ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2022/08/09 (火) オーストラリアとノルウェー


きょうは個人的にオーストラリアとノルウェーの日だった。

僕の部屋には他国の国旗が3つ飾られている。

オーストラリアとノルウェーとフィンランド。

なぜそうなったのかはよくわからない。

オーストラリアには3回行った。

2回はシドニーでオリンピック中継の仕事で、1回はブリスベンでこれも取材行。

ノルウェイは行ったことがない。

長野五輪のクロスカントリースキーの中継の技術顧問がノルウェイのスタッフだった。

開催中の親睦会でもらった国旗で、配色がいいので飾ったのだ。

フィンランドは僕が行った最後の異国。

2007年9月に一人旅、ヘルシンキで一週間ほど過ごした。

国旗はこれも長野五輪のときに会場で応援していたフィンランドの観光客からもらった。

英米やアイルランドやドイツはそれ以上訪れているけど国旗は持っていない。

 

今朝、オリビア・ニュートンジョンの訃報を知った。

享年72、乳がんで闘病していたそうだ。

彼女がオーストラリア出身だと知ったのは2000年のシドニー五輪の前後だったと思う。

当たり前にアメリカかイギリスのシンガーだと思っていた。

デビューした頃の「そよ風の誘惑」はどこかカリフォルニアを感じたし、

「そよ風の誘惑、Have You Never Been Mellow」オリビア・ニュートン・ジョン、Olivia Newton John - YouTube

トラボルタと共演した「グリース」のイケイケの頃は記憶にない。

その後、1980年代にMTVで見たエアロビソング(?)の「フィジカル」は

当時のアメリカを体現してて、いま見るとちょっと恥ずかしい。

Olivia Newton-John - Physical (Official Music Video) - YouTube

次に彼女を見たのは2000年8月mシドニーオリンピックの開会式だった。

「お、オリビア・ニュートンジョンやん」と現地シドニーでテレビを見ながら呟いた。

帰国後、オリンピック特番でこのDare to Dream を使って名場面を徹夜で編集した。

フィーストシーンはイアン・ソープら豪州競泳陣、ラストはアボリジニ出身の選手で

400m金メダルのキャシー・フィリーマンだった。

僕も四十代、オリビアは五十代、働き盛りでした。

あれからもう20年以上経つのか…。

やすらかに。

 Olivia Newton John Dare to Dream with John Farnham - YouTube

  www.youtube.com

 

オリビアの訃報で始まった一日、夜更けにamazonプライムで映画を見始めた。

ノルウェーの美しいフィヨルドで大津波が起こり町が壊滅する「THE WAVE」という映画。

大災害の中で家族を守り、危機に立ち向かう人々の姿を描き、ノルウェーで大ヒットを記録したディザスターパニック。第88回アカデミー外国語映画賞のノルウェー代表作品にも選出された。ノルウェーのガイランゲルフィヨルドは、世界遺産にも登録される自然豊かな景勝地だが、過去には山崩れの災害が起きたこともあり、危険な一面も持ち合わせていた。地質学者のクリスチャンは長年、同地で研究に励んできたが、家族のことを考え、大手石油会社のオファーを受けて家族と共に都市部へ引っ越すことにする。しかし、引越しの前日、クリスチャンは大規模な岩盤崩落の前兆を察知する。

2015年製作/105分/ノルウェー 原題:Bolgen

 

 

ベルゲンの近くにある実在の町ガイランゲルをモデルにしている。

ノルウェーのフィヨルドは今でもまだ未練のある「行きたい場所」だ。

映画でもそのランドスケープには心奪われる。

実在のガイランゲルの町、行ってみたくなる。

 

星野道夫さんの著作でかつてアラスカのフィヨルド地形で起こった悲劇を知った。

1958年7月9日、地震で氷河が崩れ湾に落ち、高さ500m以上の巨大津波が起こった。

リツヤベイの巨大津波。

観測史上最大「高さ524メートルの津波」から生還した親子 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

 

フィヨルドの周囲の山はいくつもの岩盤が重なり合って出来ていて、

地震や自然のバランスでズレが生じると何の前ぶれもなく崩落するという。

前兆はわずかな岩盤のズレや地下水の変化だけ。

それだけでは警報は出せない。

何の前ぶれもなく…というのは人間の力ではどうしようもない。

起きたのを察知して、そこから警報、10分以内に高台へ避難するしかない。

ほぼ無理。

映画はそんな状況をリアルに描く。

主人公は地質研究センター勤務だったが石油企業に引き抜かれる。

わずかな変化を確認するためにヘリで現地へ向かう。美しい湾だ。

ひとたまりもない巨大津波は80メートルの高さまで飲みこむ。

映画の設定は高さ80mの大津波、それくらいの津波は当たり前に起きるという。

津波の経験者が見るのは耐えられないかもしれない。

映画は絶望的な状況だった主人公の家族にとっては都合のいい展開になるが、

そこは映画、そうじゃないと映画にならないですもんね。

ノルウェーの映画はかなり昔に小劇場で一本見ただけ。

これが生涯2本目です。

映画としては楽しめた。

見終わったのが2時半、またやってしまった。