ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2021/09/08 Wed. ローポインター的な暮らし

パラリンピックで憶えた用語のひとつにローポインターがある。

車いすバスケやラグビーは障がいの違いでそれぞれの選手に持ち点がつけられている。

チームの合計ポイントの上限が決まっていて、対戦相手との公平を保つ。

重度の障がいの選手でも出場できるしくみになっている。

重いほどポイントが低く、1.5点以下の選手をローポインターと呼ぶ。

仲間うちのLINEグループでつぶやいた。

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健常者もトシをとるとローポインターになる。

車いすバスケを観ているとスピードや運動量で劣るローポインターはそれを自覚した上で、

ポジショニングで相手のハイポインターを大事な局面で止めたり、しっかりと役目を果たしている。

ローポインターにはローポインターの役割があり存在価値がある。

福井小旅行の際にこんなやりとりがあった。

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豊富な活動量、スピード、瞬発力は望まない。

ローポインターライフを愉しもうと思っている。

これってある意味でロハスな生活ってことかな?

 

朝はゆっくり起きる。

雨が降っている。

コーヒーを淹れて飲む。

金柑ケーキがおいしい。

日記を書いてアップする。

入院中のセルジオが好きな詩人の作品を検索したり。

三好豊一郎、トランペットで検索すると「風屋敷日録」がヒットした。

セルジオのブログだ。(笑)

“――夏よ、とびちる火の斑点の夏よ、

ひまわりのすがれた花のかげに埋葬される痩せおとろえた老人たちの夏よ!”

(三好豊一郎「トランペット」)

セルジオらしいなと思う。

肺から管を抜いて痛かったという。

入院は長引きそうだ。

肺の一部を切り取ったのだ。

一ヶ月くらいはかかるだろうな。

緊急事態宣言も延長されそうだし、ゆっくりとされるがよろしい。

今の彼もまたローポンター。

 

雨も止んでいたので3時過ぎからGIANTで図書館へ行く。

元朝日新聞記者でアフロヘヤーのエッセイスト稲垣えみ子さんの本を借りた。

稲垣さんは日本酒好きで天満の「よしむら」のことを書いていると知って、

どんな本を書いているのか読んでみたくなって何冊か予約しておいたのだ。

その足で芦屋の自転車屋レフトへ行く。

欲しい自転車の在庫を調べてもらおうと思ったのだが水曜は定休日だった。

ならば、と旧宮塚アパートのムジカへ行く。

一人で行くのは初めて。

大きな窓に向いたカウンターの端っこが空いていた。

居心地良し。

カウンターから愛車GIANTを撮る。

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英国田舎暮らし風の絵面になる。愛馬のようで愛おしい。

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宮塚住宅は石造りのアパート、住みたいな。

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シチュウドアイスティー、この店ではこれ一択。

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酒以外のドリンクで美味しいと思える数少ない一品 770円也

 

借りてきた稲垣えみ子さんの本は「人生はどこでもドア  -リヨンの14日間- 」

50歳で新聞社を辞めたえみ子さんがあこがれの異国へ行きたい、異国で暮らしたいと

53歳の時に一念発起してフランス第2の都市リヨンで14日過ごしたときのエッセイ集です。

なぜリヨン?と思った。

リヨンに憧れがあったわけではなく、たまたま、偶然でした。

日本酒好きの彼女が知人の蔵元からにフランスで日本酒を醸している若者に会いに行く

という話を聞きつけて「私も同行したい」と思い、それがリヨン近郊で、ならば、

前乗りして、憧れの異国暮らしをその前の2週間にやってしまおうと思った。

…ということらしい。

えみ子さんは書いている。

退職したら実現しようと思っていた。

でも、気がつけばあっという間に2年が経過…

こんなことをしていたら、きっとあっという間に5年たち、10年たち、せっかく早期退社したのに

フツーの定年の年齢に到達してしまうではないか!

発想の転換が必要だ。

そうだ。「ちゃんと準備しよう」などと考えるから、いつまでたっても旅立てないのだきっと。

行ってしまえばいいじゃないの?準備など何もせず、エイッと

そうなんだよな、と僕も痛感している。

仕事も遊びも、トシを重ねるほど準備に重きを置く。

予習は大事で、リサーチを怠らず、周到にリハーサル(イメトレ)もする。

何度も苦い経験をしてきたので、それは知恵というもので決して否定すべきではない。

それはいかにもローポインター的な行動原理。

準備が行動を制限している。

でもなあ、たまには冒険してもいいなあ、と思う。

アドベンチャーね。

アバンチュールね。

でも、もう失敗はしたくないなあ。

準備をすることでリスクは下げられる。

準備をすることでチャンスを逃すこともある。

うーむ、迷えるローポインターでありました。

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準備できたら実行しようと思っていたら…人生は終わるかも。

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庭に作り付けのカウンターがあった。

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バーハンドルが少し長い。カットしようかと考えている。

帰宅して少し雨が降ってきた。

でも、涼しいし、少し走ろう。

午前中はずっとパソコン作業で、夜もパソコン作業があるし。

ミストのような雨。

いつのまにか止む。

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日が落ちて「西宮ビーチリゾート」に灯がともる。

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新しくイタリアンレストランが出来たらしい。

 

夕食はホットプレートでお好み焼き。

うちは豚一択です。

お好みの友はアルコール0.5%のビアリー。

BS1で「にっぽん百名山」の大雪山(テント泊)を観ながら食べる。

ヒロがこういう登山の番組を観るたびに言う。

「ここは距離があるけど高低差少ないからもう少しトシとってもいけるかな」

「コロナが落ち着いたら山小屋が営業するからここもまた行けるね」

ときどき目頭が熱くなる。

もうそんなに時間がない。

僕はあと何回の山行と考えてしまう。

ダメなんだけどね、すぐに残り時間を逆算するのは。

 

松重豊のLINEスタンプを送ったら、眼鏡堂氏から…

「松重豊といえば…アンナチュラルにドハマリしてます」と届く。

家族にようやく追いついたかと言われたそうな。

何のことかわからなかったがドラマらしい。

amazonで観られるので一話目を観た。

なかなか内容の濃いドラマじゃないか。

松重豊のスタンプじゃないが…「いいような気がする」

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第1話でも石野陽子が母親役でした。