ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2022/01/13 (木) Don't Look Up と 寝ても覚めても

木曜日だがいつものナレ録り立ち合いは回避、改訂原稿を担当Pに送ってお任せする。

在宅で別件、WEB原稿の校正作業を進める。

昨日は3連続会議+雑務で疲れたので休養優先とした。

いま拡大中のコロナ感染で忌避すべきはPCR検査を受けること。

オミクロンに感染している可能性は十分にある…ような気がする。

正直、検査しなければいけない状況にはなりたくない。

濃厚接触者になるとか、喉の痛みや鼻水を避けなければいけない。

(かつてはそんな風邪は年に4,5回なることも普通にあったが幸いにも今は無い)

いま、実感としてはコロナで肺炎とか発熱とか味覚障害とかの症状より、

罹ってたら面倒くせえなというメンタルなストレスの方が強い。

つまりは…体調を崩さないこと、抵抗力(免疫)をダウンさせないこと。

体力がなにより大事だ。

という本日在宅を判断した理由です。

かといって街へは行かないということではないです。

 

エンデミックという用語を初めて聞いた。

コロナ禍で初めて聞き、やがて日常会話にも頻繁に使われる言葉っていろいろある。

クラスター、集団免疫、ブースター接種、ブレイクスルー感染…。

副反応だって以前は副作用と言ってた気がする。

エンデミックとは風土病のことで、特定の地域で継続的に発生する感染症。

新型コロナウイルス感染症がエンデミックの状態になる可能性が指摘されている。

ロイターがこんなニュースが配信した。

 

昨日からNetflixで観ていた映画を一本午前中に見終わり、午後に一本観た。

「Don't Look Up ドント・ルック・アップ」と「寝ても覚めても」の2本。

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世界には空を見る人と見ない人がいる。

レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが主演し、彗星衝突という地球の危機を察知した落ちこぼれの天文学者と教え子が、世界中にその事実を伝えようと奔走する姿を、「バイス」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ監督が描いたコメディドラマ。落ちこぼれ気味の天文学者ランドール・ミンディ教授はある日、教え子の大学院生ケイトとともに、地球に衝突する恐れがある巨大彗星の存在を発見し、世界中の人々に迫りくる危機を知らせようと躍起になる。仲間の協力も得て、オーリアン大統領とその息子で大統領補佐官のジェイソンと対面する機会を得たり、陽気な朝のテレビ番組「デイリー・リップ」に出演するなどして、熱心に危機を訴えてまわる2人。しかし人類への警告は至難の業で、空回りしてばかり。そのうちに事態は思わぬ方向へと転がっていき……。ランドールをディカプリオ、ケイトをローレンスが演じるほか、大統領役のメリル・ストリープ、テレビ司会者役のケイト・ブランシェット、補佐官役のジョナ・ヒルをはじめ、ティモシー・シャラメ、アリアナ・グランデ、マーク・ライランスら豪華キャストが集結した。Netflixで2021年12月24日から配信。それに先立つ12月10日から一部劇場で公開。

2021年製作/138分/PG12/アメリカ 原題:Don't Look Up

 

「Don't Look Up 」は “空を見るな!” ということ。

“空を見ろ!”というメッセージに対抗して生まれたもの。

オールスターキャストの笑えないコメディ映画。

ブログ「特別な一日」のこの映画のレビュー記事が“全く笑わせない超大作コメディ”

というタイトルにしたのがなるほど映画を観てナットクした。

spyboy.hatenablog.com

監督のアダム・マッケイが笑わせようすることが、的を射過ぎてて笑えない。

おいおいちょっと、これって…あれじゃないの?  とか、

こうなっても全然驚かないし、多分現実はもっとひどいかも? とか思いつつ観た。

それって軽い感じで書いてるけど、かなり恐ろしいことだ。

僕が生きてきた中で、こんなふうに時代を感じたことがあるだろうか。

自分が投げやりになってるという実感があって、それも恐い。

ホラー映画かもしれないね。

 

支持率ばっかり気にする政治家は何に生きがいを感じているのか?

利益ばっかり追いかけて更に肥え太る実業家は一種のアディクト(中毒)かもしれない。

面白おかしく伝えることしか頭にない空っぽでエロいテレビ司会者。

マジに危機を訴える人を面白がって叩くネット民。

その反応をそのまま伝えて喜ぶマスメディア。

笑えないのは全部が本当のことだから。

 

ひとつだけ、笑えたエピソード。

科学者の彼らが大統領の面会に立ち会う。

なぜか国防省の将校がアテンドする。

待ち時間があまりに長かったので、その将校が飲み物とスナックフードを彼らに渡す。

「5ドル」と将校が言う。

あとでスナックフードは無料だということを彼らは知る。

小銭を巻き上げる合衆国の将校。

モデルがいるんだろうな。

 

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豪華なキャスト、3年前にはNetflixなんて名前も知らなかったのに…。 

 

午後は3年前に公開された「寝ても覚めても」

この映画は公開当時に予告編を何度か見て知っていたけど見ることはなかった。

観ようと思ったのは濱口竜介監督の作品だったこと。

2時間ほどで濱口作品としては観やすい長さだったから。

3時間の「ドライブ・マイ・カー」や5時間超の「ハッピーアワー」を観る前の

ウォーミングアップ映画としてちょうどいいなと。

あとで知ったのだがこの映画の原作は柴崎友香だった。

去年、岸政彦と共著の「大阪」を読んで、面白いなと思った作家。

市立市岡高校出身で大阪で育ち、今は東京に住んでいる。

大阪から東京へ舞台を移す。

この映画の構造は柴崎友香本人の来し方なのだ。

なんで大阪?と思ったがそうだったのかと合点がゆく。

数々の国際映画祭で主要賞を受賞した「ハッピーアワー」で注目された濱口竜介監督の商業映画デビュー作。第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品された。芥川賞作家・柴崎友香の同名恋愛小説を東出昌大、唐田えりかの主演により映画化。大阪に暮らす21歳の朝子は、麦(ばく)と出会い、運命的な恋に落ちるが、ある日、麦は朝子の前から忽然と姿を消す。2年後、大阪から東京に引っ越した朝子は麦とそっくりな顔の亮平と出会う。麦のことを忘れることができない朝子は亮平を避けようとするが、そんな朝子に亮平は好意を抱く。そして、朝子も戸惑いながらも亮平に惹かれていく。東出が麦と亮平の2役、唐田が朝子を演じる。

2018年製作/119分  配給:ビターズ・エンド、エレファントハウス

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主人公のふたりがしっかり抱き合うシーン多めでした。

タイトルの「寝ても覚めても」は映画そのものだった。

観ながら去年U-NEXTで見た「四月の永い夢」を思い出していた。

「一日の王」のtakuさんがブログで同じことをすでに指摘していてハッと思った。

映画の終盤、朝子のセリフに、こんな言葉があった。
今までの方が全部夢だったような気がする。すごく、幸せな夢だった。成長したような気でいた。でも目が覚めて、私、何も変わってなかった。
このセリフを聞いて、私は、中川龍太郎監督作品『四月の永い夢』(2018年5月12日公開)を思い出していた。

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「世界が真っ白になる夢を見た」
「ふと目を覚ますと、私の世界は真っ白なまま、醒めない夢を漂うような、曖昧な春の日差しに閉ざされて、私はずっとその四月の中にいた」

というモノローグが印象的な傑作であったが、
どちらも、
いなくなってしまった彼への喪失感が描かれており、
“夢”という共通項と共に、
新鋭の監督作品、
美しい映像、
手書きのタイトル文字、
朝倉あき、唐田えりかという美しきヒロインなど、
似ている部分が多いような気がした。

『四月の永い夢』は好きな映画だ。

ヒロインの朝倉あき、僕にとっては彼女の声が一番の萌えポイントだ。

 

唐木えりかは初めて見た女優さんだった。

千葉出身でマザー牧場でアルバイトしていたところをスカウトされた。

これはラジオクラウドで講談の神田伯山が話していた情報、有名らしい。

ときどき、現実世界にも彼女みたいなる女性はいるが、まあ滅多にいない。

透明感、ピュア、イノセントといった形容くらいしか思いつかないが、

魅力ある独特の存在感がある女優さんだった。

共演の東出昌大となんやかんやあって…はまた別の話。

 

映画でやっぱり気になったのは主演のふたりの大阪弁。

僕はネイティブではないけど、あとから関西に来た人の変な大阪弁に過敏なセンサーが

あるのか、ちょっとしたセリフが気になって仕方がなかった。

助演の伊藤沙莉も千葉県出身だが彼女はネイティブかと思えるくらい馴染んでいた。

もう一人、渡辺大知は神戸出身、安心して見ていられた。

東出の大阪弁はちょっといただけない。

この人、意外に大阪弁の役が多いけどいっこうに馴染まないですね。

濱口監督が神奈川出身だからあまり気にならないのだろうか。

ま、でも映画作品としてはそれを忘れて楽しめました。

 

素というか、スクリーン以外のインタビューに答える唐木えりかは普通にほがらか。

やっぱり透明感美人でした。

彼女がマザー牧場でアルバイトしてたら絶対に二度見するだろうな。(恥)

    

 

*きょう食べたものはフォト日記で

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ご飯の量は少なめ、海老チリに絡め取られた。

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映画を見ながらヒロが買ってきた細巻きを食べた。グラスには越前の大吟醸。

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夜はヘルシーきのこ鍋、生姜のきいた鶏団子が美味。

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あったまります。