ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2021/03/20 Sat. 雨と、フィル・ウッズと、蕎麦酒

筋肉疲労だけなら嬉しい悲鳴ともいえる。

帰りのJRが2時間以上運転見合わせで車内待機、

その間、5分おきくらいでずっとアナウンスを強制的に聞かされていた。

健全ではない疲労も加わって、ダメージが残っている。

「午後4時26分に米原彦根間で架線トラブルが発生した影響で現在上下線とも運転を

 合わせております。電源をとめて全線に渡り確認作業を行っておりますが、復旧には相当時間が

 かかる模様で、復旧のメドは立っておりません。乗客のみなさまには大変なご迷惑を…」

いい登山を終えて、さ、帰ろうと思って乗りこんで動き出したら缶ビールを開けよう、と思ってて、

その矢先に…もう、ぐったりですよ。

でも、停まっていた新快速の車内で坐ってられて、寒くもなかったし、

登った霊仙山は天気もよく、ケガもなく、登山口への道中も事故なく、満足だった。

人生はバランス、この程度の不運は感激すべきことかもしれない。

これで貸し借りなしだ。(笑)

 

そう思えて、これって? と思い出した。

以前に見た映画「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」で知ったことだ。

確か、しあわせになるための3つのアドバイス。

タイムマシンなんてなくても人はシアワセになれる。

それは…

 

 ・日々を普通に生きること。


 ・つまらないと思った一日があったら、その一日をもういちど振り返ってみること。  
  考え方や見方を変えるとまんざらでもない時間が流れているはず。


 ・未来から来た人間だと思って今を大事に生きること。

 

この3つの中で真ん中の

つまらないと思った一日があったら、その一日をもういちど振り返ってみること。  
考え方や見方を変えるとまんざらでもない時間が流れているはず。

は映画を見た後もイマイチピンときてなかった。

けど、昨日のことを思えば、そうそうそうなんですよ、と激しくうなずける。

 

きょうは特に何かをしなければいけないということもない。

いまの自分には基本的にTODOってものは自分で自分に課しているだけで、

プログラムを外せば、自然と休養日になる。

夕方からちょっとした会食があるだけ。

日記を埋めて、きのう撮った写真のいいものだけを選んだりして過ごす。

陸上の動画をYou-Tubeにアップするという作業もプログラムしたが夕方近くになってしまった。

先送りにした。

 

夕方から雨になる予報。

雨合羽の用意をしてブロンプトンで出る。

会食の店は北浜で、北新地駅から歩いて行く。

それくらいは身体を動かした方がいい。

アクティブレストだ。

いまにも降り出しそうな空の下、大江橋を渡る。

大阪の中心部、この中之島あたりは明治期以降に出来た市街だ。

それまでは海だった場所。

大江橋から日本銀行を見て気がつく。

正面から見えるクラシックな建築物の裏側にはもっと大きなビルがあった。

コンサートホールや劇場くらいの規模のビル。

日銀大阪支店、デカいなあ。

ここでどんな人たちがどんな仕事をしてるのだろうか?

ホントにこんな巨きな建物やスペースが必要なのだろうか。

ぼやいてみたくなる。

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大江橋から見た日本銀行、旧館の背後にかなりのボリュームで別館が建っている。

 

上から(たぶん大阪市役所から)見たら…

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背後のビルのガラス張りの通路は何だ?

ちなみに東京の日本銀行本店は…

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宮殿? 日本橋三越の隣りにある。

歩きながらamazonミュージックでフィル・ウッズを聞く。

そういえばフィル・ウッズとヨーロピアンリズムマシーンのあの曲、良かったなあ。

でも、曲名も、アルバムも思い出せないまま、別の曲を聴き始めてしまった。

*いま、自宅で改めて検索してみた。

 聞きたかったのはこのアルバムの and When we are young という曲。

14分くらいある曲で、日本語で「若かりし頃」と訳されていたはず。

この曲を聴きながら歩きたい気分だったのです。

 

ライナーノートには「若かりし頃」の曲名に “ボブ・ケネディに捧ぐ” と添えてある。

録音は1968年だ。

いままで知らなかったけどこの大作は故ロバート・ケネディへの追悼曲だった。

 

解説サイトにこんな記述があった。

Alive_and_Well_in_Paris

時代を象徴するロバートケネディと親交のあったウッズが、素晴らしい自作の冒頭AND WHEN WE ARE YOUNG「若かりし頃」で、凶弾に倒れた友に敬意を表していることも忘れがたい。渡欧直後、フランス=パテ・レーベルに吹き込んだフィル・ウッズの超人気盤。

 

北浜「土山人」で飲む。

主催はエキススポーツのO専務(通称おっくん)、ゲストはS澤社長とNさん。

僕はさしずめコーディネーターというお役目でしょうか。

自分の歴史でいえば中盤に知り合った人と、晩年(笑)に知り合った人とが、こうして飲むなんて、

想像もしなかったけど、人生ではこういうことがあるんですね、とちょっと楽しい。

またフィル・ウッズの「若かりし頃」が聞こえてきた。

朝はあんまり食欲がなかったのに今日の胃袋は快調でした。

食欲があった飲み食い出来ると言うのはシアワセですね。

瓶ビールに酒の肴、鴨すきに〆には土山人の蕎麦。

O専務、ごちそうさまでした。

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北浜「土山人」のせいろ蕎麦、間違いなし。

8時過ぎにお開きに。

僕以外はあす朝7時集合でバレーボール中継のお仕事です。

まだ早いのでこんな事態でなければ歩いて3分の北浜ダイナーでもう一杯でしたが。(笑)

でも、こういう事態も健康には悪くない。

疫病禍が健康にいいというのは皮肉ですが、季節性インフルエンザの死者は激減、

少なくとも日本において年間の死者数も減っているとか。

雨も降ってないのでほろ酔いで北新地まで歩く。

いっしょに歩いた娘ほどの年齢の Nさん(27歳)に覚えたての人生訓を教示する。

「人生で一番たいせつなものは思い出、必要なものは好奇心」

本人はどう思ったのかわからないけど、そう思うと、少し気が楽になる。

何も成し遂げなくても構わないのです。

僕の場合、もう少し若いときに気がつけばよかったけど。