ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2016/2/10 フランス組曲 

「フランス組曲」@リーブル神戸  ★★★★★

まだ2月なのだが、A部氏が「今年観た中ではベストワンでした!」と言う。

関西ではリーブル神戸のみ。しかも朝1回の上映のみ、ようやく捕まえた。

上質の映画でした。

A部氏も「ブリッジ・オブ・スパイ」を見ているがそれ以上というのもわかる。

占領下のパリ郊外、初夏の風景も美しく、張り詰めた緊張感でよりいっそう美しく映える。

5ブラボーです。

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例によってブログが背中を押してくれました。

 昼食はカレーそば@三宮 長野屋

前回は売り切れで店仕舞いしていた高架下2階の蕎麦屋。

蕎麦屋だけどほとんどの客がカレーそばを食べるそう。

店は古いが小ぎれいで好ましい。

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A部さんから来たらすぐにかき混ぜるべし、と厳重に警告されていた。

放置すると蕎麦が玉になってしまうらしい。

来た、割り箸を割った、かきまぜた。

思ったほど重くはなかった。

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具はほとんど無し。

葱と肉片が少々。

更科系の白っぽい麺。

かつお節の効いたダシが旨い。

そこそこ辛いがさらに一味を投入。

旨い。

長野屋の元祖カレー蕎麦、クセになりそう。

 この日、店の客全員がカレーそばでした。

 

で、「フランス組曲」@リーブル神戸  ★★★★★

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最近は映画を観るはしから忘れていく。

去年の映画なら何とか憶えているが3年前だと記憶がおぼろだ。

観たことさえ忘れている映画もある。

この日記にストーリーをコピペしておこう。

1940年6月。ドイツ軍の爆撃にさらされたパリは無防備都市となり、

フランス中部の町ビュシーにパリからの避難民が到着した頃、

独仏休戦協定が締結、フランスはドイツの支配下に置かれた……。

結婚して3年、戦地に赴いた夫を待つ妻リュシル(ミシェル・ウィリアムズ)は、

厳格な義母(クリスティン・スコット・トーマス)と大きな屋敷で窮屈な生活を送っていた。

そんなある日、屋敷にドイツ軍中尉ブルーノ(マティアス・スーナールツ)がやって来る。

緊迫した占領下の日々の中、ピアノと音楽への愛を共有するリュシルとブルーノ。

やがて二人はいつしか互いの存在だけが心のよりどころとなっていく。

それは同時に、狭い世界に生きる従順な女性だったリュシルが、

より広い世界へと目を向ける転機にもなっていくのだった……。 

   
     『フランス組曲』映画オリジナル予告編

 

この庭のシーンは印象派の絵画のように美しい。

     
     映画『フランス組曲』本編映像

 

ミシェル・ウイリアムスを初めて見た。

他の映画は知らないが、この映画では古風で正統派の美人に見えた。

1950年代ハリウッド映画のヒロイン。

イングリッド・バーグマンとかグレース・ケリーとか。

「テイク・ディス・ワルツ」のポスターと予告編でこの女優が見たいと思った。

マリリン・モンロー役の映画の予告編も見たが本編は見ていない。

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ドイツ人将校役のマティアス・スーナールツは「君と歩く世界」で見た。

殴り合いで金を儲ける暗い目をした荒くれフランス男を演じてなかなかリアルだった。

マリオン・コティアールとの獣のように愛し合う。

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この原作はアウシュビッツの収容所で亡くなった女性作家のよって書かれた。

戦時下のフランス、あるいは収容所で書いたものだろうか。

どちらにしてもフランス女性とドイツ軍人の恋をよく描けたものだと感嘆する。

自らが収容所送りになる身の上でありながら。

ブログ「一日の王」でも引用されているが原作本に作者によるメモが残されていた。

1942年6月2日。決して忘れてならないのは、いつか戦争は終わり、

歴史的な箇所のすべてが色あせる、ということだ。

1952年の読者も2052年の読者も

同じように引きつけることのできる出来事や争点を、

なるだけふんだんに盛り込まないといけない。

 普遍と寛容、作者の高貴な精神性を思う。

 いい映画を観た。

今一度、静かな場所でこの美しい曲を聴いて映画の世界に浸りたい。

(ちなみに劇中のフランス組曲はバッハの作ではなくオリジナル)

Suite Francaise Soundtrack - Bruno's Theme

 

見た映画を片っ端から忘れてしまうという話。

2001年に観た映画のリストが残っていた。

 

1月 5作品

映画『グリンチ』OS劇場★★+

映画『ダンサーインザダーク』ピカデリー★★★

映画『バトルフィールドアーズ』新劇会館★★+

映画『U571』新劇会館★★★

試写会『アンブレイカブル』厚生年金★★★

 

2月 3作品

試写会『小説家を見つけたら』ドラマシティ★★★

(DVD『TWO DAYS』★★★+)

映画『ペイフォワード可能の王国』★★★+

映画『クリムゾンリバー』★★★

 

3月 5作品

映画『ロシアアニメ特集』ヌーヴォー★★

映画『リトルダンサー』梅田ガーデン★★★★

(TV『ナビィの恋』★★★★+)

試写会『プルーフオブライフ』IMP★★★+

(TV『破線のマリス』★★+)

試写会『タイタンズを忘れない』IMP★★★+

(DVD『クロコダイル』★★★)

映画『あのころペニーレインと』ナビオシネ★★+

 

4月 4作品

試写会『隣のヒットマン』メルパルク★★★

(DVD『エリン・ブロコヴィッチ』★★★+)

(ビデオ『ノッキンオンアヘブンズドア』★★★)

(DVD『マキシマムリスク』★★★)

(DVD『ジュラシックパーク』★★★+)

(DVD『ロストワールド』★★★+)

(DVD『ジョーズ』★★★)

映画『フィオナが恋した頃』西灘★★★+

映画『バーティカルリミット』新劇★★★+

映画『リプレイスメント』新劇★★★+

 

5月

(ビデオ『ET』★★★)

(DVD『スピーシーズ』★★★+)

(DVD『スピーシーズ2』★★★+)

(DVD『UMA』★★★+)

 

6月 4作品

映画『偶然の恋人』つかしん★★+

(DVD『ファイナルデスティネーション』★★★)

(ビデオ『ロボコップ1.2.3』★★★+) 

(DVD『インビジブル』★★★)

試写会『クロコダイルダンディin LA』御堂会館★★★+

(DVD『ダイハード3』★★★★)

(ビデオ『クロスファイア』★★★+)

(ビデオ『デューン砂の惑星』★★★)

(DVD『マッドマックス』★★★+)

映画『マイスイートガイズ』西灘★★★+

映画『ハムレット』西灘★

(DVD『あなたに降る夢』★★★+)

 

7月

(TV『魔女の宅急便』★★★)

 

8月  2作品

(DVD『クリフハンガー』★★★+)

(ビデオ『ROCK STOCK TWO …』★★★★)

映画『ファイナルデスティネーション2』新劇★★★

映画『ハンニバル』新劇★★+

 

9月 13作品

映画『スナッチ』天六ユウラク★★★+

(ビデオ『アイアンジャイアント』★★★+)

映画『ショコラ』つかしん★★★★

試写会『YAMAKASI』リサイタル★★+

映画『マンボ・マンボ・マンボ』CAT★★★+

映画『ジュラシックパークⅢ』MOVIX★★★+

試写会『コレリ大尉のマンドリン』サンケイ★★★+

映画『シーズンチケット』西灘★★★+

映画『グリーンフィンガーズ』西灘★★★★

映画『ザ・トレンチ塹壕』ユウラク★★★

映画『フォーリンフィールズ』★★★

(ビデオ『がんばっていきまっしょい』★★★★)

試写会『トゥームレイダース』フェス★★

(ビデオ『ディープブルー』★★★)

試写会『エボリューション』厚生年金★★★+

映画『千と千尋の神隠し』スカラ座★★★★

 

10月 5作品/41(31)

試写会『スイートノベンバー』IMP★★+

映画『ガールファイト』新劇★★★+

映画『トラフィック』新劇★★★★

映画『ブリジット・ジョーンズの日記』モザイク★★★+

(ビデオ『ロッタちゃんと赤い自転車』★★★+)

映画『マレーナ』つかしん★★★★

(ビデオ『ベティサイズモア』★★★)

 

11月 4作品/45

映画『JSA』つかしん★★★+

映画『トレーニングデイ』ピカデリー★★+

試写会『シュレック』IMP★★★+

映画『みんなのいえ』つかしん★★★+

 

12月 4作品/49(32)

映画『キスオブザドラゴン』新劇★★★

映画『ドリブン』新劇★★★

映画『ムーランルージュ』モザイク★★★

(DVD『バイオハザード』★★★+)

映画『猿の惑星』つかしん★★★

 

ヤバい。

3本に1本はタイトルを見ても何の映画だったのかも思い出せない。

15年前の記憶、みなさんもそんなものなのかな?

それとも認知症進行中なのだろうか。

 

たとえば、『マイ・スイート・ガイズ』ってどんな映画だったっけ。

青春もの?

まったく憶えていない。

調べたらわかった。

意外に男っぽいボクシング映画だった。

主演はウッディ・ハレルソンとアントニオ・バンデラス。

思い出した!

その日の日記を紐解く。

ボクシングの試合のシーンが圧倒的に迫力があったし、

あんな二人いかにもボクサーでいそうなものだ。

確かどちらかが建築家エッフェルの話をしたときの会話。

『千の橋をかけても、一本くわえりゃ、そいつはホモとして名を残す』

『なんだそりゃ、聞いたことがねえ』 

この台詞に笑った。

 このセリフで記憶が何とかつながった。

 

こうしてリストを見ると消えてしまった映画館ばかりだ。

つかしんシネマは封切りから3ヶ月遅れでメジャー作品が一本600円で見られた。

西灘シネマ、新劇会館(これは名前を変えて現存)、天六ユウラク座、ホクテン座…。

現存している映画館がほどんどない。

15年の間にシネコン旋風が独立館の全てを吹き飛ばした。

 

メモ:「孤狼の血」読みながら吞みたい 京屋は満席 吉吞み 京橋店の2階

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    お客さんはジョーレンですか? アフターアワーズ

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