この日記はそこら中で渋滞している。
8月の福井旅行、10月の白浜、飛騨と旅をするごとに停滞してしまう。
日記の動脈硬化。
その日のことは翌日までに新鮮な記憶で短く書き記す、というのは心の健康に良い。
排泄の快感に近いものがある。
記録して、忘れて、さあ、今日は何が待っているのかな?とワクワク感が湧き上がる。
更新せずに停滞したままではモチベーションを高められない。
映画の感想や旅の感想を別投稿にして、日々の記録は翌日までにアップすることに決めた。
別投稿は溜まっていくがそれはそれでいい。
書くべきことがあれば書くだろうし、書かないままだということはそれまでのネタだということ。
今日も晴れかなと思えば降り始めたりの不安定な空模様。
冷たい雨で街場の紅葉がぐんと進んだように感じる。
木曜日は朝イチからナレ録りの曜日だが、先週と今週は担当を外れている。
せっかくのなので朝イチから映画を観ることにした。
大阪駅からリーブル梅田へ歩くいつものルート。
街場の紅葉が鮮やかなシーズンになった。
「暮しの手帖」の元編集長松浦弥太郎氏が監督した映画を観る。
旅のエッセイみたいな記録映画か。
長い旅が出来る条件として一番に上げられるのが体力。
なかでも食べて飲める胃腸のタフさは必須条件だと思う。
旅の楽しみ それを支えているのは胃腸である、と。
映画を観ながらそのことばかりを考えていた。
*感想は別投稿で。
映画を見終わると晴れていた。
都会の森が雨露に濡れて美しい。
おととい行った十割蕎麦の店「八 HACHI 」へ行ってみた。
また降り出した雨に濡れて店に入る。
もり蕎麦(680円)を注文する。
硬めしっかりの麺。
つゆも山葵もケチらずたっぷり、出汁の味も悪くない。
価格も考えたらこれはリピードありだな。
蕎麦を食べていたときにヒロからメールが届く。
瀬戸内寂聴さんの訃報だった。
享年99、百歳まであと半年で往生されたか。
個人的にではないが仕事で少しだけ関わりになったことがある。
今となっては最晩年 2019年の2月から4月、法話会のライブビューイングの仕事だった。
文学の巨人は小さなおばあちゃんだったが、ユーモアがあって生気に満ちていた。
ことし8月、朝日新聞の連載に「寂庵の山手にある山、大の字すべてに灯が入っている
のを見ることはもうできない」と書かれていた。死期を悟っていたのだと思う。
いつか、ささやかない思い出を書きたいと思う。
出社して明日の取材の準備をする。
取材に出る機会が少なすぎて臆病になるので準備は怠らない。
日が落ちると冷えてきた。
今日は家でご飯を食べるので吞む予定はなかったが、京橋の灯に誘われて横町へ吸い込まれた。
「にしの」で熱燗と冷たいのを一杯ずつ。
よこわの造りがあった。
なんと280円!
この店の刺身は一人飲みに必要十分な適量、加えて質もいい。
元々は「養老乃瀧」、全国でも珍しい立ち飲みの養老だったという。
すばらしい店だと思う。