ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2021/10/28 Thu. 「ひらいて」で芋生悠を見る。

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初めて芋生悠を見たのは「37セカンズ」という映画だった。

障がい者である主人公の双子として生まれ、別々に育てられ大きくなった妹という役。

(妹か姉だったかは不明)

主人公が芋生悠が働くタイの養護施設を訪ね、初めて姉妹が会う、というシーンだった。

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「37セカンズ」の芋生悠  田中律子に似ていた。

そのときの印象が強く残っていた。

特別な美人でもなく、めちゃ可愛いというわけではなかったけど記憶に残った。

どこに惹かれたというのは凄く説明が難しい。

複雑な魅力。

NHKの短編映画ではまったく違う元気娘のキャラだったけど、これもいいなと思った。

 そして、去年「ソワレ」を観た。

「ひらいて」@テアトル梅田

今回、この「ひらいて」という映画のことは全く知らなかった。

原作は綿矢りさ、彼女の原作を映画化したものは2本観ている。

「勝手にふるえてろ」と「私をくいとめて」

主演は松岡茉優とのん(能年玲奈)、どちらも女優目当てで観た。

「ひらいて」は原作も知らず、予備知識なしで観た。

芥川賞作家・綿矢りさが、高校生による禁断の三角関係を描いた同名小説を、「ジオラマボーイ・パノラマガール」「樹海村」の山田杏奈主演で映画化。明るく成績優秀で校内では人気者のは、同じクラスのたとえに片思いをしている。目立たず、教室でもひっそりと過ごす地味なタイプのたとえは、どこか人と関わりを持つことを避けているように見え、愛はなかなか近づけずにいた。そんなたとえが誰かからの手紙を大事そうに読んでいる姿を偶然目撃した愛は、ある夜、悪友たちと学校に忍び込んだ際、その手紙を盗んでしまう。手紙は、糖尿病の持病を抱える陰気な少女・美雪からのものだった。学校でも目立たない美雪とたとえが密かに交際していることを知った愛の思いは乱れるが、その気持ちを隠して美雪に近づく。そこから愛と美雪、たとえの三角関係が始まるが……。監督はオムニバス映画「21世紀の女の子」でも注目を集めた若手監督・首藤凜。 

2021年製作/121分/PG12/日本 配給:ショウゲート

 

感想は…うまく書けません。(笑)

見て損はなかったと思える佳作でした。

同世代には自信持って(笑)オススメはしません。

芋生悠が演じた美雪という役はとても難しい。

誰かを強く惹きつける魅力はある。

かといって万人受けする美少女ではない。

思い起こせばあったよなあと思う。

男目線の表現を許して欲しいのだが、この娘といるとなんとなく気分いいよなあ、

きれいかどうかは微妙なとこだけど、話してて楽しい。

もしかして自分のことを悪く思ってないのでは?

誰にでもモテる娘じゃないだろうし、自分の彼女だったらと男に想像させる。

そういう曖昧な魅力をもった少女を芋生悠はうまく演じていたと思う。

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もしかしてこの娘、自分に好意もってる?と思わせる笑顔

美雪は1型糖尿病患者であるという設定。

毎食前にインシュリン注射をおなかに打つ。

自分も2年ほど打っていたので親近感が沸く。

2型ですが。(笑)

愛(山田杏奈)が打ってみたいというので打ってあげるシーンがエロチックだった。

「一番少ない量だよ」と言ってノボペンの目盛りを1にする。

懐かしいな。

また打つ日が来ないことを願う。

 

もう一人の少女、主演の愛を演じた山田杏奈もよかった。

最初はいかにも今風のアイドル顔で、自信満々で(演じてたのだけど)、好きじゃ無かったけど、

見ているうちに、何だかその覚悟で嫌な奴だった彼女が凛々しく愛おしく思えてきた。

自分がモーションをかけた男子はなびいてくれて当然、という自信が砕かれて、

悔しさと怒りと恥ずかしさみたいな感情がごちゃごちゃになって表出したものは…。

ああ、あのときの彼女はそうだったかもしれない。

そんな記憶が童貞の沼からぽっこりと湧き上がってきたりする。

いまはそれすら懐かしく微笑ましい思い出だ。

 

冒頭で流れる劇中歌「夕立ダダダダダッ」で女子高生たちが踊る。

なんだろ、この新しい感性。

この歌も(リズムも歌詞も)、ダンスも、彼女たちの表情も僕らの世代とはまったく違う。

それでいてゾクゾクっとしてしまった。

観ていて気持ちがいいのだ。

このプロモ動画にダンスが細切れに挿入されている。

これって〇〇坂が歌ってるのかなと思ったがスペシャルユニットらしい。

〇〇坂風なんだろうね。

www.youtube.com

構造は高校生の三角関係。

女同士の関係も描かれる。

このブログ「一日の王」でも指摘されている。

去年と今年に公開された映画『燃ゆる女の肖像』『アンモナイトの目覚め』もそうだった。

実は僕もこの2本を観ている。

女子高校生の同性愛? とはちょっと違う様な気がするが…。

 

帰宅後、「夕立ダダダダダッ」を検索していたらこの動画が表示された。

2014年の備前市でのNHKのど自慢でアニソンを歌う女子高生。

一度聞いて、そのあと何度も再生してしまう。

www.youtube.comこの彼女、2021年のいまは岡咲美保という芸名でプロの声優として活躍しているらしい。

岡山出身、高校生だった彼女がもう23歳。

2014年ってつい最近じゃないか…。