鶴橋から賢島行きのビスタカーに乗る。
近鉄特急のビスタカーというのは僕が子どもの頃からあった二階建て車両のある特急列車。
調べると…
ビスタカー(Vista Car)とは、近畿日本鉄道(以下・近鉄)が保有・運用する電車のうち、特急列車または団体列車に使用される2階建車両を連結している編成に与えられた愛称である。直訳すれば「眺望車」という意味である。(WIKIPEDHIAより)
初代は1958年から走っている。
僕が生まれた翌年だ。
絵本や雑誌の特集に写真が載っていたことをうっすらと思い出す。
その後、2階建て列車は新幹線や他の私鉄でも走るようになった。
今日は当然2階建ての2階のシートに坐る。
少し見晴らしがいいように思った。
ビスタカーはけっこうJRの快速や急行なみに停車する。
榛原から名張、奈良から三重、昔風で言えば大和國から伊勢國の国境を走る。
曇っていても5月の日本の田園風景は美しい。
水を張った田が鏡のように新緑を映す。
森も黄緑、緑、深緑と多彩にグラデーションをつくる。
思えば、大和、伊賀、伊勢の国境、町の配置も脳内地図に描けない。
榛原、名張だけではなく、伊賀上野、亀山、榊原温泉、津、松坂の位置関係も。
大阪と名古屋を結ぶ近鉄大阪線から伊勢中川で山田線と分かれる。
ここから松坂、伊勢市を経て宇治山田駅までが山田線。
その先、鳥羽や賢島への路線は志摩線と名称が変わるが、乗り換える必要はない。
JRは参宮線が鳥羽まで来ているがその先はない。
志摩半島を南北に近鉄が貫く。
そのあたり、伊勢志摩の地図がここに来るまで脳内に描けなかった。
子どもの頃の伊勢参りは子供会のバス旅行だったし、かつて社員旅行で来たのも
誰かの車で運ばれてきただけだった。
自分で計画しないと地図は頭に入らない。
そのまま終点の賢島まで行くつもりだったが車内で計画変更。
賢島で行きたかった食堂が15時で終わってしまうことを知り、鳥羽で途中下車することに。
以前にA部氏が話してた鳥羽駅の「さざえストリート」(A部氏は貝焼き横町と言う)へ行こう。
別で賢島へ向かっているマサオにメール(LINE)で伝える。
乗換案内のルートは送っているはずなのに、いろいろと迷走している様子。
「なんやようわからん」と返してきた。
前途多難。
でも、車内でいっしょに行動したくはないんだよね。
合流したときに、すでに飲んで出来上がってる感じも嫌なんだよね。