの映画「マレーナ」的要素もあって胸キュン。

マドンナ的な役でで長崎出身の茅島みずきという女優が出演している。

口数の少ない大人びた役だが、すごく存在感があった。

胸元ばかり見る主人公の少年に「あんた、ほんとにおっぱい好きやねえ」と言って笑う。

胸もそんなに大きくはないが、年上の女に甘酸っぱいものが感じてしまうのだろう。

 

 

同じ長崎出身の川口春奈に雰囲気が似てた。

ポカリスエットのCMではダンス少女を演じて、この映画とは全く印象が違う。

 

    

 

・このロケ地って青春18きっぷのポスターの駅?

クレジットに長崎本線〇〇駅とあった。

映画の最後に出てきた海の見える駅は、このポスターの駅かなと思った。

 

ことしの18きっぷのポスター 長崎本線の小長井駅

映画のワンシーン 大人になった久田が故郷の駅に降り立つ。

 

調べてみたら違った。

海の見える駅 〜徒歩0分の景勝地〜

JRではなく、島原鉄道の大三東駅(おおみさき)だった。