ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2019/9/10 Tus. そうだ、ノバスコシア行こう。

何のきっかけだったかは忘れてしまったけど、予告編を見て、ウォッチリストに入れておいた。

おそらくサリー・ホーキンスがお母さん役で出ていた「パディントン」を観たときに、

彼女の名前をネット検索していて見つけたのだと思う。

amazonで500円払って観た「しあわせの絵の具 〜愛を描く人 モード・ルイス〜」(2017年)

舞台はカナダ北東部のノバスコシア。僕の憧れの土地のひとつ。

モード・ルイスという実在したカナダの画家、その伝記映画だ。

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原題は「moudie」、モード・ルイスの愛称なのだろう。

 

カナダ東部のノバスコシア州。小さな町で叔母と暮らすモード(サリー・ホーキンス)は

絵を描くことと自由を愛していた。ある日、商店で買い物中のモードは、

家政婦募集の広告を貼り出した男に興味を持つ。

男は町はずれで暮らし、魚の行商を営むエベレット(イーサン・ホーク)。

モードは束縛の厳しい叔母から逃れるため、住み込みの家政婦になろうと決意。

彼が1人で暮らす家のドアをノックした。

子供の頃から重いリウマチを患い、両親が他界した後は

一族から厄介者扱いされてきたモード。

孤児院で育ち、学もなく、生きるのに精一杯だったエベレット。

そんなはみ出し者同士の同居生活はトラブル続きで、2人を揶揄する噂が広まる。

しかし、モードがこしらえた熱々のチキンシチューを口にして、

エベレットは孤独だった心が温まるのを感じるのだった。

そんな時、エベレットの顧客サンドラが家を訪れる。

ニューヨークから避暑に来ている彼女は、モードが壁に描いたニワトリの絵を見て

一目で才能を見抜き、絵の創作を依頼する。

サンドラの期待に応えようと、モードは夢中で筆を動かし始めた。

壁に、板に、請求書の裏に。そんな中、徐々に互いを認め合い、

距離を縮めていったモードとエベレットは結婚。

一方モードの絵は雑誌やテレビで取り上げられ評判となり、小さな家には観光客が押し寄せる。

絵の創作に集中するモードに代わり、エベレットが家事と営業を担当するようになっていた。

変わらず慎ましやかな生活を送り続ける2人は絵が1枚5ドルで売れる状況に驚き、

顧客が喜ぶ姿を見るだけで満足していた。モードの絵の評判は広がり続け、

やがてアメリカ合衆国大統領のニクソンから依頼が舞い込むまでに......。

               (公式ホームページのあらすじ)

 

ときどき映画そのものが愛おしいと思うことがある。

慈しむように観る映画がある。

これはそんな映画。

iMac 27inch の画面に顔をひたすようにして映画の世界を味わえた。

モード・ルイスこの世からいなくなって二人暮らした家にひとりエベレットがいる。

そこで見つけたものは…。

大げさでなく、さりげない演出。

このシーン、久々に映画を観て泣いた。

決して不幸な悲劇じゃないのに泣いた。

 

エンディングロールで実際の二人がモノクロフィルムで登場する。

イーサン・ホークとサリー・ホーキンスは彼らなりのいい味出してるなと思う。

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アイルランド出身の女性監督、すべての画の光がいい。

 

イーサン・ホークの無骨さがたまらない。

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二人の俳優が素晴らしい。エベレット役はイーサン・ホーク。

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モード・ルイスはこんな画を廃材の板っきれに描いていた

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ノバスコシア州、いつかは行ってみたい土地。

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彼らが暮らすのはこんな港町

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花が咲き、小鳥が鳴く

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猫と鳥と犬や鹿、この白猫に僕らは見つめられている

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ノバスコシアの雪景色もいい

 

ウォッチリストに入れっぱなしだったこの映画を、観ようか、と思わせたのは…