ぷよねこ減量日記 since 2016

結果が、最初の思惑通りにならなくても、そこで過ごした時間は確実に存在する。そして最後に意味をもつのは、結果ではなく、過ごしてしまった、かけがいのないその時間 である。 (星野道夫)

2023/01/23 (月) 校正という仕事

今日もインスタで見つけたシルバー川柳の一句より。

 

  朝起きて 調子いいから 医者に行く

 

嫁(ヒロ)が同種の笑い話を教えてくれた。

病院の待合室の会話

「あれ今日シオダさん来てないね」

「どっか具合悪いんちゃうか?」

 

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otomegaki.hatenablog.jp

 

帰宅後、A木に奨められてオンデマンドで「プロフェッショナル 仕事の流儀」を観た。

フリーの校正者が主人公の「縁の下の幸福論 ~校正者・大西寿男~」

書籍や雑誌など、出版物に記されたことばを一言一句チェックし改善策を提案する校正者。並みいる作家や編集者から絶大な信頼を受けるのが、大西寿男(60)。『陸王』や『推し、燃ゆ』など話題となった数々の作品を支えてきた。柔らかな雰囲気ながら、ひとたびゲラと向き合うとまばたきも忘れ、ことばの海に潜り込む。小さな部屋で人知れず1文字の価値を守り続けてきた半生。大西と迷い込んだ、豊かで奥深い、ことばたちの世界。

撮影スタッフにハンドドリップ珈琲を淹れる校正者   玉戸さんを思い出す。

 

この大西さんはお隣の芦屋市在住、賃貸マンションに独り暮らし。

番組の中に出てくる風景に見覚えがあるようなないような。(笑)

校正の仕事内容がよくわかる番組だった。

いま僕が毎週やっている仕事もほぼ校正に近い。

ファクトチェックは取材者にある程度は任せているが、ナレーションの日本語表現や

ときに映像構成、その順番を変えたり、あるときは削除(カット)を示唆したり。

自分の仕事も大西さんレベルでやったらかなりの仕事量(カロリー)だ。

それで稼いでいるのだからもっと頑張れオレ。

 

終盤、インタビューで語られたこと。

ネットの世界は 吐き捨てられたような言葉にあふれていて

ゾッとしたっていうのがあるんですけど…言葉が泣いているっていう気がします。

自分の言葉に対して もうちょっと手間暇というか、ケアしてあげることができたら

もっともっと言葉も傷つかないし、逆に相手から傷つけられることもない。

 

 

「積極的な受け身」が心情。

与えられた受け身ではなく、自ら選びとった受け身にプライドを持つ。

ちょっと仕事に意欲が沸いた番組でした。

 

最後に取材ディレクターが番組の紹介文を校正してもらう。

 

大仕事を終え、芦屋のマンションで打ち上げ。

取材クルーが招待される。

スーパーで買った惣菜と缶チューハイや発泡酒が並ぶ。

この感じ、いいな。

 

以下、きょうのフォト日記。

山長梅田 小松菜とかき揚げ天の煮物と「大信州」一杯720円の贅沢。

うずらとろろ これだけで呑めるな。

「どうする家康」で敵対する三河武将を演じる角田晃広(東京03)

桜井ユキと翠ジンソーダでミンチカツ食べてた先輩がいい。

2023/01/22 (日) バイバイグッバイサラバイ

インスタで見つけたシルバー川柳の一句。

 

  懐メロが 新しすぎて 歌えない

 

嫁(ヒロ)も肯くことしきり。

じゃあ、僕らにとって同時代の音楽はすでに懐メロ以前なのか。

 

今日のレコードコンサートは斎藤哲夫「バイバイグッバイサラバイ」です。

すっかり日焼けしてボロボロになったジャケット、歌詞カードはどこかへ行ってしまった。

針を落とす。

意外にもスクラッチノイズは小さい。

 

高校生の頃だったか。

浪人の頃だったか。

僕は予備校へ行かず、自宅浪人、いわゆるタクロウだった。

毎朝5時に起きた。

朝刊配達のアルバイト。

現役の頃は毎日新聞、浪人中は部数の多い中日新聞と中日スポーツを配っていた。

そのころに擦り切れるほど聴いたアルバム。

♪ はるか遠く きみの歌が聞こえる なつかしい こころのうた

 古めかしい あのピアノにのせて ささやかな こころのうた 

歌いだし1秒で裏声になる。

まだ暗い午前5時の冷えた空気が甦る。

18歳の僕がひとり自転車で朝もやのかかった商店街を漕ぎ出す。

斎藤哲夫「バイバイグッバイサラバイ」
バイバイグッドバイサラバイ (アルバムヴァージョン)

バイバイグッドバイサラバイ (アルバムヴァージョン)

  • 斉藤 哲夫
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

たゆたうようなバラードも心にしみた。

今でも歌える。

♪ あてない 長い道がある いくつかの山河こえて

胸がしめつけられるセンチな気分になる。

それさえも一種快感。

頭の中一ぱいに続く長い道

頭の中一ぱいに続く長い道

  • 斉藤 哲夫
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

斎藤哲夫という名前を初めて知ったのは、吉田拓郎がカバーした「されど私の人生」だった。

高校生の頃、友だちのハラダマサト(なぜかフルネームで呼んでいた)五つの赤い風船の解散コンサートのライブアルバム「ゲームは終わり」を貸してくれた。

そのライブで斎藤哲夫が「吉祥寺」を歌った。

初めて聴いたハスキーな声とバンジョーの乾いたが心に残った。

♪ 吉祥寺を 通り過ぎて 右へ左へとほんの少し

   そうさ 今日は良い天気 とても良い気分だから そう君に会いに行こう

きちじょうじ が何なのか?

地名だとわかって大学時代に吉祥寺へ行った。

東京の大学に通い、吉祥寺に下宿することを夢想した。

吉祥寺 (セルフカバー)

吉祥寺 (セルフカバー)

  • 斉藤哲夫
  • シンガーソングライター
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

世間的にはこの歌で知られているかもしれない。

海辺でジーンズを脱いだ1979年の宮崎美子は64歳のおばあちゃんになり、

同世代の僕も65歳のおじいちゃんになった。

宮崎さんは今の懐メロを歌えるだろうか。

いまのキミはピカピカに光って

いまのキミはピカピカに光って

  • 斉藤哲夫
  • J-Pop
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

…とここまで書いてあの川柳である。

 

 懐メロが 新しすぎて 歌えない

 

これは今の40代の人たち1990年代の宇多田ヒカルとかイエモンとかスピッツとかを

懐メロとして聴いているという現象をいうのだけど、あれ?と思う。

僕らにとって1970年代や80年代の流行歌。

斎藤哲夫の「いまのキミはピカピカに光って」や「いとしのエリー」は懐メロなのかな?

同時代の音楽、であって懐メロではないと思うのだ。

僕にとって懐メロは昔テレビでやっていた番組「思い出のメロディー」で流れていた歌だ。

藤山一郎とか、淡谷のり子とか、ディックミネとか、春日八郎…こそが懐メロ。

同時代にではなく、両親や祖父母、叔父叔母らが聴いていた歌。

懐メロの定義がちょっと違う様な気がする。

若い人にとって「いとしのエリー」は懐メロかもしれない。

 

以下、フォト日記です。

夕方、ジョギング時の夙川河口

しずかな冬の海、おととい登った七兵衛山はどれだろうか?

ビーフシチュウとパン2種の夕餉

牛のすね肉とじゃがいもと人参 玉ねぎは溶けている。

鮭とば、あたりめをストーブで炙る。これがしたかった。(笑)

大信州「愛感謝」四合瓶で1980円の贅沢。

2023/01/10 (月) 「こんど来る時は…」から「もう来ないだろうな」

いまでも年に一度か二度は ひとり旅 に出る。

確信犯的に一人で計画して出かけることもあるし、仕事やつき合いをからめて、

前乗りしたり、延泊したりして単独行動を楽しむこともある。

海外へはプライベートでは2007年の英国ウェールズ、フィンランド以降は行ってない。

仕事では2006年メジャーリーガーの引退特番で行った米西海岸が最後だ。

 

いつからだろうか?。

ある場所を旅する。

いいとこだな、と思ったり、期待外れだなと感じたり。

そのとき「今度ここに来たときは…」と心でつぶやく。

たいていは次回があるものだと思っていた。

「今度来るとき…」がしだいに「ここに来るのは最後だろうな」に変わっていく。

そう思うことが多くなったのは何歳くらいだったろう。

「また誰かと来たいな」が、「もう無理かもしれないな」と思うようになる。

その境目はいつだったのか?

いつどこへ行ったときにそう思ったのか?

その場所との距離にも、難易度にもよるけど、今の時点でこれから行くところは、

たいていは最後の旅だと思っている。

 

先日、ブックファーストへ行ったとき、旅行ガイド本コーナーに並んでいた

「地球の歩き方」のタイトルに気を惹かれ、何冊か手にとってパラパラやった。

「世界のすごい島300」とか「世界の麺類」とか「世界のすごい城と宮殿」とか。

「ガチ冒険」シリーズとか、「大人の旅」シリーズとかにも細分化されてて興味が惹かれる。

現地に行かなくてもパラパラと観るだけで楽しい。

あわよくば行ってしまうことだって不可能じゃない。(あわよくば…って変だけど)

 

 

僕も大学時代のバックパックの旅では「地球の歩き方」にお世話になった。

使わなくなったのはいつからだろうか。

実用的であるという理由で英語版の Let's Go シリーズをしばらく使った。

最後となったウェールズやフィンランドの旅にガイドブックは持って行かなかったと思う。

まだスマホは持っていなかったけど、旅する前にざっくりとパソコンで調べ物や予約をして、

あとは現地で調整するという感じだったかな。

どちらにしても「歩き方」や「Let's Go」なしでもやっていけた。

Let's Go シリーズは「地球の歩き方」より予算的に安い旅に向いていたし、
より実用的な使える情報が載っていたと思う。今考えるとこれだって重いし嵩張るよね。

たまたまTVerオリジナル番組の「最強の時間割」を観た。

昔で言えばNHKの「トップランナー」みたいなに各界のカリスマを招いてトークする。

たまたま「地球の歩き方」の編集長が講師だった。

TVerオリジナル番組TVerオリジナル番組「最強の時間割」
https://tver.jp/episodes/epmampbhve 

「地球の歩き方」は売り上げが激減した。

全国で一冊も売れない日もあったという。

原因はインターネットの普及、スマホの普及、追い打ちをかけた新型コロナ。

売り上げは95%減になった。

発行はダイヤモンド社、普通ならシリーズそのものを廃刊にしてる。

驚くべきことに、その瀕死の「歩き方」がこの編集長とスタッフの手腕でV字回復した。

ピンチ=チャンス 回復の軌跡、その理由を紐解くという内容は面白かった。

僕がブックファーストでパラパラ読んだ面白さの発想、原点はここにあったのか。

今から旅に出る人が読むガイドブックではなく、旅心を刺激して、旅に出ようと思わせる本。

面白い発想。

でも……ある意味でこども化している、退化している日本人を象徴している現象だとも思った。

prtimes.jp

2023/01/21 (土) 人 生 は 日 々 “ 確 認 ”

益田ミリさんの本が好きです。

益田ミリさんのファンは女性メインなのだろうか?

この人の書く世界、僕はかなりハマってます。

僕の中に小さなおばさん、リトルおばさんが住んでいるから?

いや、ちょっと違うな。

たぶん自分の中にある嗜好や指向がミリさんと合うからだろうと思う。

旅のシリーズも好きで、もしかしたら太田和彦氏や安西水丸氏の渋い旅より、

ただ観察したり、話しかけられたり、行き当たりばったりだったりするミリさんの旅の方が、

自分と等身大にシンクロして、心地いいかも?と思う。

 

 

 

ミリさんは大阪出身。

ヒロはミリさんのお父さんは私のお父さんと同じ鉄工所(大阪の)に勤めていた!

と、彼女の本「オトーさんという男」を読んで断定している。

要するにどこにでもいる感が濃く、身近なのだ。

 

今回もトイレ本で愉しませてもらった。

これは小さいコトを確認する毎日を綴ったエッセイ。

 

・100円ショップの確認

・無印良品の確認

・京都駅改札内の確認

・カップルの確認

・エンドロールの確認

・他人の買いものカゴの確認

 

用もないのに確認する。

タイトルを並べるだけで「確認」作業の中身が想像出来るでしょ?

僕は近所の大型犬の確認のために浜を散歩します。

と書いて、この“確認”という作業の愉しさを再確認する。

僕が近所をジョギングするのも概ね“確認”だ。

季節の進行、環境変化、何か新しいことが始まってはいないか?

買わないのにダイソーをうろうろする。

用もないのに無印良品で店に流れているケルト音楽を聴きに行く。

桜の季節と紅葉の季節には近所をやたらと“確認”する。

いまの季節は梅の開花の“確認”が重要案件だ。

もうすぐ沈丁花も“確認”せねば。

生きることは日々の“確認”だ。

…と言えないこともないな。

 

そういえば…この本をもいちど読み返したいと思い出した。

確か可愛がってもらった叔父さんとの死別を書いたエッセイだったと記憶する。

僕も納骨壇の一件で、八十代になった叔父さんと30年ぶりくらいに電話で話したのだ。

 

さて21日(土)のフォト日記です。

臨港線の生け垣にサザンカが咲いている。

これはどう見てもサザンカ、だと思ってアプリPicture This で画像検索すると…

「ユチャ(油椿)」と出た。

あれ?と思い、別の花を撮って検索。

「ツバキ(藪椿)」と出た。

要するに区別がついていないのだ。

花の散り具合や葉の形状を見ても明らかにサザンカだと思う。

わからないなら、分かりませんと言えアプリ💢

臨港線にけっこう盛大に咲いている。

セカイノオワリに「サザンカ」という歌があった。歌詞にサザンカは出てこない。

生のししゃも フライにしてくれた。カリッとして旨い。

前橋汀子さんのヴァイオリンを堪能した。

こいつらも聴いた。

御年七十九 左の写真の頃は想像もしなかっただろうな。

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2023/01/20 (金) アートな七兵衛山のフォト日記

七兵衛山の山頂にあった円空仏のようなアート

ことし初登山の六甲七兵衛山(462m)のフォト日記です。

自宅〜阪急夙川駅〜阪急岡本駅〜七兵衛山〜阪急岡本駅〜阪急三宮駅〜旧居留地〜南京町〜阪神元町駅〜阪神香櫨園駅〜自宅のルートで撮ったフォトで綴る冬の一日。

otomegaki.hatenablog.jp

阪急夙川への道 ロウバイ香る。枯れ残っていた葉っぱは落ちてきましたね。

国道2号線沿いに咲く椿(だと思う)

アプリで画像検索したら油茶(ゆちゃ)=油椿と出た。結局よく分からない。

岡本駅の北側の改札から歩き始める。

ドラマのロケが出来そうな住宅地の階段、とにかく急坂です。

岡本梅林へ立ち寄る。早咲きの紅梅咲く。

暦は大寒なのに…。

咲き誇る紅い梅花

梅林の入口に遺跡のような緑電話 通話可能なのか?
昔ここから彼女の家にかけていた高校生とかがいたのだろうな、と想像する。

登山道の入口 八幡神社へ参拝する。

急坂を登り詰めて八幡谷の登山道入口

ヒロが撮った一枚 この石垣と緑にアートを感じたという。

八幡谷は峡谷。15メートルくらい切れ落ちていた。ゴルジュじゃん。

花崗岩だろうか。クライミングのゲレンデのような絶壁。

和風ではなく唐風の石像 ここからが異界?

出た!この急坂に自然木の手すり 思ったより規模が大きいぞ。

かつてあった茶屋の跡へ渡る鉄製の橋

お互いを撮り合いながら登ってゆく。

落葉樹の山 新緑や紅葉の頃はきれいだろうな。

今はきっぱりと冬木立です。

堰堤(砂防ダム)を乗り越えて一旦下る。ここにも手すりがついている。

自然木で作られた長いベンチ 休憩スペースです。

流木のオブジェ? おや?上の方に何かいるぞ。

レトリーバーの小犬です。

坐りんさい!とベンチが呼ぶ。

木々が坐っていけと呼ぶ。

ムンクの「叫び」?

切り株のアート

谷を渡り対岸の登山道には10メートルおきにベンチがあった。

これは並大抵の労力ではないぞ。

対岸のコース(山頂を反時計回りに回り込む)は歩きやすい道です。

危険箇所は迂回します。

動物サミットの開催地? ひだまり広場は座り放題。

頂上に到着!この看板も手製です。

山頂は南向き(展望あり)に雛段になっている。

先客が去って3匹が登場!

展望よし。正面は六甲アイランドです。

ヒロが撮ったきくらげのような茸

嬉しくて耳が跳ね上がってます。

夕食は南京町の「ぎょうざ苑」で。

焼餃子 厚めの皮の食感がいい。

同じく水餃子 どちらも6個420円

ジャージャー菜630円 ヘルシーかつ美味。

春節も近い神戸南京町でした。