ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2020/07/28 Tue. 毎日がひさびさばかり

8時起床、体重70.90キロ。

9時から歯科クリニックへ行く。

義歯(入れ歯)の調整と歯磨きで15分ほどで終了。

帰りにグンゼスポーツへ寄ると再開していた。

帰宅して珈琲とバナナ蒸しパンの軽食。

昼食前にプールへ行く。

「きょうは人少けないな」

常連の老人がつぶやく。

 

3時半、予約しておいた散髪に行く。

きょうは頭皮のデトックスを追加する。

冷たくて気持ちいい。

 

f:id:shioshiohida:20200728191959j:plain

2006年以来、実に14年ぶりの「江戸幸」です。

 

今日は決めていた。

平野町の居酒屋「江戸幸」へ行くのだ。

誘ったセルジオも同じく散髪したてだった。

しかも僕は駅前第一ビルのYUI理髪店、セルジオは駅前第2ビルのYUI理髪店。

この話って前にもしたような気がしないでもないのだが、ま、老人あるある案件か。

 

十数年前に行った記憶がある「江戸幸」に行きたくなったのはこのブログの記事だ。

「江戸幸」についての記憶は秋刀魚の笹干しで占められていてホッピーはなかった。

十数年前に来たときもホッピーは飲んだ記憶がない。(飲んだかも知れないが)

「小指がピーン!」をやってもらったら記憶に残るはずだから当時はその儀式もなかったのか。

帰って日記を検索したら2006年11月9日だった。

「よしむら」へ初めて行った年で、日本酒に目覚めた頃だからホッピーに興味なかったのかも?

仕事はニュースデスクとBRAVO!の指導係をやってて、「江戸幸」へ行った11月頃と言えば、

障がい者野球の世界大会で宮城の佐々木さんを取材してたことが記されている。

佐々木さんとは2歳違い。背番号52が年齢だったから僕は50前だった。

 

平野町「江戸幸」にて   2006/11/9


昨日飲み過ぎたので居直って寝坊、9時に起きる。
体重70.55キロ、血圧も少し高い。
日記をアップしていたら午前中が消えてしまう。
やること他にいっぱいあるのにね。

…YTVにて、「ザ・サンデー」の素材抜き出しの対応や資料説明、
さらに借りていた資料などの返却、お礼のメールなどを書いていたら
さらに半日が消えてしまう。
やることいっぱいあるのにね。

そんな折り、セルジオからメールが来た。
こんな文面だ。(本人に無断掲載をお許しください)

井上理津子さんの『大阪下町酒場列伝』にも載っている平野町の「江戸幸」、
先日、井上さんたちと一緒に行ってきましたが、 ここの「さんまのささ漬」は実に美味でした。
さんまを酒で漬けたもので、それをふつうに焼くだけなのですが、
生身や開きなどよりも旨いと感じました。
福島の小名浜産なんですね。
そういえば水戸でもその噂は聞いていました。
一度、行ってみませんか。

しょうがねえなあ。

…夕闇迫る大阪の街、京橋のプロムナードから見る落日が僕を誘う。
いや、さんまの笹干し が僕を誘う。
(セルジオの勘違いで 笹漬け ではなくて 笹干し が正しい)
予定外だが御堂筋は平野町「江戸幸」でセルジオと待ち合わせ。
気づいたら、老舗の居酒屋のカウンターだった。(!) 

小名浜産さんまの笹干しは絶品だった。
何と言えばいいのか、形容も無いが…とにかく、塩加減といいコクといい満点。
これって通販で売ってるのだろうか?
他にもこの「江戸幸」の料理は何もかも美味しい。
こんにゃくとスジを小さな壺で煮込んだもの、
茄子の揚げびたし、大阪オムレツなるもの、
牡蠣の塩焼き、単なる鯖の塩焼きもどこか次元が違う。
ストレートで正しく普通に、美味しいのだ。

店は昭和生まれ昭和育ちのオヤジたちで埋まる。
この料理なら人気があるのも道理だ。
当たり前のモノが当たり前に美味しい。
さんまの笹干し は特筆ものだけれど。

お店はどこか懐かしい。
和モダンとか言う安直なイメージ戦略で誤魔化すのではない。
昔からある 気を衒うことなどみじんもない正統派の酒場です。
途中から同年輩のサラリーマンfatfat氏も合流。
氏も大いにこの店の料理、有り様が気に入った様子。
ごきげんなハイテンションフィフィティ(50歳になりました)です。

僕は冷酒を300ml飲み、さっと切り上げる。
ただ最近おいしい地酒を飲みつけているので(嫌味?)、
お店で出てきた菊正の冷酒が甘ったるいのですよ。
これなら土佐鶴の常温にすれば良かったと悔やむ。

この程度なら1時間ほどでスッキリと素面に戻ってしまう。
以前はずっとほろ酔いだったのにね。
しまった! いつのまにか酒に強くなってしまった。

淀屋橋界隈を歩くと、これまた良さ気な店が増えている。
「ここも良さそうだなあ…」と食いしん坊オヤジたちの足はどこか軽やか、
かくして連敗の夜は更けていくのであった。

f:id:shioshiohida:20200729101135j:plain

上段右端のfatfat氏、なんだか先代の柳家小さん師匠のよう。

「おまえら うまそうなもん食ってんな、どれどれアタシもいただこうかな」

 

めちゃくちゃ蒸し暑い。

散髪を終えた頃、一瞬どしゃ降りになったらしい。

しばらく地下街で時間をつぶして淀屋橋経由で「江戸幸」へ向かう。

f:id:shioshiohida:20200728172957j:plain

名物はホッピー、日本一うまいホッピーが飲める店

 

5時半、入る直前にセルジオが電話をかける。

人気店なので予約しないと入れないのではと思ったらしい。

僕はそんなことはないだろうと思ったが予約するに越したことはない。

年寄りになると何ごとにも万全を期すという気持ちはよくわかる。

ガッカリしてきた経験値が蓄積しているのでまたこれ以上ガッカリはしたくないのだ。

でも、開店直後だったし「江戸幸」は僕らが最初の客だった。

それ以降も2時間近くいたが2組のサラリーマンが入ってきただけだった。

愛想のいい店主に「ホッピーでいい?」と言われお願いする。

前回、来た時はホッピーに関する記述も写真もない。

当時はまだ名物じゃなかったのかもしれない。

スズキナオさんの記事にあるようにセルジオにはトルネード注ぎ、

僕にはドバイ注ぎでホッピーを作ってくれて最後に“小指をピーン” が出た。

思わず笑う。

店に入ってすぐに店主に笑わせてもらうというのはいいことだ。

和むよね。

これが14年前にこれがあったら書いてるし、忘れてないよな。

自信はないけど。

f:id:shioshiohida:20200728173707j:plain

僕のはドバイ注ぎで入れてもらった。ドバドバっと注ぐので。

 

お店は38年目だとのこと。

僕らが前回来たのは24年目だったことになる。

ことしは4月から5月のゴールデンウイーク中を休業したという。

当然、ご夫婦もそんなに長く店を休んだのは初めてだった。

ハイカラセットという串7本を注文。

次にそれぞれ好きなもの、僕はいかとたまねぎの天ぷらを焼いたもの、セルジオは茄子の揚げ浸し。

テレビでは大相撲中継が流れている。

そして、ホッピーとともにもう一つの名物 さんまの笹干し が登場。

どれもこれも旨いわ。

 

f:id:shioshiohida:20200728174944j:plain

f:id:shioshiohida:20200728175536j:plain

f:id:shioshiohida:20200728175856j:plain

f:id:shioshiohida:20200728181734j:plain

f:id:shioshiohida:20200728181514j:plain


お酒は芋焼酎の水割り→熱燗→最後に僕は芋焼酎のロック、セルジオはホッピーの黒。

ホッピーの黒は女将さんがドバイ注ぎで入れてくれた。

小指がピーン は無しね。

テレビはいつのまにか阪神ヤクルト戦になっている。

中継デビューのHが中継車Dをしている。

阪神が大勝している。

最後にもう一品ずつ。

僕がクリームコロッケ、セルジオが大阪オムレツ。

オムレツが思った以上にでかい。

前に来たときも大阪オムレツを食べたが大きいという印象はなかった。

きっと食欲の違いだろうな。

ちょっとさみしい。

でも、今回も完食しました。

f:id:shioshiohida:20200728185314j:plain

大阪オムレツ、紅しょうがと青ネギ、天かすが入って出汁がきいてます

f:id:shioshiohida:20200728185633j:plain

クリームコロッケ350円です。

二人で7400円でした。

ああ、楽しかった。

雨は止んでいた。

このエリアなら二軒目はあそこへ行こう。

立ち吞みの大衆酒場「ひらやま」だ。

行くと7時過ぎ、そこそこ密だった。

避ける。

ならば、久々に「木下酒店」へ行くのだ。

なんだか久々ばかりの日々だ。

 

f:id:shioshiohida:20200728194329j:plain

この暖簾の垂れ下がったアーチが木下のシンボルだ。

端っこの席が空いていた。

すでに店は立ち吞みから椅子ありになっていた。

ここはいつ以来だろう?

日記を検索すると…2017年5月にA部さんと来て以来。

3年以上のブランクか。

2010年から2012年は3年連続でマッカラン友の会をやっていたのだ。

あの頃はマッカラン18年を飲んでいたのだ。

こういう回想も、少しずつ希薄になり、やがて消えてしまうのだ。

確実に消えてしまう。

 

冷蔵庫から缶チューハイを出して氷入りのグラスに注ぐ。

大将としばしラグビーの話。

去年は50inchのモニターを借りて、お店でワールドカップを観たのだという。

藤島大直筆サイン入りの「北風」を見せてくれた。

f:id:shioshiohida:20200728195253j:plain

 

この店も阪神戦が流れている。

満塁ホームラン2本を含め20点!

「コールドや」と客の声がとぶ。

f:id:shioshiohida:20200728194950j:plain

午後8時過ぎ、これくらい空いてると気持ちいい。

そういえばお母さんがいなかった。

早い時間で帰ってしまうのだろうか。

2人で缶チューハイ3缶を開けて終了。

初めて来たのは僕が二十代の頃、あのときは店主は北村英治さんに似た先代の店主だった。

ウイリアムス酒バーとして外国人もたまに来ていた。

当時、角打ちに来る外国人は珍しかった。

酒バーは深夜までやってた記憶がある。

f:id:shioshiohida:20200728214447j:plain

誰もいなくなった店内。二十代の頃から全く変わっていないのは貴重だ。


歩いて天神橋筋を北上。

大阪天満宮から東西線で帰宅する。