京阪電車にて上洛、みぞれ降りしきる出町柳で叡山電鉄に乗り継く。
厳冬の洛北、湿雪降る一乗寺の「アルザス」にてワインと仏蘭西家庭料理を堪能す。
フランスのアルザス地方はドイツとの国境地帯にあり、戦争のたびに帰属を変えた地域。
ドーデの「最後の授業」など悲しい物語が有名、母国語の話ですね。
豚肉やじゃがいもを中心とした田舎料理はフランスとドイツのいいとこどりした味わい。
不肖、私も学生時代に「地球の歩き方」片手にアルザスの中心都市ストラスブールを訪れた。
こじんまりとした街、駅前食堂で食べた煮込み料理とフランスパンとビール、旨かったなあ。
3年前の初夏、初めて「アルザス」という店を見た。
たまたま鞍馬へ行き、眼鏡堂店主が行きたいという一乗寺の恵文社へ寄った。
一乗寺は以前に3本立ての映画館があったので若い頃はちょくちょく来ていたが、
映画館がなくなり、ジャズ喫茶もなくなった。
以後はウッドノートというアイリッシュやフォークソングのライブをやる店に何度か来たくらい。
そういえば一乗寺に「アルザス」ってA木のオススメの店があったなあ、と思い出した。
どれどれ、A木推しの店ってどんなとこだ? と何も期待せずに見にいった。
ラーメン屋や民家が並ぶ中にぽつんと仏蘭西があった。
一目見て、これは本物かも? と。
その日は赤垣屋に決めていたのでアルザスは行かずじまい。
帰ってネットで調べたら旨い安い雰囲気良し、しかもかなり個性的。
俄然行きたくなった。
で、予約して行ったのが半年後の秋。
ブロンプトンで大原三千院を往復したミニツーリングのあとだった。
翌年の秋にも行った。
なぜかアルザスで飲み食いした日はイベントてんこ盛りで日記に残せていない。
自宅マンションから真北の方角、甲東園とか仁川あたりは雪だろうか。
これは京都も降ってるな。
一旦、局に出て雑用を済ませ京阪特急で終点の出町柳まで行く。
途中、枚方市で座れた。
ファミマで買った玉の光の純米吟醸缶と渚あられと薩摩揚げで吞み鉄京阪本線。
出町柳は湿雪が降っていた。
この本の冒頭で紹介される「草魚」という店は閉店してしまった。
*このときは眼鏡堂氏が風邪でダウン、A部氏とたすくさんとライターの4人だったかなと記憶する
鰯の香草焼き、いつものボリュームたっぷりの自家製パン。
長細いのがお店で焼いてるバケットらしいです。
人参とココヤシのサラダ。
仔牛のカツレツ。
タラのフライ。
豚の血のソーセージ、マッシュポテトを添えて食べる。
血の入ったソーセージはブータン・ノワールというらしい。
京都洛北の地より鉄道会社4社を乗り継いで帰宅する頃には小腹が減っていた。
食べてはダメなのはわかっちゃいるけど…かけうどんにコロッケを添えて、をやってしまった。