午前中、いつもの海沿いのコースを走る。
腕立て伏せとスクワットをする公園で、ん? というものを見た。
ベンチにおそらく70代くらいの老人がひとり座っている。
傍らに小さめの保冷バッグがあり、足元には………!
缶チューハイ「氷結」の空き缶が10本ほど置かれていた。
2月だけど陽気もいい。
外で一杯飲みたい気分はよーくわかる。
でも、このハンパない量にはギョっとなった。
おそらく呑める人なのだろう。
友人にもビールなら朝まで呑めるというのもいる。
昔、ボルネオのコタキナバルの食堂で、タイガービールの空き瓶を
テーブルの上に林のように立てている老人を見たこともある。
それと同じ類の人なんだろうな。
缶チューハイなんていくらでも呑めるという。
今日はニュース班会、編集チェックの日。
早めに終わり、JRの新快速で芦屋へ向かう。
先週からK輪住職に誘われていた。
久々に飲む場所を阪神芦屋駅近くの日本酒居酒屋に設定したのだ。
住職の主戦場はミナミで(たまに京都祇園)、この新型肺炎禍でわざわざ行く気にならない。
ならば、とたまたま「あまから手帖」で芦屋のよさげな店を見つけたこともあり、
芦屋の隠れ家みたいな居酒屋で静かに吞みませんか、ということになった。
予算上、数少ないセンベロではない外呑みの機会。
せっかくなのでちょっと出張気分、小旅行気分で知らない街の知らない店で飲みましょう。
で、芦屋吞みとなった次第。
芦屋はJRと阪神と阪急の駅が比較的近い。
そもそも東西に狭い街なので駅の数が少ないのだ。
駅は阪急芦屋川、JR芦屋、阪神芦屋に打出と4駅。
東西の幅は2キロ半くらい、自転車でも10分で通過してしまう。
JR芦屋駅に約束の時間の40分くらい前に到着。
散策しながら南下する。
駅から線路沿いに西へ続くビルに飲食店が並ぶ。
昔、ここらの店で時間をつぶして高松行きのフェリーに乗ったことをぼんやり思い出す。
日が傾いて茜色の空、芦屋川沿いを下る。
5時半にK輪住職と合流する。
お目当ての「優食屋みずかみ」は散歩の途中で場所の確認はしておいた。
開店が5時半で、僕らが最初の客だった。
カウンター6席ほどと4人座りのテーブルが2つ。
カウンターの奥に座らせてもらう。
店主は若い、たぶん30代前半くらいの女性、水上優子さん。
そうか、だから 優食屋みずかみ なのか。
正直に「あまから手帖」見て、しかも立ち読みして来ましたと告げる。
優子さんは嬉しそうに あまから手帖 を見せてくれた。
いま出ている号は二度目で、前にも兵庫特集で載っていた。
最初に載ったときにはお客さんは増えたわけではなかったけど、
同じ飲食店の方と知り合いになれました、とのこと。
二回目に載ったときは僕らおじさん二人組が釣れたわけです。
僕らのあとで僕らより年配の男性の一人客がそれぞれ3人ほど来店。
あとで五十代と思われる地元のご夫婦がテーブル席に座り、常連らしく「おまかせで」と。
郊外で吞むのは落ち着く。
兵庫の酒メインの品揃え。
仕入れは年末に行った魚崎の濱田酒店からとのこと。
仙介、空蔵、道灌あたりは魚崎郷、播州の冨久錦、龍力などなど。
ビールを小さなグラスで空けて、先付け盛り合わせをつまむ。
おでんの盛り合わせと蓮根饅頭を頼んで酒を選ぶ。
僕は仙介オンリーでいこうと決めていた。
純米吟醸(山田錦)から。
K輪氏は播州冨久錦のしぼりたて生酒。
冨久錦はユアサ酒店で何度か買って飲んだことがある。
MBS報道のバイト時代に取材で蔵元へ行った。
火の見やぐらから播州平野を撮影するとき、めちゃ恐かった記憶がよみがえる。
撮影後、蔵元と姫路だったかの居酒屋で飲んだ記憶も。
メモ:伊藤バーをさがして、2軒目は焼き鳥、ちょいと余計だったかな。
吞んだ量は生ビール小200ml、仙介3種120ml×3、生ビール、金黒ロック、ハイボール。
ふらふらになるほどの量ではないけど、帰宅してからいつのまに畳の上で寝ていた。
こわいこわい。
びわ湖レイクサイドマラソンが新型コロナウイルスのせいで中止になった。
いったいどこまで続くのか…。