2020/08/28 Fri. だまされたと思って観た映画について

残暑で仕事も(もともとない)、山登りも、運動も、終活も全てのモチベが上がらない。

ならば…眼鏡堂氏イチオシの映画を見ようか。

ことしベストワンだという。

ネットの紹介を読んでも、予告動画を見ても、まったく見たいと思わない内容。

ー予告見てもそそれらないけど… と送ると、

ーキネマ旬報のベストテンで投票するのなら、

 「誰も入れっこないから、俺が1位に入れて、順位を上げちゃえ」って感じの、

 思い入れのある小品 

と返ってきた。

ぐったりして本も読まず、You-Tube見てるくらいなら、見てみようかな。

だまされたと思って。

 

酷暑の中、大阪駅から歩いて10分、スカイビルの中にあるシネリーブル梅田へ。

スカイビルはコロナ以前にはアジア系インバウンドを中心に人気スポットだったが、

いまや閑散として、ウィラーエキクプレスのバスターミナルも閉鎖中、ドラッグストアも撤退した。

14時45分の回、シニア客メインで一席飛ばしシートはけっこう埋まっていた。

人気作品なのだろうか。

だまされることが主目的なので、レビューや解説の予備知識はシャットアウトした。

眼鏡堂よりひとつだけ。

「予備知識として、有益なものは…主役の太っちょの方は、マネーボールのオタクの妹である。

神出鬼没の女生徒は、とある女優の娘である。」

 

「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」@リーブル梅田

予備知識は予告動画とこれくらいで、だまされたと思って、見始めた。

 

親友同士で成績優秀な女子高生エイミーとモリーは、卒業式前日、遊び放題だったクラスメートがレベルの高い進路を決めていることを知って衝撃を受ける。

二人は勉強一筋で青春を犠牲にしてきたことを後悔し、残り少ない学園生活を楽しむため卒業パーティーに繰り出すことを決意する…。

 

ちなみにbooksmart という英語の意味だけは調べた。

「Book Smart(ブック・スマート)」スマート?なんて喜んじゃダメ。褒め言葉じゃありません。

 

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以下、102分の上映時間、僕の心のつぶやきです。

 

冒頭、ふとっちょガールのシルエット。

自分を高める自己啓発の儀式のような。

ダサイな。

退屈かも。

 

もう一人の主人公がクラシックな車で迎えに来る。

奇妙な会話と奇妙なダンス、二人だけの世界があるんだな。

テンポもよくて見てて楽しくなる。

この映画、面白いかも。

 

高校に到着。

なんだかパーティー会場みたい。

先生もぶっ飛んでる。

昔、大学生のときに見た「アメグラ」のアメリカの高校生活ってこんなだったかな。

とにかく1970年代、詰め襟学生服の日本とは異世界だったことを思い出す。

その後に見たもっとぶっ飛んだ大学の映画「アニマルハウス」にも打ちのめされた。

まあ、無自覚にあこがれてしまったな。

 

それはそれでいいんだけど…字幕が2行で、登場人物が次々と変わり、置き去りになる。

名前と顔が一致しないのはいいとして、キャラが憶えられないまま、先へ先へと進む。

村上春樹がラジオで言ってた。

Q. 最近、若い女の子がみんな同じ顔に見えてきました。これ、歳のせいなんですか?

村上春樹「はい、それ、間違いなく歳のせいです。」

 

2020年、いまのアメリカ事情に疎いせいかな。

笑えない。誰も笑ってなかった、と思う。

今までだって意味のわからないジョークは聞き流してたけどね。

とにかく速射砲のセリフと字幕についていくのが精一杯、暴走する車から投げ出されそう。

あれ? これは確か、もしかしてあれだねあれ、なんて止まって思い出す暇もない。

イエール大学へ進学して最高裁判事になろうとしてる主人公のモリーの部屋にあった写真は

どこかで見たことがあるけど…誰だ?映画で見たことあるぞ、誰だっけ?

立ち止まってたら映画は先へと進んじゃってる。

 

これ面白い? 面白くない?

なんて考えてる暇もなく。

でも、これ面白いのか?って映画を見てる段階でもうダメなんだろうね。

 

後半、主人公たちがたどり着けたパーティー会場に着いてから、

ようやく登場人物の識別が出来るようになって少し落ち着いた。

そうか、これはこういう映画か…。

太めのモリーと親友のエイミーの関係とか、エイミーの性的嗜好とか、

「アメリカングラフィティ」が描く50年前からアメリカも世界も変わった。

そうか、この映画はもう一回見たら面白いかも、なんて思ってたら映画は終わった。

 

ラストシーンは空港。

車で送るモリーとアフリカへ旅立つエイミー。

既視感…。

あれ? これ「レディーバード」と同じじゃない?

 

そうか、神出鬼没のジジはあの女優の娘でしたか。

僕はもうひとり凄い美人のホープに有名女優の面影を探していた。

ジュリア・ロバーツにも似てるし、ナスターシャ・キンスキーにも似てる。

タイプとしてはトリプルAと呼ばれていた娘が好きです。

彼女もモリーと同じイエール大学へ行く。

イエールとかコロンビアとかハーバードとかスタンフォードとかの日本人でも知ってる名門大学。

学業優秀ガリ勉じゃなくても入れるカラクリは何だ?

 

主人公のモリーとエイミーの二人だけの魔法の言葉がある。

「マララ」だ。

そうだ、マララってパキスタンの人権活動家の名前なのだと映画を見たあとで気がつく。

エイミーはそういう娘なのだとわかるように。

教養の欠如。

 

いっしょにこの映画を見た中高年の方々に聞いてみたい。

どうでした?

 

だまされたと思って観た。

観てよかったんじゃね。

観るのを迷ってる映画ファンのHには見る価値ありとメールした。

映画を薦めるときには映画によって薦める相手を査定しますよね。

その意味で僕は眼鏡堂の眼鏡にかなった相手だったのか…。

機会あればもう一度観るのもいいと思った。

たぶん映画館では観ないだろうけど。

鑑賞後にいろいろとレビューを読んでみた。

誰も「アメリカングラフィティ」に触れていない。

個人の見解なので自由なのだが、自分が的外れなのかと不安になった。