この週末3日間は遠出はせずに家で過ごそうと昨日書いたのに…。
あまりに天気がいいので、悲しくなって、出かけることにした。
ただし、遠出ではなく、神戸市内。
僕がひそかに “ウエスト神戸” と呼んでいる須磨区と垂水区のシーサイドエリアです。
これまでも、神戸マラソンの試走とか、淡路島へのロケハンとか、
ふらっとピクニックランとか、独りで行くことはあったがヒロとは数えるほどしか行ってない。
明石海峡大橋のたもとは以前、といってもかなり昔に僕の母と3人で行ったことがある。
たぶん15年くらい前、ヒロはそれ以来かもしれない。
いつごろか、勝手にWEST KOBE と呼ぶようになった。
JR西日本とぴあが出しているガイドブック「関西発 駅からはじまるハイキング」に
紹介されていたコース「潮風を感じる散歩道」をそのままトレースして歩いた。
塩屋駅から舞子駅、本には2時間7.2キロとあるが、実際はクネクネと寄り道して8.9キロ歩いた。
ハイライトは ・塩屋のジェームス山の外国人住宅地
・海の見える五色塚古墳(兵庫県最大)
・明石海峡大橋のたもとでランチ&ティータイム
風もなく、寒さもゆるみ、雲ひとつない青空。
このコースにふさわしいコンディションで早春のウエスト神戸を楽しんだ。
関西在住、いや兵庫県在住以外の人は塩屋という地名に何のイメージもないと思う。
決して全国区ではないが、気候は温暖で、海沿いの急坂にある閑静な住宅地。
北野町と並んでイギリス、ドイツ、ノルウェイなど外国人の居住区として開発された。
首都圏でいうと葉山とか逗子あたりの雰囲気かな。
リッチな人々のクルーザーやヨットが係留されてるマリーナはここにはないけど。
(葉山や逗子が外国人居留地なのかは不明)
学生時代、神戸方面の常宿は垂水海岸ユースホステルだった。
オーナー(ペアレントと呼ぶ)のご夫婦とも仲良くしてもらった。
当時はまだユースの部屋が波打ち際に立っていて、ベッドで潮騒を聞きながら眠った。
今は埋め立てられてしまったので、海岸線からは遠くなってしまった。
まだ明石海峡大橋もなく、群青色の明石海峡と淡路の島影が見えるだけだった。
あの部屋にもう一度泊まりたい。
神戸の垂水(垂水区の海沿い)はなじみ深い町だったので、近辺の塩屋は知っていた。
おばちゃんの口から、ジェームス山、とか、ノルウェー人学校、とかの単語が出て、
どこか外国の街のようだった。
でも、実際にジェームス山を歩くことはなかった。
読んだことはないが「ジェームス山の李蘭」という小説も、どこか異国情緒が漂ってくる。
サマセット・モームも塩屋を舞台にした小説があったのでは。
▼ 垂水区文学散歩地図
https://www.city.kobe.lg.jp/documents/2767/bungakusanpo-tarumi_1.pdf
電鉄塩屋駅からグッゲンハイム邸、西へ戻り、ジェームス山の急坂を登る。
料理家 高山なおみの六甲暮らしを夢想したのと同じように、ジェームス山を歩きながら、
このあたりの海の見えるマンションで暮らすことを想像した。
この急坂では車がないと無理だなとか、キラキラと輝く海をずっと見てられたらいいか、とか。
魚は週に一回、垂水の漁港に買いに行こう、とか。
そのときに垂水図書館で本を20冊借りてこよう、とか。
誕生日は外国人クラブのレストランでランチしよう、とか。
そんな想像を愉しみながら歩いた。
ジェームス山から海の見えるホームがある滝の茶屋駅を経て垂水の駅前へ。
駅前をさらに西へ、急坂を登ると五色塚古墳に至る。
五色塚古墳から海へ下ると、ほどなくアジュール舞子という海浜公園に出る。
持参のおにぎりと惣菜、ワンタンスープとカレー飯でランチ。
日が傾く明石海峡沿いを歩いて舞子駅に着く。
以下、写真日記で綴る塩屋〜舞子 ウエスト神戸WALKです。